Archive for the ‘交通事故・交通違反の刑事手続’ Category

スピード違反で逮捕

2020-03-21

スピード違反で逮捕

今回は、スピード違反の疑いで逮捕されてしまうケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、埼玉県内の時速80キロメートル制限の高速道路において、自動車を時速180キロメートルで走行させていたところ、自動速度取締装置が赤く発光したのを見ました。
後日、埼玉県警高速道路交通警察隊から出頭を要請されましたが、出頭するのが面倒だったので無視することにしました。
半年近く無視していたところ、Aさんの自宅に現れた警察官から逮捕状を見せられ、道路交通法違反の疑いで逮捕されてしまいました。
Aさんはどうしてスピード違反で逮捕されてしまうのか納得できず、憤っています。(フィクションです)。

~スピード違反について解説~

道路交通法第22条1項には、「車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない」と定められています。
Aさんが運転した高速道路の最高速度は「時速80キロメートル」と指定されているので、これを超えた速度で運転する行為は道路交通法に違反します。

さらに、道路交通法第118条1項1号は、「第二十二条(最高速度)の規定の違反となるような行為をした者」を、「六月以下の懲役又は十万円以下の罰金」に処するとしています。
スピード違反行為は、刑罰が予定されている、立派な犯罪行為なのです。

~交通反則通告制度について~

Aさんが自身の行為について重く考えなかったのは、交通反則通告制度(いわゆる『青切符』の制度です)の存在によるものかもしれません。

スピード違反などの道路交通法に違反する行為は犯罪ですので、本来は刑事裁判を受けて処罰され、前科が付くことになります。
しかし、比較的軽い違反の場合には、所定の反則金を納付することにより、そこで手続を終了させ、刑事裁判や処罰、前科を避けることができる制度になっているのです。

もっとも、反則金の納付を長期間怠るなどすれば、スピード違反行為が犯罪である以上、逮捕されてしまう可能性があります。

~今回は反則金制度の対象外~

しかしAさんのように、最高速度を時速100キロメートル超過して自動車を運転した場合には、軽い違反とは言えず、交通反則通告制度の適用はありません。

警察がAさんに出頭を求めた理由は、逮捕まではしないものの、あくまで刑事裁判にかけようとしたからです。
しかし出頭要請を正当な理由なく無視していれば、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるとみなされ、逮捕されてしまうことにもつながります。

Aさんとしては、弁護士に相談し、取調べでの受け答え方のアドバイスを聞いた上で、なるべく早く出頭すべきであったと考えられます。

~刑事手続の流れ~

今回の事件は、適切な身柄解放活動を尽くすことにより、比較的早期に外へ出られるかもしれません。

ですが今回は、スピード違反としてはかなり悪質な部類に属する事件です。
裁判では検察官が、被告人をどのくらいの刑罰にするべきかという意見を述べてきますが(求刑)、罰金ではなく懲役を求刑してくる可能性が十分あります。

罰金や執行猶予付き判決の獲得を目指して、弁護士と十分善後策を練る必要があるでしょう。

~公判に向けた準備~

車を処分し、二度と運転しないと誓うことを含めて、準備を行う必要があります。
また、責任をもってAさんを監督できる人物を探して、法廷で証言してもらう必要もあります。

また刑事事件においては、被害者と示談をする活動が重要視されていますが、スピード違反の場合は、傷害罪におけるような被害者が存在しません。
この場合は、弁護士会などの団体に寄付をして謝罪の意思を示す「贖罪寄付」が有効かもしれません。
弁護士と相談しながら、よりAさんにとって有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族がスピード違反などで逮捕された、取調べを受けるといった方は、ぜひご相談ください。

物損事故と飲酒運転

2020-03-16

物損事故と飲酒運転

物損事故と飲酒運転について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
神奈川県横須賀市に住むAさんは飲酒運転をして帰宅途中、自動車を民家のブロック塀に衝突させてブロック塀を壊す物損事故を起こしました。
住民の110番通報で神奈川県浦賀警察署の警察官が駆け付け、道路交通法違反(酒酔い運転の罪、過失建造物損壊罪)で現行犯逮捕されました。
逮捕の通知を受けたAさんの家族は驚き、交通事故、刑事事件に詳しい弁護士にAさんとの接見及びその後の刑事弁護活動を依頼しました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~ 飲酒運転から過失建造物損壊罪 ~

酒気帯び運転とは、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールまたは血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上のアルコールを身体に含んだ状態で運転することをいいます。
罰則は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

一方、酒酔い運転
とは、アルコールの影響によって正常な運転ができないおそれがある状態で運転をすることをいいます。
罰則はより重く、5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

このように、酒気帯び運転は、具体的な数値基準が設けられているのに対して、酒酔い運転はそうした基準は特に設けられていません。

2つの中で罰則が軽い酒気帯び運転が、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上、という基準を設けていることから、これ以下の数値であれば罰則の重い酒酔い運転に問われることもない、と勘違いされている方もおられます。

しかし、酒酔い運転かどうかは、お酒の量、警察官に対する受け答えの様子、歩行状況などを総合的に考慮して決められます。

したがって体質などによっては、アルコール濃度が酒気帯び運転にならない程度であっても、刑罰の重い酒酔い運転と判断される可能性もあります。

なお、事例のように、飲酒運転は車を電柱や民家のブロック塀に衝突させたことなどがきっかけで発覚する事例をよく散見します。

電柱やブロック塀を壊した(損壊させた)場合は、道路交通法上の過失建造物損壊罪という罪にも問われる可能性があるので注意が必要です。
あくまで過失ですから、罰則自体は6か月以下の禁錮または10万円以下の罰金と比較的軽くはありますが、やはり逮捕されてしまうことはあります。

~ 勾留前に釈放されることがある ~

交通事故を含め、何らかの犯罪をしたとして逮捕されると、警察署に2~3日間収容された後、さらに最大20日間勾留と呼ばれる身柄拘束が続く可能性があります。
身柄拘束期間が長引けば、逮捕された方の肉体的、精神的な負担となるばかりではなく、様々な社会的不利益を受けるおそれも出てくるでしょう。

勾留は、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断される場合になされます。
逆に軽い事件などでは、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断され、勾留されずに済む可能性もあります。
そこで、証拠隠滅や逃亡のおそれがないといえる事情を検察官や裁判官に主張し、早期釈放を目指していくことが重要となります。

こういった刑事手続きなどはわからないことも多いと思いますので、ぜひ一度弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事故を含めた刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
交通事故をはじめとする刑事事件・少年事件でお困りの方は、
0120-631-881
までお気軽にお電話ください。
無料法律相談初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続きの説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきますので、ぜひご利用ください。

信号無視で逮捕

2020-03-11

信号無視で逮捕

信号無視で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
東京都小平市に住むAさんは、深夜に自動車を運転して帰宅途中、交差点の信号が赤だったにも関わらず、
「深夜だし交差点を通過する車はいないだろう」
「早く家に帰ってゆっくりしたい」
などと思って、そのまま交差点に進入しました。
そうしたところ、右方から交差点に進入してきたVさん運転の自動車と衝突。
Vさん運転の自動車を電柱に衝突させ、Vさんに加療約1か月間を要する怪我を負わせました。
Aさんは駆け付けた警視庁小平警察署の警察官に現行犯逮捕されましたが、罪証隠滅や逃亡のおそれがないとして釈放されました。
その後、Aさんは在宅事件被疑者として捜査を受け、正式起訴されてしまいました。
Aさんは今後のことが不安になって正式裁判の刑事弁護を私選弁護人に託すことにしました。
(フィクションです)

~ 過失運転致傷罪 ~

信号無視で人身事故を起こしたAさん。
「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」という法律に定められた、過失運転致傷罪危険運転致傷罪に問われることになります。

まずは、過失運転致傷罪の条文を見てみましょう。

第5条
 自動車の運転上必要な注意義務を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

つまり、過失運転致傷罪が成立した場合、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金に処される可能性があります。

「自動車の運転上必要な注意義務を怠り」とは、要は「過失」があることをいいます。
「過失」とは何かというと「注意義務違反」、つまり、ある注意をする義務が課されているにもかかわらず、その注意義務を怠ったことをいいます。

本件では、Aさんが赤信号に従って交差点の停止線手前で停止すべきであるにも関わらず(注意義務)これを怠り停止しなかったこと、あるいは他の自動車が来ていないか確認し、衝突しないよう停止すべきであるにもかかわらず(注意義務)、これを怠り衝突させてしまったことなどが「注意義務違反=過失」と判断される可能性があります。

~ 危険運転致傷罪 ~

信号をわざと無視して事故を起こしたことから、より重い刑罰が定められた危険運転致傷罪に問われる可能性もあります。

第2条
 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
5号 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

Aさんは赤信号だとわかっていながら交差点に進入したわけですので、「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視」したと言えるでしょう。
したがって進入時のスピードが、交差点の見通しの悪さの程度や交通量なども考慮して、「重大な交通の危険を生じさせる速度」といえるものだった場合には、危険運転致傷罪が成立し、15年以下の懲役となる可能性があります。

~ 正式起訴、正式裁判 ~

正式起訴とは、正式裁判を受けるための起訴です。
正式裁判とは、実際に公開の法廷に出廷しなければならない裁判です。
これに対し略式起訴・略式裁判というものもあり、書面の審理のみで罰金刑にするもので、公開の法廷に出廷する必要はありません。

交通事故の大半が略式起訴、略式裁判で終わることが多いですが、本件のように、

・過失が重たい事故(責任が重たい事故)
・被害者の怪我の程度が重たい事故

などは正式起訴され、正式裁判を受けなければならないおそれがあります。

正式起訴されると、弁護人を自費で雇う私選弁護人にするか、どの弁護士にするかは選べませんが国の費用で付けられる国選弁護人にするかの判断に迫られます。
お困りの方はまず弊所の無料法律相談や、釈放されていない場合に利用できる初回接見サービスをご利用の上、どちらを選択すべきか決められてもよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含む刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。

過失運転致傷事件で起訴猶予処分を目指す

2020-03-01

過失運転致傷事件で起訴猶予処分を目指す

今回は、人身事故を起こし、過失運転致傷の疑いで捜査されている場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、福岡県北九州市内を自動車で運転し、交差点を左折しようとしたところ、横断歩道上の歩行者Vに気付かず、進行を続けてしまいました。
VさんはあわててAさんの自動車を回避したのですが、前に転倒してしまい、手のひらと膝に擦過傷(すり傷)を負ってしまいました。
Aさんは救急車と警察を呼び、事故を報告し、Vさんを適切に救護しました。
Vさんはそれほど事故については怒っていないようです。
ただ、駆け付けた福岡県八幡東警察署の警察官からは、「一応、過失運転致傷の疑いで調べなければならない」と言われ、不安に感じています。
そこで、Aさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

~過失運転致傷罪とは?~

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条によれば、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる」とされています。

自動車の運転上必要な注意を怠り、人を傷害した場合に過失運転致傷罪が、人を死亡させた場合に過失運転致死罪が成立します。
両者をあわせて過失運転致死傷罪と呼ぶこともあります。

【Aさんの注意義務は?】
自動車の運転上必要な注意を怠ると、過失運転致死傷罪が成立する可能性があるわけです。
では、Aさんがすべきだった「自動車の運転上必要な注意」とは、具体的にはどのような内容だったのでしょうか。

道路交通法第38条1項後段によると、横断歩道又は自転車横断帯の直前に接近する場合において、横断歩道等により進路の前方を横断し、又は横断しようとしている歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければなりません。

したがってAさんには、自動車で交差点を左折する場合において、横断歩道を横断する歩行者の有無を確認し、歩行者がいれば横断歩道の直前で一時停止して、歩行者の通行を妨げないようにする注意義務があったと考えられます。

Aさんは横断歩道上のVさんに気付かずに、一時停止することなく横断歩道に入っているので、「自動車の運転上必要な注意」を怠ったことになります。

その結果、Vさんが転倒し、傷害を負わせてしまったものと考えられます。
以上によれば、Aさんに過失運転致傷罪が成立する可能性は高いと考えられます。

~起訴猶予処分の獲得を目指す~

人身事故が刑事事件化してしまったからといって、必ず起訴される(刑事裁判にかけられる)わけではありません。
Aさんを起訴するか否かを決定するのは検察官です。
検察官は、Aさんの性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況を考慮し、不起訴処分(起訴猶予処分)を行うことができます(刑事訴訟法第248条)。
不起訴処分を獲得できれば、裁判にかけられることがないので、懲役刑や罰金刑を受けることもなく、前科も付かずに終わります。

ケースの事件は軽微な過失運転致傷事件であり、Vさんの処罰感情もほとんどなく、自動車保険などでVに生じさせた損害を賠償することにより、不起訴処分を獲得できる可能性が十分にあります。

ただ、Vさんとの示談交渉で問題が発生したり、かえってVを怒らせてしまうなどのリスクは依然として存在します。
そこで、法律の専門家であり、交渉のプロである弁護士をAさんとVさんとの間に入れることにより、上記のリスクを低減させることができます。
過失運転致傷事件を、前科を付けずに解決するために、弁護士を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
無料法律相談を受付しておりますので、過失運転致傷事件を起こしてしまいお困りの方は、ぜひご相談ください。

危険運転致死罪で逮捕

2020-02-05

危険運転致死罪で逮捕

今回は、飲酒運転危険運転致死事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
千葉県習志野市在住のAさんは、居酒屋でお酒を飲んだあと、乗って来た自家用車で帰路につきましたが、乗車した時点において、お酒の影響で正常な運転が困難な状態になっていました。
アクセルをどのくらい踏んでいるのか、ブレーキはどこか、周りはどういう状況なのかをほとんど判断できないまま自動車を運転したところ、見通しの良い道路上で、ノーブレーキでVさんに衝突し、即死させてしまいました。
駆け付けた千葉県習志野警察署警察官は、Aさんに呼気検査を行い、Aさんを危険運転致死の疑いで現行犯逮捕しました。(フィクションです)

~危険運転致死罪について解説~

危険運転致死傷罪には、いくつかの類型がありますが、今回の場合は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条1項1号の危険運転致死罪が成立する可能性が高いと思われます。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条1項1号
第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

この危険運転致死傷罪の成立には、アルコールや薬物の影響により、「正常な運転が困難な状態で」自動車を運転したことが必要です。
飲酒運転だったとしても、被疑者の歩行の様子や受け答えの様子、呼気検査の結果などを見て、「正常な運転が困難な状態」には至らないと判断された場合は、危険運転致死傷罪ではなく、過失運転致死傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)や、道路交通法に定められた酒気帯び運転や酒酔い運転の罪に問われることになると思います。

危険運転致死傷罪という名称は、被害者を傷害するに留まった「危険運転致傷罪」と、被害者を死亡させてしまった「危険運転致死罪」の両方を含むものです。
ケースのVは、Aさんの運転により即死していますので、Aさんは、危険運転致死罪の嫌疑をかけられることになるでしょう。
危険運転致死罪につき、有罪判決を受ける場合は、1年以上(20年以下)の懲役に処せられます。

~捜査段階における弁護活動~

危険運転致死罪の嫌疑をかけられた場合であっても、捜査の展開によっては、嫌疑が過失運転致死罪酒気帯び・酒酔い運転の罪などに切り替えられる場合があります。
今回の場合は難しいかもしれませんが、「正常な運転が困難な状態」ではなかったと主張できる場合は、上記の弁護活動を行うことが考えられます。

~裁判員裁判への対策~

危険運転致死罪は、裁判員裁判対象事件であり(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第2条1項2号)、起訴された場合、複雑かつ重い手続に服さなければなりません。

裁判員裁判対象事件につき起訴されると、まず、公判前整理手続に付されます。
公判前整理手続では、争点や証拠の整理が行われ、検察官が持っている証拠などが開示されます。
検察側にどのような証拠があるかを知っておくことは、防御の観点から重要であるということができますが、その対応には高度な法的知識を必要とします。

Aさんの負担を軽減させるため、また、Aさんの防御のために、信頼できる弁護士を選任しておくことをおすすめします。

~起訴される可能性について~

近年は、飲酒運転中の事故、無謀な運転の末の事故に対し、極めて厳しい目が向けられており、とりわけ危険運転致死事件となると、起訴される可能性が高いと言わざるを得ません。
起訴されてしまうと、無罪判決を勝ち取るのは困難です。

危険運転致死罪の事実について争わない場合は、Vの遺族と示談交渉を行い(捜査段階から着手するのがよいでしょう)、より軽い判決の獲得に向けて努めるべきです。
また、危険運転致死事件を起こしてしまった場合であっても、自賠責の他に任意保険にも入っていれば、被害者救済の観点から、保険で損害を賠償できる場合があります。

弁護士のサポートを受けながら、より軽い処分の獲得に向けて行動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、危険運転致死事件についてもご相談いただけます。
あなたやご家族が危険運転致死事件を起こしてしまいお困りの方は、初回接見サービス無料法律相談をぜひご相談ください。

無免許運転が発覚し取調べ

2019-12-02

無免許運転が発覚し取調べ

無免許運転が発覚し取調べられたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~

Aさんは、自動車を運転することができる免許を受けないまま、福岡県筑後市内の県道で自動車を運転していたところ、福岡県筑後警察署の行っていた検問に遭遇し、警察官から運転免許を見せるよう求められました。
Aさんは「免許は受けているが、たまたま持っていない」と警察官に伝えましたが、免許を照会された結果、Aさんは免許を受けていないことが発覚しました。
Aさんは福岡県筑後警察署に同行を求められ、これに応じました。
Aさんは無免許運転の疑いで取調べを受ける予定です。
(フィクションです)

~無免許運転の罪~

無免許運転とは、法令の規定による運転の免許を受けている者でなければ運転し、又は操縦することができないこととされている車両等を当該免許を受けずに、又は国際運転免許証等を所持しないで運転する行為です。
無免許運転を行い、有罪判決が確定すると、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます(道路交通法第117条の2の2第1号)。

無免許運転になる行為として、

①Aさんのようにいかなる運転免許も受けない状態
②運転免許を取り消された状態
③運転免許の効力を停止された状態
④運転免許が失効した状態
⑤免許外運転(準中型免許で大型自動車を運転するなど)

で車両等を運転することが挙げられます。

~Aさんは逮捕されるのか?~

Aさんとしては、警察署に行った後、逮捕されてしまうのではないかと不安に思われるでしょう。
無免許運転を行ったのが初めてであり、他に事故やひき逃げ等を起こしていない、身元引受人がいる等の事情があれば、逮捕されずに済む可能性があります。

~逮捕されなければどうなるか?~

逮捕されなければ、在宅で事件が進行するので、警察の出頭の求めに応じつつ、取調べを受けることになります。
警察での捜査が熟すると、警察は事件を検察へ送致します。
事件が検察へ送致された後は、検察官も捜査を行い、捜査の最終段階において、検察官がAさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決めることになります。

~逮捕されてしまった場合は?~

逮捕・勾留されてしまうと、捜査段階において、最長23日間もの間身体拘束を受けることになってしまいます。
勤務先があれば、無断欠勤を理由に職を失ってしまう、通学している学校があれば、学校のルール違反を理由に退学処分を受ける可能性が出てきます。
そうなると、Aさんの社会生活にも多大な悪影響を与えることになります。
この場合は、早急に弁護士に依頼し、一刻も早く留置場や拘置所の外に出られるよう目指すことをおすすめします。

~Aさんの処分はどうなるか?~

無免許運転を行ったのが初めてで同種前科がなく、また、無免許運転の一罪のみで起訴される場合は、略式手続により、略式命令による罰金刑を受ける可能性が高いと思われます。
略式手続とは、簡易裁判所が、原則として、検察官の提出した資料のみにもとづいて、公判を開かずに、略式命令により罰金または科料を科す手続です。

略式手続が適用される場合、公判が開かれず、迅速に処分が決まるので、事件解決が早いことが特徴です。
身体拘束を受けている場合は、罰金を納付すれば釈放されます。
そのため、略式命令による事件解決を目指すことは、そのまま身柄解放活動につながることもあります。

ただし、原則として検察官のみの証拠によって判断されるため、事件について争いたい場合(違法捜査があったので、証拠として使えないものがあるなど)に略式手続に応じるのはおすすめできません。
この場合は、弁護士と相談してから、略式手続に応じるか否かを決めるのが良いと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、無免許運転についてもご相談いただけます。
無免許運転事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

ながら運転の罰則、反則金が重くなります①

2019-10-08

ながら運転の罰則、反則金が重くなります①

ながら運転の罰則について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ 事例 ~

大阪市中央区にある会社に勤務するAさんは、スマートフォンで電話をしながら営業車を運転していたところ、警邏中の大阪府南警察署の警察官に呼び止められ、道路交通法違反で青切符を切られてしまいました。
(フィクションです)

~ はじめに ~

今回の事例は、スマートフォンを操作しながら車を運転する、いわゆるながら運転(ながらスマフォ)の典型ですよね。
実は、今年の12月1日から、ながら運転に関する改正道路交通法が施行され、罰則、反則金などが大幅に強化されます。
どうに強化されるのでしょうか?

~ 「ながら運転」とは(ながら運転の規定) ~

自動車及び原動機付自転車に関するながら運転については道路交通法71条5の5に規定されています。

道路交通法71条
車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。

5号の5
自動車又は原動機付自転車(自動車等)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(略)を通話(略)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(略)に表示された画像を注視しないこと。

つまり、スマートフォン等の

・通話のための使用(ただし、傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ない場合は除かれます)
・画像の注視(画像装置用装置にはスマートフォンや携帯電話のディスプレイ表示部分も含まれます)

行為が規制されているのです。

~ ながら運転の罰則はどう変わる?①(道路における交通の危険を生じさせた場合) ~

そして、道路交通法119条1項9の3では、これらの行為(通話のための使用、画像の注視)によって道路における交通の危険を生じさせた場合3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(現行)とするとされていますが、改正後は1年以下の懲役又は30万円以下の罰金(改正後)と大幅に引き上げられます。
なお、道路における交通の危険を生じさせたとはどういう場合をいうのかは解釈の余地がありそうです。
おそらくは何らかの具体的危険(今回のように車に衝突して怪我をさせた)まで必要とはされず、単なる抽象的危険で足りる、最終的には、ながら運転をしていた際の道路の状況、交通状況等により判断されるものと思われます。

~ ながら運転の罰則はどう変わる?② ~

なお、①については「道路における交通の危険を生じさせた場合」という要件が必要でしたが、その要件がかける場合も処罰されるおそれがあります。
それが、道路交通法120条1項11号の規定です。

道路交通法120条1項11号
第71条(運転者の遵守事項)第5号の5の規定に違反して無線通話装置を通話のために使用し、又は自動車若しくは原動機付自転車に持ち込まれた画像表示用装置を手で保持してこれに表示された画像を注視した者(第119条第1項第9号の3に該当する者を除く。)

上記の者への罰則は5万円以下の罰金(現行)とされていますが、改正後は6月以下の懲役又は10万円以下の罰金(改正後)と懲役刑が設けられることとなりました。

~ まとめ ~

以上をまとめると、

自動車及び原動機付自転車を走行中に、スマートフォン等を

・通話のために使用し、又はその画像を注視し、よって道路における交通の危険を生じさせた場合は、「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」→「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」

・単に通話のために使用し、又はその画像を注視した場合は、「5万円以下の罰金」→「6月以下の懲役又は10万円以下の罰金」

となるということになります。

次回は反則金についてご説明いたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
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バイク暴走の共同危険行為事件で早期釈放

2019-09-23

バイク暴走の共同危険行為事件で早期釈放

東京都小平市在住のAさん(20代男性)は、友人らと数人で、東京都小平市内を通る高速道路上でバイクの暴走行為をしていたところを、警視庁小平警察署の取り締まりを受けて、現行犯逮捕された。
Aさんは、逮捕されてから2日後に勾留決定が出て、さらに10日間の身柄拘束を受けることになった。
Aさんの家族は「Aさんがバイク暴走事件警視庁小平警察署に現行犯逮捕された」という知らせを受けて、刑事事件に強い弁護士に法律相談して、Aさんの早期釈放のために、弁護活動に動いてもらうことにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~バイク暴走行為に対する刑事処罰とは~

バイクや自動車等に乗って、2名以上の者が暴走行為をした場合には、道路交通法違反の共同危険行為の罪に当たるとして、刑事処罰を受けることがあります。

道路交通法 68条(共同危険行為等の禁止)
「二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。」

上記の条文にあるように、「二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者」が、「連ねて通行させ、又は並進させ」ることで、「共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこと」をした場合の刑事処罰の法定刑は、「2年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされています。

バイク暴走事件を起こした者が、「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」があると警察官が判断した場合には、現行犯逮捕されて、警察署に身柄を拘束されることになります。
特に複数名でバイクを暴走させる共同危険行為事件の場合には、そのままバイクで逃走してしまう可能性や、共犯者間での口裏合わせや証拠隠滅を図る可能性が大きいと考えられるため、警察の判断による逮捕のリスクが高まります。

逮捕された場合には、一日も早くに弁護士を依頼して、早期釈放のための弁護活動を始めることが重要となります。
逮捕されてから72時間以内の間に、さらに身柄拘束が10日間延長されるのか、あるいは釈放されるのか、という裁判所の勾留判断がなされます。
10日間身柄拘束という勾留決定が出た後に釈放活動をするよりも、勾留決定の判断が出るまでに、弁護士の側より早期釈放のための活動をしたほうが、釈放に向けてのハードルは比較的低い形になることが一般的です。

共同危険行為の法定刑は、「2年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされています。
刑事処罰の重さを、検察官や裁判官が判断する際には、「暴走行為の態様の悪質性」や「被疑者の反省の度合い」「前科前歴の有無」などの具体的事情に応じて、罰金刑や懲役刑が科されます。
初犯であれば、罰金刑や不起訴処分となるケースが多いと思われますが、被疑者に前科前歴が多数あるような事件の場合には、裁判が行われて「執行猶予付きの懲役刑判決」や「刑務所に入る実刑判決」が出る可能性もあります。
刑罰軽減や早期釈放に向けて、刑事事件に強い弁護士と綿密に協議した上で、弁護士の側より、裁判所や検察庁への積極的な働きかけをすることが重要となります。

共同危険行為による道路交通法違反事件で、ご家族の方が現行犯逮捕された場合には、まずは刑事事件専門の弁護士に法律相談していただければ、刑事弁護活動の豊富な経験をもとに、今後の事件対応をどうすればいいのか、弁護士のアドバイスを差し上げることができます。
東京都小平市共同危険行為事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

東京都青梅市 無免許運転で逮捕 釈放に向けて弁護士が接見

2018-09-08

東京都青梅市 無免許運転で逮捕 釈放に向けて弁護士が接見

Aさんは,東京都青梅市無免許のまま普通乗用車を運転したとして,警視庁青梅警察署道路交通法違反無免許運転)の容疑で逮捕されました。依頼を受けた弁護士釈放に向けて,Aさんと接見しました。
(フィクションです)

~ 無免許運転 ~

道路交通法(以下「法」)64条1項は「何人も,84条1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(略),自動車又は原動機付自転車(以下,自動車等)を運転してはならない」と規定しています。
罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です(法117条の2の2第1号)。

無免許運転の類型は,以下のように分類されます。

純 無 免:いかなる運転免許も受けないで自動車等を運転
取消無免:運転免許が取り消された後に自動車等を運転
停止中無免:運転免許の効力が停止されている間に自動車等を運転
免許外運転:特定の種類の自動車等を運転することができる運転免許を受けているが,その運転免許で運転することができる種類の自動      車以外の種類の自動車等を運転すること
失効免許運転:免許を受けた者が,その運転免許証の有効期間の更新をしないため失効しているのに自動車等を運転

~ 無免許運転と釈放 ~

無免許運転の場合,罪証隠滅の対象は比較的少ないと考えられます。
なぜなら,逮捕された方が無免許であることは,すでに捜査機関側に明らかな事実ですし,逮捕された方が自動車等を運転していた事実は目撃供述や客観的証拠(防犯ビデオ映像等)から明らかな場合が多いからです。
よって,無免許運転は在宅で捜査が進められることも多いです。
他方,無免許運転の常習性や逃亡の恐れなどが疑われた場合は逮捕される可能性は格段に高まります。
このような場合には,特に,逃亡の恐れがないことを捜査機関や裁判所にしっかりアピールしなければ逮捕された方の釈放は難しくなります。

釈放をお望みの場合は,早い段階での接見をお勧めいたします。
釈放でお困りの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご連絡ください。接見のご予約を24時間受け付けております。

高齢者の交通事故も弁護士へ!岐阜県の過失運転致傷事件の保釈も相談

2018-03-24

高齢者の交通事故も弁護士へ!岐阜県の過失運転致傷事件の保釈も相談

高齢者ドライバーのAさんは、岐阜県下呂市の路上で運転中に、過失により信号のない横断歩道を渡っていた歩行者と接触する交通事故を起こして、歩行者に重傷を負わせた。
Aさんは、岐阜県下呂警察署に逮捕され、過失運転致傷罪の容疑で起訴されている。
Aさんの家族は、Aさんは高齢で持病を抱えているので、保釈をしてほしいと刑事事件専門の弁護士に依頼した。
(フィクションです)

~職権保釈とは?~

今回Aさんが逮捕起訴された過失運転致傷罪の法定刑は、「7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金」です。
過失運転致傷事件では、場合によっては執行猶予の付かない実刑判決になることもあります。

そして、交通事故時の運転行為の態様や、被害者の怪我の程度等の事件の状況によっては、起訴された後も勾留(身柄拘束)が継続されることがあります。
このような勾留に対して、弁護士は裁判所に保釈を請求することができます。
保釈が請求された場合には、原則として一定の要件に該当する場合を除いて、裁判官は保釈を許さなければいけないという規定があります(刑事訴訟法89条柱書)。

そして、もし「保釈を許さない一定の要件」に該当した場合であっても、同条90条に職権保釈の規定があり、「裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる」としています。
今回の事例では、Aさんは高齢で持病を抱えているため、弁護士の側より健康上の問題があると主張して、裁判所に保釈を請求する弁護活動が考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、刑事事件専門の弁護士であり、高齢者交通事故についての刑事弁護活動も多数承っております。
過失運転致傷事件について保釈請求をご検討中の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。
岐阜県警察署への初回接見費用:0120-631-881までお電話ください。)

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