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(事例紹介)電動キックボードでひき逃げした事例②~過失運転致傷罪~
(事例紹介)電動キックボードでひき逃げした事例②~過失致傷罪~
前回のコラムに引き続き、電動キックボードで歩行者をひき逃げしたとして、道路交通法違反の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
電動キックボードで歩行者をひき逃げしたとして、警視庁池袋署は、道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで、埼玉県吉川市、(中略)容疑者(23)を再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。調べに対し「当たってはいないが、女性が転倒したのは私が原因だと思う」と容疑を一部否認している。
再逮捕容疑は、(中略)電動キックボードを運転中、東京都豊島区東池袋の歩道で、商業施設から出てきた60代の女性と衝突し、肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負わせたが、立ち去ったとしている。
(中略)容疑者が乗っていた電動キックボードはレンタルしたもので、歩道を走行できない機種だった。(後略)
(9月11日 産経新聞 THE SANKEI NEWS 「電動キックボードでひき逃げ 女を再逮捕 警視庁」より引用)
電動キックボードと過失致傷罪
今回の事例では、容疑者が運転する電動キックボードが被害者に衝突し、被害者が肋骨を骨折したと報道されています。
電動キックボードで人にけがを負わせた場合には、罪に問われるのでしょうか。
車で事故を起こし、人にけがを負わせると過失運転致傷罪が成立する場合があります。
過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます)第5条で、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」と規定されています。
原動機付自転車は、車と同様に自動車運転処罰法が規定する「自動車」に該当します。(自動車運転処罰法第1条1項)
前回のコラムで解説したように、電動キックボードは原動機付自転車にあたりますので、電動キックボードであっても、運転上必要な注意を怠って人にけがを負わせた場合には、過失運転致傷罪が成立する可能性があります。
では今回の事例では過失運転致傷罪は成立するのでしょうか。
今回の事例では、容疑者が歩道を電動キックボードで走行し、被害者と衝突したと報道されています。
一部の電動キックボードは歩道の走行を許可されていますが、容疑者が運転していた電動キックボードは歩道の走行を禁止されていました。
歩道の走行を禁止されている以上、容疑者が運転していた電動キックボードは歩道を走行すると事故の危険性があったのだと考えられますので、容疑者が歩道の走行を認められていない電動キックボードで歩道を走行する行為は、歩道は走行しないといった運転上必要な注意を怠っていたと判断される可能性があります。
今回の事例では、被害者は肋骨を骨折するけがを負っていますので、容疑者の運転によりけがを負ったのであれば、過失運転致傷罪が成立するかもしれません。
過失運転致傷罪と示談
今回の事例では、被害者が肋骨を骨折するという大けがを負っています。
被害者が重症であり、禁止されている歩道を走行していることから、悪質であると判断されるおそれがあり、裁判になってしまう可能性が考えられます。
過失運転致傷罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金ですので、裁判になってしまうと懲役刑が科される可能性があり、刑務所に行かなければならなくなってしまうおそれがあります。
刑事事件では示談を締結すると科される罪が軽くなると聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これは交通事故の場合も例外ではなく、事故被害者と示談を締結することで、科される罪が軽くなる場合があります。
示談交渉をするには、相手の連絡先を知る必要があります。
交通事故の場合、被害者の連絡先を知らないことがほとんどでしょうから、警察官などを通じて連絡先を手に入れることになります。
しかし、連絡先を教えてもらえるように警察官に頼んでも、被害者保護や証拠隠滅の観点から、加害者には連絡先を教えてもらえないことがあります。
警察官に連絡先の入手を断られてしまっても、再度弁護士が依頼することで教えてもらえる場合がありますので、示談交渉を考えている方は、弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
また、連絡先を教えてもらえた場合であっても、加害者本人が被害者に直接示談交渉をすることで、被害者の処罰感情が激化し、トラブルを生んでしまうおそれがあります。
弁護士が代わりに示談交渉を行うことで、そういったトラブルを回避できる可能性がありますので、示談交渉を行う際は、事前に弁護士に相談をした方がいいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
示談を締結することで、執行猶予付き判決の獲得や不起訴処分を獲得できる場合があります。
弁護士が代理人となって示談交渉をすることで、円滑に示談を締結できる場合がありますので、示談を考えている方、示談交渉でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡
(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡
無免許運転で事故を起こし、けがを負わせた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
福岡市で今年6月、車を無免許運転し別の車に追突する事故を起こして運転手にケガをさせたまま逃走した疑いで、17日、38歳の男が逮捕されました。
無免許運転過失致傷とひき逃げの疑いで逮捕されたのは、福岡市西区の自営業(中略)容疑者(38)です。
博多警察署によりますと、(中略)福岡市博多区の路上で無免許で車を運転し、信号待ちをしていた前の車に追突して、運転していた医師の男性(57)に軽いケガをさせ、そのまま逃走した疑いです。
(後略)
(8月17日 TNCテレビ西日本 「9年前に飲酒運転で免許失効も…“無免許運転でひき逃げ” 38歳男を逮捕 「バレるのが怖かった」 福岡」より引用)
過失運転致傷罪
過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます)で定められています。
自動車運転処罰法第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。
上記の条文が過失運転致傷罪の条文となります。
過失運転致傷罪は簡単に説明すると、運転中の不注意により、人にけがを負わせた場合に成立します。
また、けがの程度が軽い場合には、刑が免除される場合があります。
今回の事例では、前の車に追突し、前の車の運転手に軽いけがを負わせたとされています。
事故の詳しい状況はわかりませんが、おそらく前方不注視などの理由で追突したのでしょう。
運転中の不注意により事故を起こし、相手にけがを負わせた場合には過失運転致傷罪が成立しますので、今回の事例では、過失運転致傷罪が成立してしまう可能性があります。
また、過失運転致傷罪は無免許運転であった場合に、科される刑罰が重くなります。
自動車運転処罰法第6条4項
前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、10年以下の懲役に処する。
無免許運転での過失運転致傷罪は、法定刑が10年以下の懲役ですので、通常の過失運転致傷罪と異なり、罰金刑の定めはありません。
今回の事例では、容疑者が無免許運転だと報道されていますので、過失運転致傷罪で有罪になった場合には、懲役刑が科されてしまう可能性があります。
過失運転致傷罪と執行猶予
繰り返しになりますが、無免許での過失運転致傷罪は懲役刑しか定められておらず、有罪になった場合には必ず懲役刑が科されることになります。
ですが、有罪になった場合に必ずしも、刑務所に収容されるわけではありません。
執行猶予付き判決を得ることができれば、刑務所に行くことなく、普段通りの生活を送ることができます。
刑事事件では、警察官などから取調べを受けることになります。
取調べの際に作成される調書は裁判の際に重要な証拠として扱われます。
ですので、あなたにとって不利な調書が作成されてしまうと、裁判で不利に働く可能性が高く、重い刑罰を科されてしまう可能性があります。
そのような事態を避けるためにも、取調べ対策は重要になります。
今回の事例では、無免許運転による事故ですので、なぜ車を運転したのか、事故の原因は何かなどを聴かれるでしょう。
取調べでは、あらかじめ聴かれる内容を予測して供述すべき内容やそうでない内容を整理しておく必要があります。
弊所では、取調べのアドバイスなども行っていますので、過失運転致傷罪などの容疑をかけられた方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
交通事故に精通した弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決の獲得など、あなたにとって良い結果を得られる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120―631―881にご連絡ください。
(事例紹介)睡眠障害であるバス運転手が危険運転致傷罪で送検された事例②
(事例紹介)睡眠障害であるバス運転手が危険運転致傷罪で送検された事例②
睡眠障害をもつバスの運転手が追突事故を起こし、危険運転致傷罪の容疑で書類送検された事例を基に、危険運転致傷罪の嫌疑をかけられた際の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
睡眠障害を自覚しながら路線バスを運転して事故を起こし、乗客7人に重軽傷を負わせたとして、警視庁は29日、バス会社(中略)社員の男(60)(東京都町田市)を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)容疑で書類送検した。(中略)
捜査関係者によると、男は(中略)睡眠障害で正常な運転ができない恐れがあると認識しながら、東京都町田市内で路線バスを運転。居眠りして住宅の外壁に衝突し、10~60歳代の乗客の男女7人に顔の骨を折るなどの重軽傷を負わせた疑い。
男は事故直後、「貧血を起こしたような感じで記憶がなくなった」と説明した。警視庁が持病を捜査したところ、医師から睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、呼吸を楽にする装置を就寝時に着けるよう指導されていたのに、着けていなかったことなどが判明したという。
(中略)は取材に「産業医からは(SASの)治療を受けながらの通常勤務が可能との診断を受けていた」としている。
(6月30日 読売新聞オンライン 「「睡眠障害」自覚しながら路線バス運転、7人重軽傷事故…「危険運転」適用し書類送検」より引用)
危険運転致傷罪と刑事罰
危険運転致傷罪は有罪になった際に、12年以下の懲役が科されます。(自動車運転死傷行為処罰法第3条1項、2項)
危険運転致傷罪には罰金刑の規定がありませんので、有罪になってしまった場合には、執行猶予付き判決を得ない限り、刑務所に行かなければなりません。
事故の報道で過失運転致傷罪という罪名を目にする方も多いと思います。
過失運転致傷罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金(自動車運転死傷行為処罰法第5条)であり、危険運転致傷罪は過失運転致傷罪と比べると、刑期も長く、罰金刑の定めがないなど、かなり重い刑罰が規定されていることが窺えます。
また、今回の事例では、バスによる事故ですし、容疑者はバスの運転を職業としています。
バスのような大型車での事故や、車の運転を業務としている場合は、事故の危険性や責任が重いと判断され、科される刑罰が重くなる可能性が高いです。
持病による危険運転致傷罪と弁護活動
刑事事件の重要な証拠のひとつに供述調書というものがあります。
供述調書は取調べの際に作成される書類のひとつで、容疑者が供述した内容を基に作成されます。
供述調書は裁判などの証拠として扱われますので、万が一、供述内容とは異なる内容や貴方の不利になるような内容の供述調書が作成されてしまった場合は、後の裁判で窮地に陥ってしまう可能性があります。
そういう状況にならないためにも、事前に取調べの対応を行っておくことが大切です。
とはいえ、取調べ対応と言われてもイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。
取調べでは、事故の状況や原因などを聴かれることになります。
今回の事例であれば、睡眠障害の程度や事故の前日に呼吸を楽にする装置を付けていたのかどうか、運転時に眠気があったか、睡眠障害により事故を起こす可能性を自覚していたのかなどを聴かれるのではないでしょうか。
取調べでは、事前に聴かれる内容を想定し、供述すべき内容を整理しておくことが重要になります。
弁護士であれば、聴かれる内容を事前に予測することで、供述内容をアドバイスすることが可能です。
ですので、取調べを受ける際には、事前に弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
また、今回の事例の事故の原因が、容疑者による睡眠障害ではない可能性もあります。
危険運転致傷罪は、簡単に説明すると、政令で定められている病気が運転に支障をきたすおそれがある状態で、その病気の影響により事故を起こし、人にけがを負わせた場合に成立します。
ですので、容疑者の持病である睡眠時無呼吸症候群が事故の原因でない場合には、危険運転致傷罪が成立しない可能性があります。
交通事故に精通した弁護士による弁護活動で、危険運転致傷罪ではなく、過失運転致傷罪での適用を目指せる可能性があります。
事故の状況や持病の程度によって事件の見通しは異なりますので、危険運転致傷罪の嫌疑をかけられた場合は、一度、弁護士に相談をすることをお勧めします。
危険運転致傷罪でお困りの方は、ぜひ一度、交通事故に精通した弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881で受け付けております。
(事例紹介)睡眠障害であるバス運転手が危険運転致傷罪で送検された事例①
(事例紹介)睡眠障害であるバス運転手が危険運転致傷罪で送検された事例①
睡眠障害をもつバスの運転手が追突事故を起こし、危険運転致傷罪の容疑で書類送検された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
睡眠障害を自覚しながら路線バスを運転して事故を起こし、乗客7人に重軽傷を負わせたとして、警視庁は29日、バス会社(中略)社員の男(60)(東京都町田市)を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)容疑で書類送検した。(中略)
捜査関係者によると、男は(中略)睡眠障害で正常な運転ができない恐れがあると認識しながら、東京都町田市内で路線バスを運転。居眠りして住宅の外壁に衝突し、10~60歳代の乗客の男女7人に顔の骨を折るなどの重軽傷を負わせた疑い。
男は事故直後、「貧血を起こしたような感じで記憶がなくなった」と説明した。警視庁が持病を捜査したところ、医師から睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、呼吸を楽にする装置を就寝時に着けるよう指導されていたのに、着けていなかったことなどが判明したという。
(中略)は取材に「産業医からは(SASの)治療を受けながらの通常勤務が可能との診断を受けていた」としている。
(6月30日 読売新聞オンライン 「「睡眠障害」自覚しながら路線バス運転、7人重軽傷事故…「危険運転」適用し書類送検」より引用)
持病と危険運転致傷罪
危険運転致傷罪は、刑法ではなく、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、「自動車運転死傷行為処罰法」といいます。)の第2条、3条に規定されています。
自動車運転死傷行為処罰法第3条
1項 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処する。
2項 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。
自動車運転行為処罰法第3条2項が規定しているように、車の運転に支障をきたすような持病があり、その持病により事故を起こしてけがをさせた場合は、危険運転致傷罪が適用される可能性があります。
今回の事例では、容疑者に睡眠障害があり、居眠り運転により衝突事故を起こしたとされています。
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律施行令第3条6号では、運転に支障を及ぼすおそれがある病気として、重度の眠気の症状を呈する睡眠障害を挙げていますので、容疑者が罹患している睡眠時無呼吸症候群が車の運転に支障をきたす持病にあたる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は睡眠障害のひとつであり、症状として日中の眠気が挙げられます。
容疑者が睡眠障害を自覚しながら、睡眠時無呼吸症候群の症状による日中の眠気が原因で事故を起こしたのであれば、危険運転致傷罪が成立する可能性があります。
弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決の獲得や罪の減軽など、あなたにとって良い結果を得られる可能性があります。
危険運転致傷罪の嫌疑をかけられた方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120―631―881までお電話くださいませ。
次回のコラムでは、危険運転致傷罪の嫌疑をかけられた際の弁護活動についてご紹介します。
【7月1日法改正】電動キックボードで交通事故に
【7月1日法改正】電動キックボードで交通事故に
令和5年7月1日施行の改正道路交通法により、電動キックボードに関する条文が一部変わります。
当ブログでは、電動キックボードの交通ルールについて解説致します。
【ケース】
山梨県大月市在住のAさんは、大月市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは電動キックボードとよばれる電動式モーターの付いた車輪の小さな車両で出勤していました。
事件当日、Aさんは仕事終わりに飲酒して帰宅しようと電動キックボードを運転していたところ、歩行者Vさんと接触してしまい、Vさんは全治3週間の怪我を負いました。
Aさんの通報を受けて臨場した大月市内を管轄する大月警察署の警察官は、Aさんを酒気帯び運転の罪(道路交通法違反)と過失運転致傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律違反)で捜査することにしました。
≪ケースはすべてフィクションです。≫
【電動キックボードについて】
電動キックボードとは、電動式モーターが付いていて車輪が小さく、バイクなどと違って立って乗るという特性があります。
電動キックボードは便利で安く、メンテナンスなどの手間も少ないため、便利な乗り物として普及しつつあります。
一方で、報道では電動キックボードが絡む事故や違反も生じているようで、電動キックボードに乗っていて刑事事件の加害者になるということが考えられます。
電動キックボードは車両として扱われますので、道路交通法をはじめとした交通法規が問題となります。
①2023年6月30日までの扱い
このブログがアップロードされている時点で、電動キックボードはバイクとして扱われます。
このうち0.60kw以下の電動キックボードについては原動機付自転車に、0.60kwを超える電動キックボードは普通自動二輪などのバイクに該当します。
原動機付自転車とはいわゆる原付バイク、普通自動二輪は学科試験や技能試験を経て交付される免許を以て運転ができる車両です。
それらと同じ扱いである以上、電動キックボードについても以下のようなルールを順守する必要があります。
・区分(「原付」や「普自二」といった分類)に従った運転免許証が必要
・ヘルメットの着用義務
・車道の通行を厳守、二段階右折等
・ナンバープレートや前照灯などの設置
・自動車賠償責任保険等(いわゆる自賠責)の加入義務
となります。
人身事故を起こした場合には、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律の定める過失運転致死傷罪に該当し処罰されます。
②2023年7月1日以降の扱い
2023年(令和5年)7月1日施行の改正道路交通法では、原動機付自転車の一類型として「特定小型原動機付自転車」が新たに設置されます。
これにより、電動キックボードはその出力に応じて3つに分類されます。
Ⅰ.(一般)原動機付自転車等
これは①と同様です。
改正後も免許証の取得が必須です。
Ⅱ.特定小型原動機付自転車
新設された分類です。
大きさ・速さの要件があり、原動機付自転車より速度等の制限があります。
運転免許証の取得は不要ですが、16歳以上でなければ運転できません。
・車体が長さ190cm以下、幅60cm以下
・20km/hを超える速度を出すことが出来ないこと
・その他設定がなされていること(ATであること、最高速度表示があること、等)
・自動車損害賠償責任保険に加入していること
・ナンバープレートを付けていること
・ヘルメット着用の努力義務
Ⅲ.特例特定小型原動機付自転車
電動キックボードの出力が最も弱い場合に該当する分類です。
Ⅱの要件に加え、6km/hを超える速度で走行できないこと、速度表示灯を点滅させることが要件となっています。
法改正後も原則として車道を走行することになりますが、Ⅲについては「普通自転車等及び歩行者等専用」という親子と自転車が描かれた青い標識がある歩道についてのみ、走行が認められています。
【電動キックボードで刑事事件に】
上記で紹介したとおり、法改正により電動キックボードは車両の性能により分類が異なることになりますが、ⅠはもとよりⅡ特定小型原動機付自転車とⅢ特例特定小型原動機付自転車についても原動機付自転車の一類型となるため、人身事故を起こした場合には自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律の過失運転致死傷罪により処罰されると考えられます。
また、電動キックボードも車両であり、飲酒をしての運転も認められていません。
その気軽さから電動キックボードは益々普及することが考えられますが、車やバイクと同じ車両であることを踏まえ、法律に従って安全に運転する必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、人身事故や飲酒運転といった交通事件・事故を数多く経験して参りました。
電動キックボードに関しては、法改正により間違った認識で違法行為をしてしまう・捜査を受けてしまうといった恐れもあります。
山梨県大月市にて、電動キックボードの運転が原因で刑事事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
(事例紹介)バイクと自転車の事故でひき逃げ
(事例紹介)バイクと自転車の事故でひき逃げ
ひき逃げ事件における道路交通法違反について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
・参考事例
岐阜県池田町で、14歳の女子中学生を原付バイクでひき逃げしたとして、男が逮捕されました。
(中略)
逮捕された(略)は、3月22日、池田町池野の交差点で、自転車に乗っていた14歳の女子中学生を原付バイクではねて逃げたひき逃げなどの疑いが持たれています。
女子中学生は右肩などに軽いケガをしました。
(略)容疑者の自宅から一部が壊れた原付バイクが見つかり、調べに対し(略)容疑者は、容疑を認めているということです。
(CBCテレビ 令和5年3月28日(火) 1時48分配信 「自転車の女子中学生を原付バイクでひき逃げ 50歳の男を逮捕 岐阜・池田町」より引用)
・ひき逃げ
紹介したニュースで取り上げられている「ひき逃げ」という言葉は通称で、法的には「道路交通法違反」被疑事件・被告事件と呼ばれます。
問題となる条文は以下のとおりです。
道路交通法第72条第1項
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員…は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。
(後段につき省略)
条文のとおり、道路交通法72条1項前段では交通事故を起こして負傷者等が生じた場合に負傷者等を救護をする義務が規定されていて、この義務に違反した場合に問題となるのがいわゆるひき逃げです。
ひき逃げの法定刑は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。(道路交通法第117条第2項)
また、刑事事件とは別途行政処分を受ける可能性があります。
救護義務違反の反則点数は35点の加点で、更に事故を起こしたこと自体(過失運転致傷罪)の反則点数が加点されますので、運転免許証は取り消され、少なくとも3年間は運転免許証の再取得ができなくなります。
・過失運転致傷罪
参考事件の場合、運転上必要な注意を怠ったため女子中学生に怪我をさせたと判断されれば、過失運転致傷罪(自動車運転死傷行為処罰法5条)にも問われる可能性があります。
過失運転致傷罪については、過失の程度や被害者の怪我によって刑事罰が決まってきます。
車両同士の事故では、相手方の運転手がスピード違反していたり赤信号を見落としたりするなどの事情があれば自身には過失がないと判断される可能性もありますが、報道のような車両対自転車(あるいは歩行者)の事案では、よほど特殊な状況でない限り車両の運転手の注意義務が大きいと認められ、運転手に刑事罰が科せられる可能性が高いです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所はひき逃げや過失運転致傷罪など交通事故事件をはじめとする、刑事事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では、ご家族が逮捕されている場合に逮捕されたご家族のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービス(有料)などを受け付けています。
また、在宅事件の場合は無料での法律相談を受け付けています。
ひき逃げを疑われている方、家族がひき逃げ事件で逮捕されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。
(事例紹介)衝突事故による過失運転致傷罪
(事例紹介)衝突事故による過失運転致傷罪
過失運転致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
・参考事例
静岡県富士市の交差点で2日、乗用車と原付バイクが衝突する事故があり、原付バイクの50代の男性が軽傷を負いました。
警察は乗用車を運転していた34歳の女を過失運転致傷の疑いで逮捕しました。
2日午前10時ごろ、富士市今泉の信号のないT字路の交差点で、乗用車が右折したところ対向車線上にとまっていた原付バイクに衝突しました。この事故で、原付を運転していた52歳の男性が左足などにすり傷を負いました。
警察は乗用車を運転していた富士市一色の34歳の飲食店店員の女を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
警察は女が容疑を認めているかどうか明らかにしていません。
(静岡朝日テレビ 令和5年3月2日(木) 20時50分配信 「乗用車と原付バイクが衝突…50代男性が負傷 乗用車運転の34歳女を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕 静岡・富士市」より引用)
・過失運転致傷罪
参考事例の過失運転致傷は自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(通称:自動車運転死傷行為処罰法)の定める「過失運転致死傷罪」を指します。
条文は以下のとおりです。
法5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。
過失運転致死傷罪における過失とは、前方不注意や居眠り運転、信号や標識の見落としなどが該当します。
参考事件の場合、右折した際の対向車線上に停車中の原付バイクに気付かなかったという点で、前方への注意義務を怠ったことが原因で生じた交通事故と評価され、過失運転致傷罪が成立すると考えられます。
条文にもあるとおり、交通事故を起こして怪我を負わせてしまっても、被害者の怪我の程度が軽かった場合には刑が免除されます。
しかし被害者が長期間入院したり後遺症が残ったりするなど怪我の程度が重いと判断された場合、厳しい刑事罰が科されることになります。
・自動車事故での弁護活動
今回の参考事例では乗用車の運転手は過失運転致傷罪で現行犯逮捕されているところ、速やかに弁護士が弁護活動を行うことで、早期の釈放の可能性もあり得ます。
また、参考事例のような被害者が存在する交通事故・事件では、被害者に対する示談交渉を行うといった弁護活動が重要になると考えられます。
そのため、早い段階で交通事件の弁護経験が豊富な弁護士に相談をすることで、早期の釈放や不起訴・略式手続といった希望され得る終局処分がのぞめます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は交通事故・事件をはじめとする、刑事事件を専門に扱っている弁護士事務所です。
ご家族が交通事故を起こしてしまい、過失運転致傷罪などで逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービス(有料)をご利用ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けて頂くことができます。
【事例紹介】事故の後続車に急ブレーキを踏ませ過失運転致傷罪
【事例紹介】事故の後続車に急ブレーキを踏ませ過失運転致傷罪
事故を起こした車の後続車に急ブレーキを踏ませ逮捕された事件を基に、過失運転致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務が解説します。
事例
京都府警下京署は6日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、滋賀県湖南市の派遣社員の男(47)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)軽乗用車を運転中に、対向車線にはみ出してタクシーと衝突。タクシーの後ろを走っていた乗用車に急ブレーキをかけさせ、助手席の会社員男性(33)=北区=に頭部打撲のけがを負わせた疑い。
下京署によると、(中略)道交法違反(無免許運転)の疑いでも捜査している。(中略)男の呼気から基準値未満のアルコールが検出されたという。
(12月6日 京都新聞 「京都・四条通で対向車線にはみ出しタクシーに衝突、後続車の男性にけが負わせる 容疑の男逮捕」より引用)
過失運転致傷罪
車の運転中に注意を怠って人にけがを負わせた場合は、過失運転致傷罪が成立し、有罪になると7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金が科されます。(自動車運転処罰法第5条)
今回の事例では、容疑者の運転する車が対向車線にはみ出してタクシーと衝突し、その影響で、タクシーの後ろを走行していた車が急ブレーキをかけたことにより助手席の男性が頭部に打撲を負ったと報道されています。
報道が事実であれば、容疑者がタクシーに追突したことによってタクシーの後続車が急ブレーキをかけることになり、搭乗していた男性が打撲を負ったという流れになり、打撲の原因は容疑者が事故を起こしたことによるものであると考えられ、容疑者の運転により男性がけがを負ったといえるでしょう。
今回の事例の内容からすると、容疑者の車が直接的に被害者の男性に打撲を負わせたわけではありませんが、容疑者の運転によって起こった事故が原因で後続車の男性が怪我を負っているという経緯により、容疑者に過失運転致傷罪の容疑がかけられたものと考えられます。
加えて、今回の事例の事故は、対向車線にはみ出したことが原因だと報道されています。
実際に対向車線をはみ出して走行していたのであれば、運転をするのに必要な注意を怠っていたのだと考えられるでしょう。
ですので、報道内容が事実であった場合には、容疑者は過失運転致傷罪に問われることになります。
無免許運転と過失運転致傷罪
報道によれば、容疑者は無免許運転の疑いでも捜査されています。
無免許運転は道交法第64条第1項で禁止されています。
これに違反し、有罪になった場合には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。(道交法第117条の2の2第1項第1号)
ですので、容疑者が実際に無免許運転を行っており、有罪になった場合には上記の刑罰が科されることになります。
先述の通り、今回の事例の容疑者は過失運転致傷罪の容疑で逮捕されています。
過失運転致傷罪は無免許運転だった場合に罪が過重されます。
ですので、実際に容疑者が報道のとおりに事故を犯し、なおかつ無免許運転だった場合には、有罪になると、10年以下の懲役刑が科されることになります。(自動車運転処罰法第6条第4項)
事故を起こして人にけがを負わせてしまうと、多くの場合は過失運転致傷罪に問われることになります。
しかし、過失運転致傷罪は相手のけがの程度が軽かった場合には、刑が免除されることがあります。
ですので、事故を起こして人にけがを負わせたからといって、必ずしも刑罰が科されるわけではありません。
さらに、けがの程度が軽くない場合でも、示談など被害弁償や謝罪を行っている場合には、不起訴処分になることがあります。
また、示談交渉を行う際に、事故を起こした本人や家族からの連絡を嫌がられる被害者もいます。
そういった場合でも、弁護士を介してであれば話を聞いてもらえることがありますので、示談交渉を行う際には、弁護士を介して行うことが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
過失運転致傷罪、道交法違反、刑事事件の示談交渉でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談くださいませ。
(事例紹介)年末年始の飲酒運転に注意~道路交通法違反で逮捕された事例
(事例紹介)年末年始の飲酒運転に注意~道路交通法違反で逮捕された事例
年末年始は、忘年会や新年会、親戚同士の集まりなどにより、飲酒する機会が多くなるという方もいらっしゃるでしょう。
特に、ここしばらくはコロナ禍の影響で行動制限のある年末年始となっていましたが、今回は特に行動制限のかかっていない年末年始期間ということもあり、久しぶりの忘年会・新年会をしたという方や、数年ぶりに親戚一同で集まったという方も多いのではないでしょうか。
こうした中で、飲酒運転による道路交通法違反事件や、飲酒運転をしての交通事故が増加してしまう懸念があります。
実際に、年末の時点で飲酒運転や飲酒運転をしての交通事故で逮捕されたという事例が全国各地で、複数報道されています。
~事例1~
福岡県で25日、酒を飲んで車を運転したとして、自称会社員の男2人が逮捕されました。
(略)
また、25日午前7時ごろには、福岡市博多区で酒を飲んで車を運転し、対向車線の車に衝突したとして、福岡県筑紫野市の自称会社員(略)が酒気帯び運転の疑いで逮捕されました。
(略)容疑者は「アルコールは抜けていると思った」と話し、容疑を否認しているということです。
(※2022年12月26日8:50YAHOO!JAPANニュース配信記事より引用)
~事例2~
三重県警名張署は12月27日、道路交通法違反(飲酒運転)の疑いで、伊賀市の会社員の男(52)を現行犯逮捕したと発表した。容疑を認めているという。
発表によると、同日午前1時15分ごろ、伊賀市桐ケ丘2の市道で、飲酒して普通乗用車を運転した疑い。
同署によると、道沿いに停まっていたトラックに男が運転する車が前から衝突する事故が発生。警察官が駆け付けたところ、男から酒の臭いがしたため飲酒検知し、呼気から基準値以上のアルコールが検出された。事故により、トラックのそばで作業をしていた男性が右足を負傷したという。
(略)
(※2022年12月27日伊賀タウン情報ユー配信記事より)
~事例3~
埼玉県警川口署は23日、道交法違反(酒気帯び)の疑いで、川口市西青木2丁目、無職の男(74)を現行犯逮捕した。
逮捕容疑は同日午前10時ごろ、同市青木5丁目の市道で、酒気を帯びた状態で軽自動車を運転し、前方の自動車計2台を巻き込む交通事故を起こした疑い。
同署によると、男は蕨方面から都内に進行中、前方で減速中の普通自動車(40代男性運転)に追突。同車は、前方で停止中の大型貨物自動車(50代男性運転)に衝突した。40代男性が軽傷を負った。50代男性からの110番で署員が駆け付けたところ、男の呼気からは1リットル当たり0・2ミリグラムのアルコールが検出された。その後の調べで、男は無免許で、事故直後に一度逃げていたことなどが分かり、同署は無免許、危険運転致傷、ひき逃げ、事故不申告の罪で送致する予定。男は飲酒運転の容疑は認めているという。
(※2022年12月25日13:41YAHOO!JAPANニュース配信記事より)
ご存知の方も多いように、飲酒運転はそれだけで道路交通法違反となる犯罪行為です。
「忘年会から帰宅するだけ」「新年会の途中で買出しに行くだけ」と軽く考えてはいけません。
飲酒運転自体も刑事事件となる犯罪行為ですし、飲酒運転をして交通事故を起こせば、単に不注意で交通事故を起こした際よりも重く処罰されることになります。
また、交通事故後に飲酒運転の発覚を免れようとすれば、それもまた別の犯罪(過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪)が成立することになります。
さらに、場合によっては危険運転致死傷罪に問われる可能性も出てきます。
実際に、ご紹介した事例の3つ目では、飲酒運転をして事故を起こした男性が危険運転致傷罪の容疑で送致予定とされています。
報道だけではこの男性が危険運転致傷罪のどの要件に当たっていると考えられているのかは不明ですが、飲酒運転によって危険運転致死傷罪の容疑がかけられ得るということは間違いありません。
飲酒運転は、やろうとすれば簡単にできてしまう行為かもしれませんが、飲酒運転自体に定められている刑罰も「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」もしくは「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」(道路交通法第117条の2、同法第117条の2の2)と重いものとなっています。
加えて、先ほども触れた通り、飲酒運転をして交通事故を起こしたということになれば、さらに成立する犯罪が加わり、重い刑罰が下されることが想定されます。
飲酒の機会が増える年末年始だからこそ、飲酒運転をしない・させないということをより強く意識することはもちろんですが、それでも当事者となってしまったら、早い段階から弁護士に相談し、刑事手続に備えることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、飲酒運転に関わる刑事事件のご相談・ご依頼も承っています。
年末年始も弁護士のスケジュール次第では即日対応も可能となっていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
【事例紹介】ひき逃げ・飲酒運転・犯人隠避罪で逮捕された事例
【事例紹介】ひき逃げ・飲酒運転・犯人隠避罪で逮捕された事例
滋賀県で起きた交通事故により、飲酒運転や犯人隠避を疑われ逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県警東近江署は1日、自動車運転処罰法違反(過失致傷)と道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の疑いで東近江市の足場設置業の男(26)を、犯人隠避容疑で男の妻(26)を逮捕した。
男の逮捕容疑は(中略)酒気帯び状態でトラックを運転し、同市能登川町の交差点で乗用車と衝突し、運転していた女性(55)に肋骨骨折などの重傷を負わせ逃げた疑い。妻は自分が運転していたとうその申告をした疑い。2人は容疑を否認しているという。
(12月1日 京都新聞 「男が酒気帯び運転でひき逃げ疑い 「自分が運転していた」虚偽申告疑い妻も逮捕」より引用)
過失運転致傷罪
過失運転致傷罪は、自動車運転処罰法第5条で規定されています。
過失運転致傷罪は、運転中に必要な注意を怠り、人にけがを負わせた場合に問われる罪で、有罪になった場合には7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金が科されます。(自動車運転処罰法第5条)
なお、後述のように、今回の事例の容疑者は、過失運転致傷罪だけでなく酒気帯び運転の容疑もかけられています。
過失運転致傷罪は、先ほど紹介したように、注意を怠った=過失により交通事故を起こし、人を負傷させた際に成立する犯罪ですが、飲酒運転の影響が著しく大きいことにより交通事故を起こしたという場合には、別の犯罪が成立することもあります。
アルコールにより正常な運転が困難であったと判断された場合には、過失運転致傷罪ではなく危険運転致傷罪の容疑をかけられる可能性があります。
その場合に有罪になれば、危険運転致死傷罪は15年以下の懲役ですので、過失運転致傷罪よりも重い量刑が科されることになります。(自動車運転処罰法第2条第1号)
過失運転致傷罪と飲酒運転(道路交通法違反)という犯罪に問われるのか、危険運転致傷罪という犯罪に問われるのかは、事故当時どれほど酔っていたのか、それによって運転にどれほど影響があったのかなどの事情によって判断されることになります。
ひき逃げ
人身事故を起こした際に、被害者の救護や事故の報告を行わなかった場合は、ひき逃げにあたります。
事故により人にけがを負わせ、救護しなかった場合には5年以下の懲役または50万円以下の罰金が、その事故が救護を行わなかった運転者に起因する場合は10年以下の罰金または100万円の罰金が有罪になった際にそれぞれ科されることになります。(道交法第117条)
ですので、実際に容疑者男性の運転が原因で事故を起こし、被害者の救護を行っていなかった場合には、10年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、事故不申告で有罪になった場合には、3月以下の懲役か5万円以下の罰金が科されることになります。(道交法第119条第1項第17号)
酒気帯び運転
先ほども触れましたが、飲酒運転、酒気帯び運転についてもひき逃げと同様に道交法で規定されています。
容疑者の男性が報道のとおりに酒気帯び運転を行っていた場合には、有罪になると、3年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科されます。(道交法第117条2の2第1項第3号)
また、千鳥足であったりろれつが回っていなかったりといった酔いの程度がひどい状態であった場合には、5年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科されることになります。(道交法第117条の2第1項第1号)
犯人隠避罪
犯人隠避罪は、簡単に説明すると、罰金刑以上の重さの刑罰が科される罪を犯した者を、匿まったり、証拠を隠滅する以外の方法で警察官に逮捕や犯人だと発覚しないように手助けをした場合に成立します。
今回の報道によると、容疑者の女性は、男性が運転していたにもかかわらず、自分が運転していたと申告したとされています。
報道内容が事実であった場合には、女性が事故を起こした男性の身代わりになることで、男性が逮捕されたり嫌疑がかけられないように手助けしてることになるため、犯人隠避罪の容疑をかけられたということなのでしょう。
犯人隠避罪で有罪になった場合には、3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第103条)
なお、犯人隠避罪は、犯人の親族が隠避を行った際には刑が免除される場合があります。(刑法第105条)
ですので、もしも今回の事例の容疑者が隠避行為を行っていたとしても、刑罰を科されない可能性があります。
今回の事例では、報道によると容疑者らは容疑を否認しているとのことです。
容疑を否認している場合、容疑を認めている場合に比べて警察官の取調べが厳しくなる可能性があります。
厳しい取調べが行われる中で、親身に相談に乗る弁護士の存在はあなたや家族にとって支えになるかもしれません。
冤罪や過失運転致傷罪、犯人隠避罪などの刑事事件でお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。