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神戸市垂水区で人身事故

2019-10-18

神戸市垂水区で人身事故

神戸市垂水区での人身事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事件】
神戸市垂水区に住むAさんは,神戸市垂水区内の居酒屋で同僚と飲んだ後,帰宅するため車を走行させました。
この時Aさんはビールをジョッキで2杯,焼酎のお湯割りを3杯飲んでかなり酔っていましたが,車の運転に自信があったAさんはタクシーや運転代行を利用せずに自分で運転をしていました。
5分ほど車を走らせていたところで道を渡ろうとしていた歩行者を発見しましたが,アルコールの影響で認識が遅れ,その歩行者をはねて全治4カ月の重傷を負わせる人身事故を起こしてしまいました。
この人身事故の一部始終を見ていた通行人によって通報を受けた兵庫県垂水警察署の警察官によって,Aさんは道路交通法違反と危険運転致傷罪の疑いで取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

【危険運転致死傷罪】

危険運転致死傷罪は,自動車運転死傷処罰法第2条に定めがあります。

自動車運転死傷処罰法第2条
次に掲げる行為を行い,よって,人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し,人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
1 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4 人又は車の通行を妨害する目的で,走行中の自動車の直前に侵入し,その他通行中の人又は車に著しく接近し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
6 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により,又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって,これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し,かつ,重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

上の1号から6号に掲げられた危険運転行為が故意をもって行われなければ危険運転致死傷罪によって処罰することはできません。
例えば,自動車を運転するに当たり,自分が酩酊していて正常な運転が困難な状態にあることの認識がなければなりません。
Aさんは自身の運転技術に自信をもっており,事故を起こすことなどないと考えています。
しかし他方ではかなり酔っている自覚もあり,現場のブレーキ痕や飲酒の度合いなどと併せて先述の1号違反として危険運転致傷罪に問われる可能性は十分にあります。

【自動車運転死傷処罰法違反におけるその他の罪】

飲酒をして自動車を運転し人身事故を起こした場合では,他にも以下のような罪に問われる可能性があります。

準酩酊運転致死傷罪,いわゆる準危険運転致死傷罪(第3条第1項)は,事故時に意識を失っていたなどして危険運転の故意が認められない場合であっても,アルコール等の影響により走行中に正常な運転ができない状態に陥る危険性を予め認識しており,運転中アルコール等の影響で正常な運転ができない状態に陥り事故を起こした場合に成立する罪です。
法定刑は負傷させた場合で12年以下の懲役,死亡させた場合は15年以下の懲役です。

アルコールや薬物の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転し,運転上必要な注意を怠り人を死傷させた場合で,運転時のアルコールや薬物の影響の発覚を免れるなどの目的でそのまま現場から離れるなどした場合は,過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪(第4条)として12年以下の懲役となります。

【危険運転致死傷事件の弁護活動】

ここまで見てきたように,アルコールを摂取して酔った状態で運転をして人身事故や死亡事故を起こした場合,重い法定刑が規定された罪に当たることがあります。
そのときは起訴されると正式裁判となり,長期に及ぶ身体拘束を受けたり,執行猶予の付かない懲役の実刑判決が言い渡される可能性もあります。

だからこそ,人身事故や死亡事故を起こして捜査が開始された場合は,早急に刑事事件に強い弁護士に事件を依頼することをお勧めします。
弁護士に依頼することで,事故に至った経緯や動機,状況などを調査し,早期の身体拘束からの解放,不起訴処分,執行猶予の獲得,情状酌量による刑の減軽など,依頼者の状況や事件に応じた適切な弁護活動を展開していきます。

人身事故・死亡事故を起こしてしまった方,危険運転致死傷罪の被疑者となってしまった方,兵庫県垂水警察署で取調べを受けることになってしまった方は,刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

危険運転致死事件と裁判員裁判

2019-08-09

危険運転致死事件と裁判員裁判

~ケース~
Aさんは、日頃のストレスを発散するために、法定速度60キロの東京都府中市の一般道路にて、時速約100キロで自動車を走行させていた。
Aさんの運転する自動車は、カーブに進入する際にも減速をしなかったため、カーブを曲がりきることが出来ず、そのまま歩道に乗り上げ歩行中のVさんに衝突した。
Vさんは事故後すぐに救急車で病院に運ばれたが、事故から数時間後に死亡してしまった。
Aさんは、事故後すぐに、通行人の通報によって駆け付けた警視庁府中警察署の警察官に逮捕され、後日Aさんは危険運転致死罪で起訴された。
その後、Aさんの公判は裁判員裁判になることとなった。
(上記のケースはフィクションです)

~危険運転致死罪について~

危険運転致死傷罪は、これまで過失犯として刑法上の業務上過失致死罪によって処罰されていた悪質な危険運転行為による死傷事件について、故意犯として重く処罰するものです。
危険運転致死傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律という特別法において規定されており、①正常な運転が困難になるほどの飲酒・薬物使用運転、②制御困難なほどの高速度での運転、③車を制御する技能を有しないでする運転、④人や車の通行を妨害する目的でに著しく接近するなどし、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度での危険な運転、⑤赤信号等を殊更に無視し、かつ重大な交通の危険を生じさせる速度での運転、⑥通行禁止道路の進行し、かつ重大な危険を生じさせる速度での運転で人に怪我をさせたり死亡させたりした場合に成立します。
危険運転致死傷罪が成立する場合、死亡事故なら1年以上20年以下の有期懲役、負傷事故なら15年以下の懲役という極めて重い刑が科されます。

上記事例の場合、Aさんは法定速度60キロの一般道路を時速約100キロで自動車を走行させ、カーブを曲がり切れずに歩行者と衝突していることから、その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させ、Vを死亡させたといえることから危険運転致死罪が成立する可能性があります。

~裁判員裁判について~

裁判員法2条1項2号は「裁判所法第26条第2項第2号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの」を裁判員裁判の対象としています。
危険運転致死罪は、危険運転自体が故意行為であり、これによって被害者を死亡させた行為を処罰する規定なので、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に該当し、裁判員裁判対象事件となります。

裁判員裁判とは、通常の職業裁判官のみで行われる裁判とは異なり、原則として一般市民の裁判員6人と職業裁判官3人による合議で行われる裁判です。
裁判員裁判では、一般市民である裁判員も、事実の認定、法令の適用、量刑に至るまで判断することになります。

また、裁判員裁判では、一般市民が参加していることから、公判を通じた法廷での被告人の態度や発言、立ち振る舞いに至るまでの全てが、裁判員の量刑判断に影響する可能性があります。
そのため、裁判員裁判においては、検察側の過大な求刑に対しては、裁判員に対し冷静な対応を求めるなど、裁判員に配慮した弁護活動が必要となります。

ただし、裁判員裁判の対象はあくまで1審のみであり、2審(控訴審)以降は職業裁判官のみ(つまり通常の刑事裁判と同じ)の構成による裁判が行われます。
もっとも、裁判員裁判の結論は2審(控訴審)以降でも重視される傾向があり、1審の裁判員裁判における弁護活動が極めて重要であるといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所であり、危険運転致死事件裁判員裁判も取り扱う弁護士が多数在籍しています。
0120-631-881にて初回接見サービス、無料相談を24時間受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。

飲酒運転で危険運転致死事件

2019-07-20

飲酒運転で危険運転致死事件

~ケース~
Aさんは神戸市須磨区内の居酒屋でアルコールを飲んだ後、乗ってきた自動車に乗り帰路につきました。
Aさんは酒に酔っていたこともあって運転への集中力が低下しており、道路を横断するVに気付かず、ノーブレーキでVに衝突してしまいました。
Aさんは自ら兵庫県須磨警察署に通報し、Vは救急車で病院に搬送されましたが、間もなく死亡が確認されました。
Aさんは呼気検査を受け、呼気1リットルにつき0.35ミリグラムのアルコールが検出されたので、危険運転致死罪の疑いで現行犯逮捕されました。(フィクションです)。

~酒気帯び運転の罪~

身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で車両等(軽車両を除く)を運転すると、「酒気帯び運転の罪」が成立します。
法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。(道路交通法第117条の2の2第3号)。
「政令で定める程度」とは、「血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム」です(道路交通法施行令第44条の3)。

Aさんは呼気1リットルにつき0.25ミリグラムのアルコールが検出される状態で自動車を運転していたのですから、酒気帯び運転の罪は逃れられないでしょう。
もっとも、Aさんは酒を飲んで運転への集中力が低下していたというので、正常な運転が困難であったとして、後述する危険運転致死罪が成立する可能性も高いと思われます。
この場合、酒気帯び運転についても危険運転致死罪の中に含まれるため、危険運転致死罪と別に酒気帯び運転に問われることがありません。

~過失運転致死罪~

過失運転致死罪は自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死亡させる犯罪です。
「自動車の運転上必要な注意」とは、自動車運転者が、自動車の各種装置を操作し、そのコントロール下において自動車を動かす上で必要な注意義務のことをいいます。

ケースのAさんには、左右から横断する歩行者の有無及びその安全を確認しながら自動車を進行させる注意義務があったといえるでしょう。
これを怠った結果Vと衝突し、よってVを死亡させてしまったと評価できるならば、Aさんに過失運転致死罪が成立します。
過失運転致死罪の法定刑は7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となります(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律5条)。
この罪も、より重い危険運転致死罪が成立する場合は別途問われることはありません。

~危険運転致死罪~

飲酒運転により人を死傷させた場合は、「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって、人を死亡させた」者については「危険運転致死」の罪が成立します。
裁判で有罪が確定すると1年以上の有期懲役(20年以下)に処されます(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条1号)。
また、危険運転致死罪については「アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処する。」(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律3条)という条文もあることから、飲酒運転し始めたときから「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」でなくとも認められる可能性があります。

Aさんは居酒屋でアルコールを飲んで、運転への集中力が低下しており、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態となったとされる可能性があります。
この状態で自動車を走行させVさんを死亡させており、危険運転致死罪に問われる可能性が高いです。

~身柄解放活動~

Aさんが勾留されず、起訴もされなければAさんの社会復帰も円滑に進みますが、近年は酒気帯び運転中の事故に大変厳しく、勾留・勾留延長の決定がなされ、さらに起訴される可能性も充分考えられます。
勾留されてしまった場合には、準抗告などの不服申し立て手続きを行い、Aさんの釈放を目指す活動が考えられますが、準抗告が功を奏さず身柄拘束が続き、起訴されてしまった場合には、「保釈」を目指すことになります。
「保釈」とは、保釈保証金の納付を条件として、被告人に対する勾留の執行を停止して、その身柄拘束を解く裁判及びその執行を意味します。
保釈金の額は、犯罪の性質・情状、証拠の証明力、被告人の性質・資産を考慮し、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額が定められます。

~公判~

危険運転致死罪として起訴された場合、裁判員裁判となり、裁判官だけでなく一般市民から選ばれる裁判員による裁判となります。
被害者の遺族との示談が成立していること、あるいは保険により被害者の損害が遺族に賠償される見込みがあることなどを主張し、より軽い量刑の判決の獲得を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が飲酒運転で死亡事故を起こしてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

スピード違反の人身事故で逮捕

2019-07-05

スピード違反の人身事故で逮捕

神奈川県相模原市に住むAさんは、自動車でスピードを出したときの爽快感が忘れられず、制限速度を大きくオーバーして運転することを繰り返していました。
ある日、Aさんがいつものように制限速度オーバーで運転していると、道端から猫が飛び出してきました。
慌てて避けようとしてブレーキを踏みつつハンドルを切ったAさん。
その結果、自動車は操縦不能に陥り、歩道に乗り上げ、偶然歩いていた歩行者Vさんをひいてしまいました。
怖くなったAさんはその場から逃走しましたが、神奈川県津久井警察署の捜査の結果、Aさんの犯行であると判明し、Aさんは逮捕されました。
(フィクションです)

~Aさんに成立しうる犯罪~

制限速度を守っていても、突発的な出来事により人身事故が起こる可能性はあります。
ましてや制限速度を大きくオーバーしていれば、人身事故が起こる可能性は高まりますし、人身事故が起こった時の被害も大きくなりやすいです。

Aさんの場合、行政処分として免許停止等となるほか、以下の犯罪が成立する可能性があります。

①過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法5条)
→7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金
②危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法2条2号)
→被害者負傷15年以下の懲役、被害者死亡1年以上20年以下の懲役
③救護義務違反(道路交通法72条1項前段・117条2項)
→10年以下の懲役または100万円以下の罰金
④報告義務違反(道路交通法72条1項後段・119条1項10号)
→3か月以下の懲役または5万円以下の罰金

今回のAさんの場合、少なくとも①過失運転致死傷罪は成立するでしょう。
さらに、大幅に制限速度を超えていれば、進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させたと判断され、より重い②危険運転致死傷罪が成立する可能性もあります。

また、被害者を助けずに逃げた行為については③救護義務違反となります。
加えて、事故を警察に報告しなかったことから④報告義務違反にもなります。

~刑事手続きの流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間の身体拘束がなされます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして、検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大で20日間の身体拘束がされます。
その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートし、保釈が認められない限り、身体拘束が続きます。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

運転の悪質さや被害の程度にもよりますが、これらの手続に関し、弁護士としては以下のような弁護活動を行うことが考えられます。

まず、検察官が勾留請求しなければ、あるいは裁判官が勾留を許可しなければ、最初の3日間で釈放されます。
そこで検察官や裁判官に対し、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことや、身体拘束が続くことによる本人や家族などに過度の不利益が生じることを具体的事情に基づいて主張し、勾留をしないよう要請していきます。

また、起訴するか否かの判断は検察官が行いますが、検察官が罰金刑が適切と判断した場合、簡易な裁判手続で罰金刑にする略式起訴をすることもあります。
過失運転致死傷罪にとどまれば罰金刑もありえますので、本人が反省していること、被害者のケガが軽いこと、被害者と示談が締結できたことなど、本人に有利な事情があれば出来る限り主張し、略式起訴を目指していきます。

罰金刑が無理な場合も、執行猶予や、より短い懲役・禁錮を目指して弁護活動をすることになります。

~弁護士に相談を~

人身事故を起こして逮捕された場合、どのような罪が成立するのか、今後の刑事手続きはどうなるのか、取調べにはどのように受け答えしたらよいのかなど、不安点が多いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います(初回接見サービス)。
仮に逮捕されていない場合には、事務所での法律相談を初回無料で行っております。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。
スピード違反やそれに起因する人身事故逮捕された、捜査を受けたといった場合には、ぜひご相談ください。

大阪府箕面警察署管内のひき逃げ事件

2019-06-05

大阪府箕面警察署管内のひき逃げ事件

【事件】
通勤中のAさんは、大阪府箕面市の路上を会社に向かって自動車で走行中、信号がついている交差点に進入したところで何か物に当たったような重たい音と小さな揺れを感じました。
場所は住宅街で死角も多く、Aさんはもしかしたら人をはねたかもしれないと思いましたが、会社に急いでいたためそのまま走り去りました。
そのとき信号はちょうど黄色から赤色に変わったところでした。
帰宅途中、Aさんは通勤中に物音と揺れを感じたあたりで、大阪府箕面警察署の警察官に停止を求められ、Aさんは停車しました。
警察官は、今朝この付近で人が車にはねられてけがをする事件が発生しておりその犯人を捜していること、被害者の証言と一致した車種と色の車に職務質問をしていることを告げ、何か知っていることや心当たりのあることはないかAさんに質問しました。
Aさんはもしかしたら自分かもしれないと思い、その旨を告げると警察官とともに大阪府箕面警察署に向かいました。
Aさんの証言と自動車についた傷などの状況から、警察官はAさんを過失運転致傷罪(自動車運転死傷行為処罰法第5条)および道路交通法違反(同法72条)の容疑者として捜査を行うことにしました。
(フィクションです)

【ひき逃げ】

一般にいうひき逃げとは、道路交通法の第72条に違反することをいいます。
交通事故に関係した車両等の運転者等について、道路交通法第72条には次のような義務があると定められています。

① 直ちに運転を停止する義務
② 負傷者の救護義務
③ 道路上の危険防止の措置義務
④ 警察官に、発生日時、死傷者・物の損壊の状況や事故後の措置、積載物を報告する義務
⑤ 報告を受けた警察官が必要と認めて発した場合に、警察官が到着するまで現場に留まる命令に従う義務

これらのうち②救護義務違反と④報告義務違反の場合がひき逃げとされることが多いです。

今回のケースを見れば、Aさんは被害者を救護する行為や警察に報告する行為をしていないため、②と④の義務に違反していると認められひき逃げとなると考えられます。
ひき逃げをした場合の法定刑は、

②救護義務違反の場合は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金(事故の原因が本人に無い場合は5年以下の懲役または50万円以下の罰金
④報告義務違反の場合は3月以下の懲役または5万円以下の罰金

となります。
①の救護義務違反と④の報告義務違反は「一個の行為」であり観念的競合とするとした判例がありますので、この場合はより重たい10年以下の懲役又は100万円以下の罰金の範囲で刑が決まります。

【過失運転致死傷罪】

過失運転致死傷罪は、自動車の運転に必要な注意を怠ったために人を死傷させた場合に成立します。
この事件の場合、被害者はけがをしたにとどまっていますので、過失運転致傷罪になります。
この罪の法定刑は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です。
また、この罪は但書で被害者のけがが軽い場合はその刑を免除することができるとされています。
今回、Aさんは信号が赤色の灯火に変わった交差点に進入し、もしこのときに赤色の灯火を不注意により認識していなかったこと等の事情が認められれば、自動車運転上必要な注意を怠った(過失がある)と認められることになります。

【危険運転致傷罪】

注意しなければならないのは、今回の事件のようなケースですと、さらに重い罪に問われる可能性があるということです。
それは、危険運転致死傷罪(自動車運転死傷行為処罰法第2条)です。
この罪は、

1.アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状況で自動車を走行させる行為
2.進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3.進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4.人または車の通行を妨害する目的で走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人または車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を走行させる行為
5.赤色信号またはこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を走行させる行為
6.通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

のいずれかに当たる行為を行って人を死傷させた場合に成立します。
法定刑は、被害者を死亡させた場合に1年以上の有期懲役、負傷させた場合は15年以下の懲役となっています。
「重大な交通の危険を生じさせる速度」とは、判例によれば、時速20キロから30キロの速度で走行していれば、危険速度に当たるとされる場合が多いようです。

今回の場合ではAさんは赤信号の交差点に減速することなく進入しけがをさせていますので、場合によっては5.の類型に当たることも考えられます。
赤信号を殊更に無視するとは、赤色信号であることの確定的な認識がない場合であっても、信号の規制自体に従うつもりがないため、その表示を意に介することなく、たとえ赤色信号であったとしてもこれを無視する意思で進行する行為をも含(最決平20・10・16刑集62巻9号2797頁)みます。
Aさんは仕事に遅れないよう信号に従わず車を走行させていますので、危険運転致傷罪の容疑に切り替わる可能性もありそうです。

【弁護活動】

Aさんに依頼された弁護士の活動としては、まず被害者との示談を目指して活動していくことが考えられます。
示談をすることで被害感情の治まりをアピールすることができ、不起訴処分や罰金刑での事件収束、執行猶予の獲得も期待できます。

対人の交通事故を起こしてしまった方、ご家族やご友人が大阪府箕面警察署ひき逃げ事件の取り調べを受けて困っている方は、交通犯罪に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。

【福岡】危険運転致傷罪の共犯で逮捕

2019-03-27

【福岡】危険運転致傷罪の共犯で逮捕

Aは、夜間、福岡県北九州市の公道上において、先行するBの運転するB車とともに、互いの速度を競うように自車を走行させていた。
そして、前方の交差点が赤信号であるにもかかわらず、B車とA車はそのまま直進し、横方向から進行してきたV車とB車が激突し、V車を運転していたVに大怪我を負わせた。
福岡県八幡東警察署の警察官は、Aらを危険運転致傷罪の容疑で逮捕した。
Aの家族は、交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)。

~危険運転致死傷罪と共犯~

自動車運転死傷行為処罰法は、危険運転致死傷罪などかつては刑法によって規定されていた犯罪を含め、死傷結果を伴う危険な交通犯罪を包括的に定めた法律です。
本件では、同法2条が規定する危険運転致死傷罪のうち、5号の成否が問題となっています。
自動車運転死傷行為処罰法2条5号は、「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」をし、その行為に「よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役」に処する旨を定めています。
本件では、Bの行為が上記行為に該当することは明らかであるといえそうです。
問題は、Vが大怪我を負ったのは、直接にはBの上記行為によりV車と接触したことによるものであり、A車自体はV車とは接触していない点です。
直接事故を起こしていないAも、危険運転致傷罪となってしまうのでしょうか。

この点、刑法60条は、「2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」と共同正犯について定めています。
刑法60条の趣旨は、犯罪結果に対して因果性を与えた者を正犯(主犯)として処罰することにあり、共謀とこれに基づく共同実行がその要件とされています。
したがって、AとBの間に共謀があり、これに基づく実行が認められる場合には、(実行もしくは共謀)共同正犯としてAも危険運転致傷行為に対し刑事責任を負うことになる可能性があります。

この点に関して参考になるのが、最決平成30・10・23の最高裁判例です。
判例は、赤信号殊更無視による危険運転致死傷罪(上記2条5号)に関する共同正犯の成否に関し、赤信号を殊更に無視する意思の下、共犯者間において速度を競うようにして、相互の危険を高めあっていたような関係がある場合には、「赤色信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する意思を暗黙に相通じた上、共同して危険運転行為を行ったものといえる」とし、重大事故を起こした先行車のみならず後続車の運転者も共同正犯としての責任を負うとしています。
したがって、本件におけるAも危険運転致傷罪の共同正犯としての刑事責任を負う可能性があるのです。

~共犯事件に対する弁護士による弁護活動~

本件のような共犯事件においては、共犯者(本件ではB)の主張等を的確に把握することが、Aの弁護方針を決めていくにあたっても極めて重要になります。
ここでは、Aへの接見(面会)等によって事実関係を把握することのみならず、共犯者との関係においてAの主張を再検証する必要があります。
そこで、弁護士としては、共犯者との接見(面会)等の可能性も含めた弁護活動を行っていくことが考えられます。
もっとも、共犯者との接触にあたっては細心の注意を払う必要があり、共犯事件の弁護活動においては、刑事事件に対する経験と専門性が不可欠です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、人身事故などの交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
共犯事件に関しても、専門性の高い刑事弁護士に相談することをおすすめします。
危険運転致傷事件で逮捕された方のご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、お早目にお問い合わせください。
福岡県八幡東警察署までの初回接見費用:4,1540円)

速度超過の暴走行為による危険運転致死事件

2019-03-17

速度超過の暴走行為による危険運転致死事件

~ケース~
Aさんは、兵庫県尼崎市内の時速50キロメートル制限の公道において、深夜、自動車を時速130キロメートルで走行させていた際、カーブを曲がり切れず、電柱に衝突し、同乗者Vを死亡させてしまいました。
Aさんは自ら兵庫県尼崎東警察署の警察官を呼び、事故を報告しましたが、時速130キロメートルで走行していたことが発覚し、危険運転致死罪の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~危険運転致死罪~

近年、危険運転致死傷罪がメディアで取り上げられることが少なくありません。
上記のケースは、制限速度を大幅に超過した状況で発生した交通事故です。
Aさんに成立する可能性のある危険運転致死罪とは、どのような犯罪でしょうか。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条2号によると、「進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為」を行い、よって人を死亡させた場合に危険運転致死罪が成立します(他にもアルコール・薬物の影響下にあった場合、未熟運転であった場合などの類型が存在します)。
「進行を制御することが困難な高速度での走行」とは、速度が速すぎるために道路状況に応じて進行することが困難な状態で自車を走行させることをいいます。
「進行を制御することが困難な高速度での走行」であったかどうかは、具体的な道路状況に応じて判断されます。
Aさんが走行していた道路にカーブが存在していて、時速130キロメートルでは到底カーブに沿って曲がり切れない、という場合には、「進行を制御することが困難な高速度での走行」と判断される可能性が高いと思われます。

危険運転致死罪でAさんが起訴され、上記のような高速度を出していたためにカーブを曲がり切れず、その結果、電柱に衝突したことによりVを死亡させたものと判断され有罪となった場合、Aさんには1年以上の有期懲役が言い渡されることになります。

~逮捕後、Aさんはどうなるか?~

まず、Aさんは兵庫県尼崎東警察署に引致され、取調べを受けます。
警察官の取調べの結果、Aさんに罪証隠滅、逃亡のおそれがあり、身体拘束を行った上で捜査を行うべきであると判断された場合には、Aさんは逮捕時から48時間以内に身柄を検察に送致されます。
検察では、検察官が取調べを行い、身柄を受け取ったときから24時間以内にAさんの勾留を請求するか、釈放するか、あるいは起訴するかが決められます。
勾留請求をされた場合には、裁判官が勾留の要否を判断します。
勾留された場合には、最長10日間、勾留延長がなされた場合にはさらに最長10日間身体を拘束されます。
この間に、事故現場の状況(カーブがどのようなものであったかなど)について調査する「実況見分」という手続きが行われます。
Aさんが現場に連れていかれ、事件の当時について話を聞かれることもあります。

~Aさんの身柄解放活動~

近年、自動車の暴走行為、あおり運転など、異常な運転の末に事故を起こした者に対する批判が高まっており、ことに危険運転致死傷事件については世間からも厳しい目が向けられています。
もっとも、Aさんが上記のように長期間勾留されるとなると、職を失うなど、社会生活への悪影響が懸念されます。
Aさんを勾留するか否か、という判断は、捜査段階の中でも初期に行われます。
そのため、早期に弁護士身柄解放活動を依頼し、勾留をさせない活動を行うことが重要です。
弁護士は、Aさんに逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがないことなど、勾留の要件を満たさないことを検察官、裁判官に訴えかけ、勾留請求、勾留決定の阻止に向けて活動します。

~Vの遺族と示談をする~

Vの遺族と示談ができれば、Aさんにとって有利な事情となりえます。
さらに、Aさんについて寛大な処分を求める嘆願書を差し入れてもらうことができれば理想的です。
示談が成立していることは、検察官が起訴、不起訴を決める際、裁判所が量刑を決める際に有利な事情として扱われることが期待できます。
さらに、民事上の紛争を予防する効果も期待することができます。

繰り返しになりますが、身柄解放活動はなるべく早期に開始するべきです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では24時間、初回接見サービスの受付を行っており、いつでもお電話いただけます。
ご家族、ご友人が兵庫県尼崎市危険運転致死事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。

初回接見サービスのご相談は0120-631-881まで。
兵庫県尼崎東警察署までの初回接見費用:37,000円

危険運転致傷罪で逮捕 あおり運転

2019-02-10

危険運転致傷罪で逮捕 あおり運転

Aは、京都市下京区内で自らの自動車を運転していたところ、普段から快く思っていなかったV1およびV2が乗った自動二輪車を発見した。
AはV車を追走しながら、著しく接近し、高速度で走行させた結果、Vらは自動二輪車のコントロールを失い地面に転倒した。
その結果、Vらは全治2か月の怪我を負った。
通報を受けた京都府下京警察署の警察官は、Aを危険運転致傷罪の疑いで逮捕した。
なお、Aは積極的な妨害目的があったことを否認している。
Aの家族は、交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)

~自動車運転処罰法とあおり運転~

昨今、あおり運転による人身事故が多発し、世間の耳目を集め社会問題と化しています。
このような社会問題化に対応して、あおり運転に関しては暴行罪や殺人罪など適用される罪名も様々なものとなっているのが現状です。
本稿では、旧来は刑法に規定されていた、危険運転致死傷罪あおり運転に対する適用について解説していきます。

2014年から施行された自動車運転処罰法は、その2条において危険運転致死傷罪を規定しており、同条各号において危険運転行為を類型化しています。
自動車運転処罰法2条4号は、
・「人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
によって、「人を負傷させた者」(や「人を死亡させた者」)を処罰する旨を規定しており、この規定があおり運転にも適用される可能性があります。

本罪は各号に類型化した危険運転行為の故意が必要となる、結果的加重犯であり、いわゆる交通犯罪に多い過失犯とは異なる点に注意が必要です。
仮に「走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」があったとしても、「人又は車の通行を妨害する目的」がなければ4号は適用されないため、上記目的があるかどうかが争点になることが少なくありません。

この点、裁判例(大阪高判平成28・12・13(本稿執筆段階では上告中))は、「人又は車の通行を妨害する目的」とは、
人又は車の自由かつ安全な通行を妨げることを積極的に意図する場合のみに限られず
危険回避のためやむを得ないような状況等もないのに人又は車の自由かつ安全な通行を妨げる可能性があることを認識しながら
あえて「走行中の自動車の直前に進入し,その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する」場合
も含まれると判断しています。
したがって、弁護士として上記目的がないと主張する場合には、上記目的の積極的な意図が認められないことのみならず、通行妨害が生じる可能性を認識していたとはいえなかったことまで主張することが必要になってくる可能性があります。

~交通事件における弁護活動~

交通事件に関する否認事件では、弁護士自身による現場検証といった調査活動も重要になってきます。
また、事故時における速度の推定など、交通事件においては科学的知見も必要不可欠です。
捜査機関の盲点を指摘するためにも、交通事件については専門知識の重要性は他の犯罪に比べて大きいともいえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、危険運転致傷罪などの交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
交通事件の弁護活動にも習熟した弁護士が、依頼者様やご家族の要望や疑問にお応えします。
危険運転致傷罪で逮捕された方のご家族は、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までお早めにお問い合わせください。

【東京都の刑事事件専門弁護士】飲酒運転の容認で危険運転致傷幇助罪

2019-01-18

【東京都の刑事事件専門弁護士】飲酒運転の容認で危険運転致傷幇助罪

~事件例~
Aと部下のXは東京都西東京市の居酒屋で足元がおぼつかなくなるほど飲んでいましたが、居酒屋をハシゴすることになりました。
Xは駐車場でAに自家用車の助手席を勧め、「私が次の居酒屋まで運転していきます」というと、Aは、「わかった、ありがとう」と了解しました。
Xが自家用車を発進させた後も、Aは運転を制止することなく、黙認し続けていましたが、Xは赤信号で停止している前方車両に追突してしまい、乗員に頸椎捻挫の傷害を負わせてしまいました。
Xは危険運転致傷罪の現行犯として逮捕されましたが、事故前のAとXのやり取りを知った警視庁田無警察署の警察官はAも危険運転致傷幇助罪の疑いで取り調べることにしました。
(最決平成25年4月15日をモデルとしたフィクションです)

~運転していないAさんも危険運転幇助罪?~

アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって人を負傷させた場合、15年以下の懲役に処せられます(自動車運転処罰法第2条1号)。
仮にXに危険運転致傷罪が成立するとして、運転していないAさんに危険運転致傷幇助罪が成立するのでしょうか。
幇助とは、すでに犯罪の実行を決意している者に対して、助言や激励などによってその決意を強固にするものをいいます。
幇助行為の態様には、物理的な幇助(例えば犯罪に必要な道具を貸すなど)以外にも、心理的幇助があります。

では、上司のAさんが部下のXの運転を了解し、事故を起こすまで黙認していたことが危険運転致傷罪の心理的幇助に該当するのでしょうか。
事件例のモデルとなった判例(最決平成25年4月15日)では、被告人の後輩の飲酒運転を了解、黙認したことにつき、その関係性や状況などを考慮して「運転の意思をより強固なものにすることにより、後輩の危険運転致死傷罪を容易にしたものである」と判示しています。
上記判例に従えば、上司であるAが部下のXの運転を了解、黙認したことにつき、Xの運転の意思をより強固にし、危険運転致傷罪を容易にしたと判断される可能性があると言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、危険運転致傷幇助罪で取調べを受ける方の、どのように取調べに臨めばよいか、捜査官の問いに対しどのように答えればよいか、などといった疑問に対し、法律相談を通じて助言します。
どうぞお気軽にご相談ください。
無料相談予約は0120-631-881まで)

てんかんによる人身事故 危険運転致傷罪の逮捕は京都の弁護士へ相談

2019-01-06

てんかんによる人身事故 危険運転致傷罪の逮捕は京都の弁護士へ相談

Aは京都府城陽市内の道路を自車で走行中、てんかんの発作により意識を失い、その結果としてV車に衝突し乗車していたVらに怪我を負わせる人身事故を起こした。
通報を受けた京都府城陽警察署の警察官は、Aを危険運転致傷罪の容疑で逮捕した。
しかし、Aは通院はしていたが、てんかんである旨の診断は受けていなかった。(本件はフィクションです。)

~自動車運転死傷行為処罰法と新設規定~

自動車運転死傷行為処罰法3条2項は、「自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で」「自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者」について、「人を負傷させた者は12年以下の懲役に処」すると規定しています。
これがいわゆる危険運転致傷罪で、危険運転致傷罪は自動車運転死傷行処罰法の制定とともに新設された規定です。

危険運転致傷罪が成立するためには、「自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気…の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある」 ことの認識が必要です。
もっとも、危険運転致傷罪の成立においては、具体的な病名そのものの認識は必要ではなく、その病気の特徴の認識があれば足りるとされています。
今回のAは、てんかんという診断は受けてはいないものの、通院している事実があります。
日頃どういった症状があったのか、てんかんという自覚があったのかどうかなどの詳細な事情により、Aに危険運転致傷罪が成立するかどうかが判断されることになるでしょう。
弁護士としては、この点の認識があったか否かを争うなどの弁護活動を行うことも考えられますが、詳細な事情が分からなければその検討も難しいため、てんかんなどによる危険運転致傷事件を起こしてしまった場合には、すぐに弁護士に相談し、詳しい話をしてみることをおすすめいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、人身事故を含む交通事故事件にも強いと評判の刑事事件専門の法律事務所です。
特にてんかんなどの病気の影響で事故を起こしてしまった場合、ご本人としては刑事責任を負うことに容易には納得し難い面もあるかもしれません。
刑事事件の専門家である弁護士に相談し、不安や疑問の解消のための一歩としてみてはいかがでしょうか。
京都府城陽警察署までの初回接見費用:38,200円

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