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あおり運転が社会問題化

2019-11-12

あおり運転が社会問題化

あおり運転の社会問題化について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

会社員のAさんは、埼玉県鶴ヶ島市内の片側2車線の高速道路において普通乗用自動車を運転し、追い越し車線を走行していました。
Aさんは、同じく追い越し車線を走行するVさん運転の普通乗用自動車を確認しました。
Aさんは急用で、急いで行き先へ向かっていたにもかかわらず、Vさんが一向に追い抜き車線に車線変更しなかったことに憤慨し、V車の高校からヘッドライトを繰り返し点滅させました。
それでもVさんは車線変更しなかったことから、AさんはさらにV車の後方約1メートル以内に自車をつけ、約500メートルにわたり走行し続けました。
その後、AさんはV車に続いてSAに入り、車から降りてきたVさんと口論となりました。
Aさんは周囲の人に割って入られ、通報を受け駆け付けた埼玉県西入間警察署の警察官に事情を聴かれました。
そして、VさんのドライブレコーダーにAさんのあおり運転の一部始終が記録されていたことなどから、Aさんは道路交通法違反の被疑者として検挙されてしまいました。
(フィクションです。)

~ あおり運転が社会問題化 ~

あおり運転が連日のようにニュースなどで大きく取り上げられています。
少し前には、

・常磐自動車道で、あおり運転をした男性が強要罪(刑法223条)で再逮捕された件
・東名自動車道で、あおり運転をした男性が、エアガンを使って前を走っていた車を傷つけ、器物損壊罪(刑法261条)の疑いで逮捕状が発布された件

など、あおり運転についての事件が大きく報じられています。

~ あおり運転の態様と罰則 ~

警察庁が公表しているあおり運転の態様は以下の7つです。

① 前方の車に激しく接近し、もっと速く走るよう挑発する
② 危険防止を理由としない、不必要な急ブレーキをかける
③ 後方から進行してくる車両等が急ブレーキや急ハンドルで避けなければならなくなるような進路変更を行う
④ 左側から追い越す
⑤ 夜間、他の車両の交通を妨げる目的でハイビームを継続する
⑥ 執拗にクラクションを鳴らす
⑦ 車体を極めて接近させる幅寄せ行為を行う

しかしながら、罰則は、以下のように比較的軽い罰則しか規定されていません。

①(車間距離保持義務違反)、②(急ブレーキ禁止違反)、④(追い越しの方法違反)、⑦(安全運転義務違反):3月以下の懲役又は5万円以下の罰金

③(進路変更禁止違反)、⑤(減光等義務違反)、⑦(初心者運転者等保護義務違反):5万円以下の罰金

⑥(警音器使用制限違反):2万円以下の罰金又は科料

加えて、①から⑦までの行為は全て反則行為とされます。
反則行為を行った場合、「刑事手続」ではなく交通反則通告制度により、上記の懲役、罰金ではなく「反則金」が科され、納付をすれば刑事手続によらず事件は終了、ということになります。

つまり、あおり運転の明確な定義はなく、かつ、あおり運転を行って懲役や罰金の刑罰ではなく反則金を科されるのが通常、というのが現行制度なのです。
なお、普通乗用自動車の①(車間距離保持義務違反)、②(急ブレーキ禁止違反)、⑦(安全運転義務違反)の反則金は「1万5000円」です。

~ 現在はあおり運転に刑法犯を適用 ~

このように、現在はあおり運転そのものに対する罰則が低いことから、警察は、悪質なあおり運転については刑法を適用して対応しています。
警察庁のホームページでは、「故意に自車を他人の車に著しく接近させるなどの運転態様、当事者の認識、周囲の道路状況等に照らし、その行為が、相手の運転者に対する有形力の行使と認められる場合には暴行罪(刑法208条)が成立する場合がある」としています。
また、先にご紹介した常磐自動車道の件では、全国で初めてあおり運転に強要罪が適用されています。
強要罪は暴行罪と異なり、罰金刑が設けられていません。

刑法208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

刑法223条1項(強要罪)
生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。

このように、あおり運転が社会問題化され、さらには刑法犯として刑事事件となることも十分考えられるようになっています。
あおり運転刑事事件化しお困りの際は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所である弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
0120-631-881では、24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。

暴走運転による危険運転致死罪の疑いで逮捕

2019-11-07

暴走運転による危険運転致死罪の疑いで逮捕

暴走運転による危険運転致死罪逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
Aさんは、神奈川県秦野市内の県道で自動車を運転中、対面信号が赤色信号であることを認識しながら、まったくスピードを落とすことなく、時速130キロメートルで交差点に進入するなどの危険な運転を行っていました。
Aさんが上記の高速度で5分ほど暴走運転を行っていたところ、青色信号に従って交差点に進入してきたVの車の右側にノーブレーキで衝突し、右ハンドル車を運転していたVさんは即死してしまいました。
通報によって駆け付けた神奈川県秦野警察署の警察官は、Aさんの怪我の回復を待ち、危険運転致死罪の疑いで逮捕することを予定しています。
(フィクションです)

~危険運転致死傷罪とは?~

危険運転致死傷罪とはどのような犯罪でしょうか。
時速130キロメートルという明らかな制限速度違反で信号無視を繰り返す行為は、それ自体道路交通法に違反する行為ですし、ケースのような悲惨な結果を招きうる危険な行為であり、絶対に行うべきでないことは言うまでもありません。
しかし、このような危険な運転行為により実際に死傷事故が起きても、従来は自動車運転過失致死傷で罪に問われるだけでした。
こうした行為に対し厳罰を科すべきであるとの社会要請があり、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」が成立し、その中に危険な運転行為による死傷事故を特に重く処罰する規定が盛り込まれました。
危険運転致死傷罪は、危険運転行為を行い、よって人を死傷させた場合に成立します。

~危険運転致死傷罪の類型~

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条1号~6号は、
・アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為(1号)
・その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為(2号)
・その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為(3号)
・人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為(4号)
・赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為(5号)
・通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為(6号)

を行い、人を死傷させることを禁止しています。
被害者が傷害を負ったに留まる場合は、15年以下の懲役、死亡させてしまった場合は1年以上の懲役に処せられます。

また、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第3条1項~2項は、

・アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させ、または、死亡させること
・自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させること

を禁止しています。
法定刑は、被害者が負傷した場合、12年以下の懲役、被害者が死亡した場合、15年以下の懲役となっています。
以上が、危険運転致死傷罪を定める規定です。

~Aさんに必要な弁護活動~

Aさんの場合、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条2号や5号といった条文に該当する危険運転致死罪が成立する可能性があります。

危険運転致死傷罪が疑われている事件でも、犯行態様によっては危険運転致死罪が成立しないことを主張することができるかもしれません。
そうした場合は弁護士に相談しながら取調べ対応等をすることになるでしょう。
今回のAさんのように、時速130キロメートルで自動車を走行させ、信号を無視し、交差点に進入するなどしていた場合においては、上記のような主張は難しいかもしれませんが、不当に重い処罰を避けるためにも、取調べには弁護士のアドバイスを受けてから臨むなどの対応が望ましいでしょう。

また、危険運転致死傷事件は悪質で重大な事件であるとして起訴される可能性も高く、さらに、実刑判決を受ける可能性も十分あります。
裁判では、車を放棄し二度と自動車を運転しないことや、保険で損害を賠償できる場合はVさんの遺族の損害が賠償される見込みであることなど、Aさんの反省や被害の賠償の度合いなどを表せる事情を主張し、より寛大な量刑による判決の獲得を目指す必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所であり、危険運転致死傷事件についてもご相談いただけます。
ご家族が危険運転致死傷事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

他人の運転免許証を改ざんして提示

2019-11-02

他人の運転免許証を改ざんして提示

他人の運転免許証を改ざんして提示したケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
東京都練馬区に住むAさんは、過去の交通違反事件により運転免許の停止処分を受けていた。
Aさんは、免許停止期間中に運転してもバレないだろうと考え、友人であるBさんからB名義の運転免許証を借り、交通違反で捕まったときにはこれを提示するつもりで、運転免許証のBさんの顔写真部分に自己の写真を貼り付け、運転免許証を改ざんした。
その後、Aさんは自動車の運転中に交通違反を起こし、Bさんになりすまし、到着した警視庁石神井警察署の警察官に改ざんした運転免許証を提示した。
しかし、対応した警察官がAさんの態度を不審に思い、他の身分証明書の提示を求めたところ、AさんがBになりすましていることが判明し、Aさんはその場で現行犯逮捕されてしまった。
(上記のケースはフィクションです)

~無免許運転~

(無免許運転等の禁止)
道路交通法第64条 何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第5項、第103条第1項若しくは第4項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項若しくは第3項又は同条第5項において準用する第103条第4項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。

無免許運転については、運転免許を取得したことの無い人が自動車を運転する場合だけでなく、免許停止期間中又は免許取り消し処分後に免許の再取得をすることなく自動車を運転する場合や、本来運転ができない区分の車両を運転する場合なども含まれます。

上記の事例のAさんは、過去の交通違反によって運転免許の停止処分を受けているにもかかわらず、その免許停止期間中に運転していることから無免許運転の罪が成立することになります。

~有印公文書偽造・同行使罪~

(公文書偽造等)
刑法第155条1項 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。

運転免許証については、都道府県の公安員会が作成、発行していることから、「公務所若しくは公務員の作成すべき文書」にあたり、公文書といえます。

「偽造」とは、名義人と作成者の人格の同一性を偽る行為をいいます。
Aさんは、Bさん名義の運転免許証の顔写真部分に自己の写真を貼り付けて改ざんをしており、Bさんになりすまして免許証を提示しています。
そのため、Aさんの運転免許証の改ざん行為は、作成者をAさん、名義人をBさんとして、名義人と作成者の人格の同一性を偽る行為として「偽造」にあたります。

また、「偽造」といえるためには文書の本質的部分を変更する必要があると考えられていますが、他人の免許証の写真部分に自己の写真を貼り付ける行為は、免許証の本質的部分を改ざんしたといえ、問題なく「偽造」にあたります。

さらに、偽造した免許証を交通違反で捕まった際に提示するつもりでいたことから、「行使の目的」もあったといえます。

偽造した公文書を行使した場合には、偽造公文書行使罪が成立します。
Aさんは、実際に偽造した運転免許証を警察官に提示していることから偽造公文書行使罪が成立することになります。

このように、免許停止期間中に偽装した他人の運転免許証を提示した場合には様々な犯罪が成立することになり、公文書偽造罪等の犯罪は比較的重い刑罰が定められていることから、早期の段階での弁護士の介入が重要となってきます。
刑事事件でお困りの方は、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡下さい。
弊所では、初回無料法律相談や初回接見サービスのご依頼を24時間受け付けておりますので、0120-631-881までお気軽にお電話ください。

無免許運転で原付を運転し死亡事故

2019-10-28

無免許運転で原付を運転し死亡事故

無免許運転で原付を運転した際の死亡事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
Aさんは、福岡県田川市内の路上で、原動機付自転車を運転することができる免許を受けないまま原動機付自転車を運転していた際、誤ってVに接触し、転倒させてしまいました。
Aさんの通報によりVは病院に搬送されましたが、頭に重い傷害を負っており、間もなく死亡が確認されました。
事故現場にかけつけた福岡県田川警察署の警察官は、Aさんが原動機付自転車を無免許運転していたことを確認した後、無免許過失運転致死罪の疑いで現行犯逮捕しました。
(フィクションです)

~無免許過失運転致死傷罪について~

自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させると、過失運転致死傷罪が成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条前段)。
「自動車」には、道路交通法第2条1項10号の「原動機付自転車」も含まれます(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第1条1項)。
過失運転致死傷罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金であり、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除されることもあります。

もし、過失運転致死傷罪を犯した者が、罪を犯したときに無免許であった場合はどうなるのでしょうか。
この場合は、過失運転致死傷罪に留まらず、これを加重した「無免許過失運転致死傷罪」が成立することになります(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第6条4項)。
法定刑は10年以下の懲役となっており、過失運転致死傷罪の場合と異なり、罰金刑や禁錮刑が予定されていません。
したがって、有罪判決を受ける場合は、執行猶予が付かない限り、実刑判決を受けることになってしまいます。

~無免許過失運転致死罪は成立するか?~

Aさんは、原付免許等の、原動機付自転車を運転することができる免許を受けていません。
したがって、「自動車」を「無免許運転」していたことになります。
ケースでは明らかではありませんが、裁判所によって、原動機付自転車の運転上必要な注意を怠り、よってVを死亡させたと判断された場合には、無免許過失運転致死罪につき有罪判決がなされることになると思われます。

~Aさんに必要な弁護活動~

無免許過失運転致死傷罪の起訴率は統計上も極めて高く、平成29年の「検察統計調査 被疑事件の罪名別起訴人員,不起訴人員及び起訴率の累年比較」によれば、起訴率は約80.8%となっています。
特に、Aさんの場合、Vが死亡している死亡事故であることも相まって、起訴される可能性は高いと思われます。
そのため、起訴されたあと、執行猶予付判決を獲得することが重要な到達目標になるかと思われます。
もちろん、Vが予測不可能な行動をとったために死亡事故が起き、原動機付自転車の運転上必要な注意を怠った事実がないなど、過失運転致死罪が成立しない場合には、無免許過失運転致死罪により起訴されることを阻止しなければなりません。

無免許運転の場合であっても、「自賠責保険」や「自動車保険」に加入していれば、Vに生じた損害を賠償できる場合もあります。
このケースの場合は、公判で保険によりVの遺族の損害が賠償される見込みであることなどの事情があればそういった事情を主張し、より軽い量刑による判決を求めることになるでしょう。
また、原動機付自転車を処分する、あるいは運転免許を取得する用意があることなどを主張し、二度と無免許運転をしないことを明らかにすることも重要です。
弁護士のアドバイスを受けながら、より有利な量刑による判決の獲得に向けて活動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所であり、無免許過失運転致死傷事件についてもご相談いただけます。
ご家族が死亡事故を起こして無免許過失運転致死傷事件の被疑者となりお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

京都市山科区でひき逃げ

2019-10-23

京都市山科区でひき逃げ

京都市山科区ひき逃げについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件】
Aさんは京都市山科区内を自動車で走行中,歩道から飛び出してきた自転車に乗っていた男子中学生をはね,全治2カ月のけがをさせてしまいました。
事故が京都府山科警察署に発覚することを恐れたAさんは,そのまま車を走らせ逃走しました。
現場付近の店舗に設置されていた監視カメラの映像等からAさんの車が割り出され,Aさんは京都府山科警察署ひき逃げ事件の被疑者として取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

【ひき逃げ】

ひき逃げとは,人の死傷を伴う交通事故の際に,事故を引き起こした車両等の運転者が,直ちに停止して負傷者を救護する義務や捜査機関等に事故を報告する義務を無視してその場から立ち去ることをいいます。

道路交通法第72条第1項は「交通事故があったときは,当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員は,直ちに車両等の運転を停止して,負傷者を救護し,道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。」と規定しています。

これはひき逃げの際に問題となる救護義務と危険防止義務,報告義務を定めたもので,このうち,運転者が当該車両等の事故に関して救護義務・危険防止義務の違反をした場合の法定刑は,5年以下の懲役または50万円の罰金(道路交通法第117条第1項)となっています。
また,死傷の原因がひき逃げした者にある場合には10年以下の懲役または100万円以下の罰金が法定刑となっています(道路交通法第117条第2項)。
また,報告義務に違反した場合には,3月以下の懲役又は5万円以下の罰金となります(道路交通法119条10号)。
これらは道路交通法による処罰類型ですが,事故の原因が運転者の過失による場合は別に過失運転致死傷罪に問われる可能性もあります。

【過失運転致死傷罪】

過失運転致死傷罪自動車運転死傷処罰法(正式名称:自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律)第5条に規定されている罪です。
条文は「自動車の運転上必要な注意を怠り,よって人を死傷させた者は,7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし,その傷害が軽いときは,情状により,その刑を免除することができる。」となっています。

過失運転致死傷罪における自動車とは,原動機によって走行する車で,レールや架線を用いないものを意味します。
よって,自動二輪車や原動機付自転車も処罰対象になります。

自動車の運転とは,発進に始まり停止に終わるものとされています。
ただし,普通乗用自動車を運転していた者が車を道路左端に停車後,降車しようとして後方を十分確認することなく運転席ドアを開けたため後方から進行してきた自転車にドアをぶつけ,自転車に乗っていた人に傷害を負わせたという事件で,自動車の運転自体はすでに終了しており自動車運転上の過失は認められないものの,自動車の運転に付随する行為であり自動車運転業務の一環としてなされたものから傷害結果が発生したものとして業務上過失傷害罪の成立が認められた判例(東京高判平成25・6・11高刑速平成25年73頁)があります。

また,停止させる場所が不適切だったために事故につながった場合にも過失運転致傷罪の適用が考えられます。

過失運転致死傷罪が成立するためには,自動車の運転に必要な注意を怠ったこと,すなわち過失が必要です。

過失運転致傷罪のいう「過失」は,前方不注意やわき見運転,巻き込み確認を怠ったこと,歩行者や自転車等の飛び出しに気付かなかったこと,方向指示器(ウインカー)を点滅させずに方向転換したことなど,ちょっとした不注意でもこれにあたるとされています。
さらには,自分では注意を払ったつもりでも,別の行為をとっていたりより注意深くしていれば事故を避けることができたと裁判所が判断し過失が認定されてしまうケースもあります。

【ひき逃げ事件の弁護方針】

ひき逃げで道路交通法違反や過失運転致傷罪などの被疑者となってしまった場合,事案にもよりますが起訴される可能性は高いです。
加えて,事件現場から逃亡を図っていることから,逃亡のおそれありとして逮捕されるケースも多いです。

弁護士の活動としては,逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがないことを主張し早期の身体拘束状態からの解放を目指すことが考えられます。
また,被害者と示談を成立させることができれば,不起訴や執行猶予を獲得できる可能性を高めることができます。
刑事事件に強い弁護士に事件を依頼することによって,示談を円滑に行うことが期待できます。

弁護士から逮捕・勾留中の被疑者に法的なアドバイスを提供することで,被疑者として取調べを受ける際,被疑者としての権利行使に関する知識を持ちながら取調べに対応することも可能です。
ひき逃げで逮捕されてしまった方,過失運転致死傷罪の被疑者となってしまった方,京都府山科警察署で取調べを受けることになってしまった方は,お早めに刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

神戸市垂水区で人身事故

2019-10-18

神戸市垂水区で人身事故

神戸市垂水区での人身事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件】
神戸市垂水区に住むAさんは,神戸市垂水区内の居酒屋で同僚と飲んだ後,帰宅するため車を走行させました。
この時Aさんはビールをジョッキで2杯,焼酎のお湯割りを3杯飲んでかなり酔っていましたが,車の運転に自信があったAさんはタクシーや運転代行を利用せずに自分で運転をしていました。
5分ほど車を走らせていたところで道を渡ろうとしていた歩行者を発見しましたが,アルコールの影響で認識が遅れ,その歩行者をはねて全治4カ月の重傷を負わせる人身事故を起こしてしまいました。
この人身事故の一部始終を見ていた通行人によって通報を受けた兵庫県垂水警察署の警察官によって,Aさんは道路交通法違反と危険運転致傷罪の疑いで取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

【危険運転致死傷罪】

危険運転致死傷罪は,自動車運転死傷処罰法第2条に定めがあります。

自動車運転死傷処罰法第2条
次に掲げる行為を行い,よって,人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し,人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
1 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4 人又は車の通行を妨害する目的で,走行中の自動車の直前に侵入し,その他通行中の人又は車に著しく接近し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
6 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により,又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって,これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

上の1号から6号に掲げられた危険運転行為が故意をもって行われなければ危険運転致死傷罪によって処罰することはできません。
例えば,自動車を運転するに当たり,自分が酩酊していて正常な運転が困難な状態にあることの認識がなければなりません。
Aさんは自身の運転技術に自信をもっており,事故を起こすことなどないと考えています。
しかし他方ではかなり酔っている自覚もあり,現場のブレーキ痕や飲酒の度合いなどと併せて先述の1号違反として危険運転致傷罪に問われる可能性は十分にあります。

【自動車運転死傷処罰法違反におけるその他の罪】

飲酒をして自動車を運転し人身事故を起こした場合では,他にも以下のような罪に問われる可能性があります。

準酩酊運転致死傷罪,いわゆる準危険運転致死傷罪(第3条第1項)は,事故時に意識を失っていたなどして危険運転の故意が認められない場合であっても,アルコール等の影響により走行中に正常な運転ができない状態に陥る危険性を予め認識しており,運転中アルコール等の影響で正常な運転ができない状態に陥り事故を起こした場合に成立する罪です。
法定刑は負傷させた場合で12年以下の懲役,死亡させた場合は15年以下の懲役です。

アルコールや薬物の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転し,運転上必要な注意を怠り人を死傷させた場合で,運転時のアルコールや薬物の影響の発覚を免れるなどの目的でそのまま現場から離れるなどした場合は,過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪(第4条)として12年以下の懲役となります。

【危険運転致死傷事件の弁護活動】

ここまで見てきたように,アルコールを摂取して酔った状態で運転をして人身事故や死亡事故を起こした場合,重い法定刑が規定された罪に当たることがあります。
そのときは起訴されると正式裁判となり,長期に及ぶ身体拘束を受けたり,執行猶予の付かない懲役の実刑判決が言い渡される可能性もあります。

だからこそ,人身事故や死亡事故を起こして捜査が開始された場合は,早急に刑事事件に強い弁護士に事件を依頼することをお勧めします。
弁護士に依頼することで,事故に至った経緯や動機,状況などを調査し,早期の身体拘束からの解放,不起訴処分,執行猶予の獲得,情状酌量による刑の減軽など,依頼者の状況や事件に応じた適切な弁護活動を展開していきます。

人身事故・死亡事故を起こしてしまった方,危険運転致死傷罪の被疑者となってしまった方,兵庫県垂水警察署で取調べを受けることになってしまった方は,刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

ながら運転の罰則、反則金が重くなります②

2019-10-12

ながら運転の罰則、反則金が重くなります②

前回の記事に引き続き、ながら運転の罰則について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ 事例 ~

大阪市中央区にある会社に勤務するAさんは、スマートフォンで電話をしながら営業車を運転していたところ、警邏中の大阪府南警察署の警察官に呼び止められ、道路交通法違反で青切符を切られてしまいました。
(フィクションです)

~ はじめに ~

前回の「ながら運転の罰則、反則金が重くなります①」では、自動車及び原動機付自転車を走行中に、スマートフォン等を

・通話のために使用し、又はその画像を注視し、よって道路における交通の危険を生じさせた場合(以下、単に「交通の危険」といいます)
・単に通話のために使用し、又はその画像を注視した場合(以下、単に「保持」といいます)

の罰則が重くなることをご紹介しました。

今回はながら運転の「反則金」と「違反点数」が今後どう重くなるのかご紹介いたします。

~ ながら運転の反則金 ~

反則金は、反則行為をした方(反則者)が国に納付すべきお金のことをいいます。
反則金は行政罰の一種で、刑事罰である「罰金」とは異なります。

反則金を科される手続きも、罰金の手続きとは異なります。
反則金は、交通反則通告制度という通常の刑事手続きとは別の手続きにより科されます。
すなわち、反則行為が発覚した場合は、裁判を受けることなくただちに反則者に反則金などが記載された「青切符(正式名称:交通反則告知書)」が交付されるのです。
そして、それを基に金融機関などで反則金を納付すれば、事件は通常の刑事手続きに乗ることなく終了します。

反則金額及びそれに対応する反則行為の種別については、道路交通法施行令という政令の45条に基づく別表6に記載されています。

道路交通法施行令45条
法(道路交通法)第125条第1項の政令で定める反則行為の種別及び同条第3項の政令で定める反則金の額は、別表第6に定めるとおりとする。

それによると、現行は、「交通の危険」の反則金は、大型自動車「1万2000円」、普通車「9000円」、二輪車「7000円」、原付車「6000円」で、「保持」の反則金は、大型車「7000円」、普通車又は二輪車「6000円」、原付車「5000円」です。
これが今後は、「交通の危険」については反則金は撤廃され、「保持」の反則金は、大型車「2万5000円」、普通車「1万8000円」、二輪車「1万5000円」、原付車「1万2000円」と、現行より約2倍から3倍程度引き上げられる予定です。
なお、「交通の危険」について反則金が撤廃されるということは、検挙されれば「青切符」ではなく、「赤色切符」が交付され、事件は検察庁へ送致される(通常の刑事手続きに乗る)ことになります。
ということは、「交通の危険」を犯した場合は、刑事処分を受け、先日ご紹介した、「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」の範囲内で刑罰を受けるおそれ、前科が付くおそれが高くなったということもできます。

~ ながら運転の違反点数 ~

違反点数については、道路交通法施行令33条の2等に基づく別表2に記載されています。

道路交通法施行令33条の2第3項(参考)
(略)累積点数は、(略)違反行為(略)のそれぞれについて別表2に定めるところにより付した点数の合計をいう。

それによると、現行は、「交通の危険」の違反点数は2点、「保持」の違反点数は1点とされているところ、今後は、「交通の危険」の違反点数が6点、「保持」の違反点数は3点となる予定です。
「交通の危険」の違反点数が6点ということは、過去に違反行為をしたことがない人であっても、刑事処分に加え、30日間免許停止の行政処分を受ける可能性がありますから注意が必要です。

ながら運転は危険ですから絶対にやめましょう!

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ながら運転の罰則、反則金が重くなります①

2019-10-08

ながら運転の罰則、反則金が重くなります①

ながら運転の罰則について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ 事例 ~

大阪市中央区にある会社に勤務するAさんは、スマートフォンで電話をしながら営業車を運転していたところ、警邏中の大阪府南警察署の警察官に呼び止められ、道路交通法違反で青切符を切られてしまいました。
(フィクションです)

~ はじめに ~

今回の事例は、スマートフォンを操作しながら車を運転する、いわゆるながら運転(ながらスマフォ)の典型ですよね。
実は、今年の12月1日から、ながら運転に関する改正道路交通法が施行され、罰則、反則金などが大幅に強化されます。
どうに強化されるのでしょうか?

~ 「ながら運転」とは(ながら運転の規定) ~

自動車及び原動機付自転車に関するながら運転については道路交通法71条5の5に規定されています。

道路交通法71条
車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。

5号の5
自動車又は原動機付自転車(自動車等)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(略)を通話(略)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(略)に表示された画像を注視しないこと。

つまり、スマートフォン等の

・通話のための使用(ただし、傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ない場合は除かれます)
・画像の注視(画像装置用装置にはスマートフォンや携帯電話のディスプレイ表示部分も含まれます)

行為が規制されているのです。

~ ながら運転の罰則はどう変わる?①(道路における交通の危険を生じさせた場合) ~

そして、道路交通法119条1項9の3では、これらの行為(通話のための使用、画像の注視)によって道路における交通の危険を生じさせた場合3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(現行)とするとされていますが、改正後は1年以下の懲役又は30万円以下の罰金(改正後)と大幅に引き上げられます。
なお、道路における交通の危険を生じさせたとはどういう場合をいうのかは解釈の余地がありそうです。
おそらくは何らかの具体的危険(今回のように車に衝突して怪我をさせた)まで必要とはされず、単なる抽象的危険で足りる、最終的には、ながら運転をしていた際の道路の状況、交通状況等により判断されるものと思われます。

~ ながら運転の罰則はどう変わる?② ~

なお、①については「道路における交通の危険を生じさせた場合」という要件が必要でしたが、その要件がかける場合も処罰されるおそれがあります。
それが、道路交通法120条1項11号の規定です。

道路交通法120条1項11号
第71条(運転者の遵守事項)第5号の5の規定に違反して無線通話装置を通話のために使用し、又は自動車若しくは原動機付自転車に持ち込まれた画像表示用装置を手で保持してこれに表示された画像を注視した者(第119条第1項第9号の3に該当する者を除く。)

上記の者への罰則は5万円以下の罰金(現行)とされていますが、改正後は6月以下の懲役又は10万円以下の罰金(改正後)と懲役刑が設けられることとなりました。

~ まとめ ~

以上をまとめると、

自動車及び原動機付自転車を走行中に、スマートフォン等を

・通話のために使用し、又はその画像を注視し、よって道路における交通の危険を生じさせた場合は、「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」→「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」

・単に通話のために使用し、又はその画像を注視した場合は、「5万円以下の罰金」→「6月以下の懲役又は10万円以下の罰金」

となるということになります。

次回は反則金についてご説明いたします。

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飲酒運転と逮捕後の流れ

2019-09-28

飲酒運転と逮捕後の流れ

会社の同僚らと川崎市中原区にある居酒屋で酒を飲むなどして楽しんだAさんは、居酒屋近くの駐車場に停めていた車で仮眠してから自宅へ帰ろうと、同僚らと別れ、一人駐車場へ向かいました。
そして、Aさんは、車に乗り込み運転席で1時間ほど仮眠をとってから車を運転して自宅に向かっていたところ、神奈川県中原警察署の警察官に飲酒運転逮捕されてしまいました。
Aさんは信号待ちをしていたところ、なかなか発進しなかったため、後続の運転手から神奈川県中原警察署に通報があり本件が発覚したとのことです。
逮捕の通知を受けたAさんの妻は、家族のためにも一刻も早く釈放されて欲しいと願い、まずは刑事事件専門の弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです)

~ 飲酒運転 ~

飲酒運転と言われる場合、大きく、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」に区分されます。

酒気帯び運転」とは、血液1ミリリットルにつき0.3mg又は呼気1リットルにつき0.15mg以上アルコールを保有する状態で車両等(軽車両(自転車など)を除く)を運転することをいいます(道路交通法65条1項、117条の2の2第1号)。

一方で、「酒酔い運転」は、酒気帯び運転のように数値以上の飲酒を必要としません。
酒酔い運転」とは、酒気を帯びて車両等を運転した場合で、その運転した場合に酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)にあった場合の運転をいいます(同法65条1項、117条の2第1号)。
このことからすれば、例えば、体質的にアルコールの弱い方が、ビールをコップ1杯飲んだことにより、身体に保有するアルコールの量が上記の数値以下であっても、「酒に酔った状態」と判断されれば酒酔い運転となります。

罰則も異なります。
酒気帯び運転」は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」、「酒酔い運転」は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。

~ 逮捕から勾留までの流れ ~

逮捕から勾留までの流れは以下のとおりです。

= 逮捕から検察官への送致まで =
警察に逮捕されると、被疑者(Aさん)は警察署内の留置場に収容されます。
この間、ご家族は被疑者と面会はできないと考えた方がよいです。
他方、弁護士は、いつでも逮捕された方と面会(接見)できます。
また、この段階で、警察に対し被疑者を釈放するよう働きかけることができます。
しかし、それでも検察官へ身柄を送致されることがあります。

= 検察官送致から勾留請求まで =
検察官へ身柄を送致される手続がとられると、被疑者は検察庁へ連れていかれることになります。
そして、検察庁で、検察官の弁解録取をいう手続きを受けます。
検察官が勾留が必要だと判断して勾留請求した場合は、その日、あるいは翌日に、今度は裁判所で裁判官による勾留質問の手続を受けます。
なお、ここでも、弁護士は検察庁においても被疑者と面会(接見)することができますし、検察官に対し、被疑者を釈放するよう働きかけることができます。

= 勾留質問から勾留まで =
検察官に勾留請求された場合、裁判官の勾留質問の手続に移行します。
検察官の弁解録取の手続を受けた日に勾留質問がある場合は、被疑者は検察庁から直接裁判所へ連れていかれることになると思います。
他方、翌日に勾留質問がある場合は、いったん検察庁から留置場に戻り、翌日裁判所へ連れていかれることになります。
弁護士は、この段階でも、裁判官に対して被疑者を釈放するよう働きかけることができます。
また、仮に、勾留決定が出た場合でも、勾留裁判に対する不服申立てをすることによって、被疑者の釈放を求めることができます。

このように釈放を求める活動は様々な段階で可能ですから、ご家族ご友人が逮捕されてしまった場合には、今どういった活動が可能なのか、弁護士に相談してみることが望ましいでしょう。
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バイク暴走の共同危険行為事件で早期釈放

2019-09-23

バイク暴走の共同危険行為事件で早期釈放

東京都小平市在住のAさん(20代男性)は、友人らと数人で、東京都小平市内を通る高速道路上でバイクの暴走行為をしていたところを、警視庁小平警察署の取り締まりを受けて、現行犯逮捕された。
Aさんは、逮捕されてから2日後に勾留決定が出て、さらに10日間の身柄拘束を受けることになった。
Aさんの家族は「Aさんがバイク暴走事件警視庁小平警察署に現行犯逮捕された」という知らせを受けて、刑事事件に強い弁護士に法律相談して、Aさんの早期釈放のために、弁護活動に動いてもらうことにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~バイク暴走行為に対する刑事処罰とは~

バイクや自動車等に乗って、2名以上の者が暴走行為をした場合には、道路交通法違反の共同危険行為の罪に当たるとして、刑事処罰を受けることがあります。

道路交通法 68条(共同危険行為等の禁止)
「二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。」

上記の条文にあるように、「二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者」が、「連ねて通行させ、又は並進させ」ることで、「共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこと」をした場合の刑事処罰の法定刑は、「2年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされています。

バイク暴走事件を起こした者が、「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」があると警察官が判断した場合には、現行犯逮捕されて、警察署に身柄を拘束されることになります。
特に複数名でバイクを暴走させる共同危険行為事件の場合には、そのままバイクで逃走してしまう可能性や、共犯者間での口裏合わせや証拠隠滅を図る可能性が大きいと考えられるため、警察の判断による逮捕のリスクが高まります。

逮捕された場合には、一日も早くに弁護士を依頼して、早期釈放のための弁護活動を始めることが重要となります。
逮捕されてから72時間以内の間に、さらに身柄拘束が10日間延長されるのか、あるいは釈放されるのか、という裁判所の勾留判断がなされます。
10日間身柄拘束という勾留決定が出た後に釈放活動をするよりも、勾留決定の判断が出るまでに、弁護士の側より早期釈放のための活動をしたほうが、釈放に向けてのハードルは比較的低い形になることが一般的です。

共同危険行為の法定刑は、「2年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされています。
刑事処罰の重さを、検察官や裁判官が判断する際には、「暴走行為の態様の悪質性」や「被疑者の反省の度合い」「前科前歴の有無」などの具体的事情に応じて、罰金刑や懲役刑が科されます。
初犯であれば、罰金刑や不起訴処分となるケースが多いと思われますが、被疑者に前科前歴が多数あるような事件の場合には、裁判が行われて「執行猶予付きの懲役刑判決」や「刑務所に入る実刑判決」が出る可能性もあります。
刑罰軽減や早期釈放に向けて、刑事事件に強い弁護士と綿密に協議した上で、弁護士の側より、裁判所や検察庁への積極的な働きかけをすることが重要となります。

共同危険行為による道路交通法違反事件で、ご家族の方が現行犯逮捕された場合には、まずは刑事事件専門の弁護士に法律相談していただければ、刑事弁護活動の豊富な経験をもとに、今後の事件対応をどうすればいいのか、弁護士のアドバイスを差し上げることができます。
東京都小平市共同危険行為事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

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