(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡

2023-08-17

(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡

無免許運転で事故を起こし、けがを負わせた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

福岡市で今年6月、車を無免許運転し別の車に追突する事故を起こして運転手にケガをさせたまま逃走した疑いで、17日、38歳の男が逮捕されました。
無免許運転過失致傷とひき逃げの疑いで逮捕されたのは、福岡市西区の自営業(中略)容疑者(38)です。
博多警察署によりますと、(中略)福岡市博多区の路上で無免許で車を運転し、信号待ちをしていた前の車に追突して、運転していた医師の男性(57)に軽いケガをさせ、そのまま逃走した疑いです。
(後略)
(8月17日 TNCテレビ西日本 「9年前に飲酒運転で免許失効も…“無免許運転でひき逃げ” 38歳男を逮捕 「バレるのが怖かった」 福岡」より引用)

過失運転致傷罪

過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます)で定められています。

自動車運転処罰法第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

上記の条文が過失運転致傷罪の条文となります。
過失運転致傷罪は簡単に説明すると、運転中の不注意により、人にけがを負わせた場合に成立します。
また、けがの程度が軽い場合には、刑が免除される場合があります。

今回の事例では、前の車に追突し、前の車の運転手に軽いけがを負わせたとされています。
事故の詳しい状況はわかりませんが、おそらく前方不注視などの理由で追突したのでしょう。
運転中の不注意により事故を起こし、相手にけがを負わせた場合には過失運転致傷罪が成立しますので、今回の事例では、過失運転致傷罪が成立してしまう可能性があります。

また、過失運転致傷罪無免許運転であった場合に、科される刑罰が重くなります。

自動車運転処罰法第6条4項
前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、10年以下の懲役に処する。

無免許運転での過失運転致傷罪は、法定刑が10年以下の懲役ですので、通常の過失運転致傷罪と異なり、罰金刑の定めはありません。
今回の事例では、容疑者が無免許運転だと報道されていますので、過失運転致傷罪で有罪になった場合には、懲役刑が科されてしまう可能性があります。

過失運転致傷罪と執行猶予

繰り返しになりますが、無免許での過失運転致傷罪は懲役刑しか定められておらず、有罪になった場合には必ず懲役刑が科されることになります。
ですが、有罪になった場合に必ずしも、刑務所に収容されるわけではありません。
執行猶予付き判決を得ることができれば、刑務所に行くことなく、普段通りの生活を送ることができます。

刑事事件では、警察官などから取調べを受けることになります。
取調べの際に作成される調書は裁判の際に重要な証拠として扱われます。
ですので、あなたにとって不利な調書が作成されてしまうと、裁判で不利に働く可能性が高く、重い刑罰を科されてしまう可能性があります。
そのような事態を避けるためにも、取調べ対策は重要になります。

今回の事例では、無免許運転による事故ですので、なぜ車を運転したのか、事故の原因は何かなどを聴かれるでしょう。
取調べでは、あらかじめ聴かれる内容を予測して供述すべき内容やそうでない内容を整理しておく必要があります。
弊所では、取調べのアドバイスなども行っていますので、過失運転致傷罪などの容疑をかけられた方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

交通事故に精通した弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決の獲得など、あなたにとって良い結果を得られる可能性があります。
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