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無免許運転で人とぶつかってしまった事例

2023-11-22

無免許運転で人とぶつかってしまった事例

車が人に追突した人身事故

無免許人身事故を起こした場合、どのような罪が成立するのでしょうか。
今回のコラムでは、無免許人身事故を起こした場合に成立する罪や科される量刑について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

Aさんは友達の車を借り、ドライブをしていました。
さいたま市大宮区の路上を走行中、道路を横断している歩行者に気づくのが遅れてしまい、ぶつかってしまいました。
その後、埼玉県大宮警察署から連絡があり、この事故が原因で、歩行者は全治4か月のけがを負ったと知らされました。
後日取調べのために、埼玉県大宮警察署に来てほしいと言われたAさんですが、実はAさんは車の免許を取得していません(無免許)でした。
Aさんにはどのような罪が成立するのでしょうか。
(事例はフィクションです。)

人身事故を起こした場合に成立する罪

人身事故を起こした際に成立する可能性が高い犯罪として、過失運転致傷罪が挙げられます。
過失運転致傷罪は、運転者が運転上必要な注意を怠り、その結果として人にけがを負わせた場合に成立する罪です。
また、運転上の不注意で人を死亡させてしまった場合には、過失運転致死罪が成立します。
過失運転致傷罪過失運転致死罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以降「自動車運転処罰法」といいます。)第5条で定められており、運転中の不注意や前方不注視などが原因で他人にけがを負わせた場合や死亡させた場合に適用されます。

過失運転致傷罪過失運転致死罪で有罪になると、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金が科されます。(自動車運転処罰法第5条)
ただし、けがの程度が軽い場合には、情状によって刑が免除されることもあります。(自動車運転処罰法第5条)

無免許運転の法的影響

無免許運転過失運転致傷罪に与える影響は、法的に重大です。
無免許での運転は、自動車運転処罰法において別途罰せられる行為であり、これが過失運転致傷罪と組み合わさると、無免許過失運転致傷罪が成立し、罪の重さが増します。
具体的には、無免許過失運転致傷罪の場合、法定刑は10年以下の懲役となり、通常の過失運転致傷罪における罰金刑の適用はありません。(自動車運転処罰法第6条4項)
このように、無免許運転過失運転致傷罪の刑罰を重くする要因となり、法的な責任が大幅に増加することになります。
運転免許を持たない状態での運転は、万が一事故を起こした場合、その法的な結果は非常に深刻なものとなるのです。

Aさんに成立する犯罪は

今回の事例のAさんは、道路を横断している歩行者に気づくのが遅れたことで衝突してしまいました。
前方に注意していれば事故を防げた可能性は高いでしょうから、事例の事故はAさんの前方不注意による事故だと推測できます。
前方を注意してみることは運転上必要な注意ですから、必要な注意を怠ったとして、過失運転致傷罪の成立が考えられます。
今回の事例ではAさんは免許を持っていませんので、Aさんには無免許過失運転致傷罪が成立する可能性が高いといえます。

刑罰と執行猶予

事例のAさんに成立する可能性のある、無免許過失運転致傷罪の法定刑は10年以下の懲役となり、罰金刑の適用はありません。
しかし、有罪判決を受けた場合でも、すべてのケースで実際に刑務所に収容されるわけではありません。
裁判所は、被告人の過去の犯罪歴、事故の状況、被害者との示談状況などを考慮して、執行猶予を付与することがあります。
執行猶予付き判決を得ることができれば、被告人は刑務所に行くことなく、一定期間の猶予期間中に新たに犯罪を起こすことがなければ通常の生活を続けることができます。
このため、無免許過失運転致傷罪で起訴された場合、弁護士と協力し、示談締結など執行猶予付き判決の獲得に向けて入念に裁判の準備を行う必要があります。

交通事件と示談

刑事事件と同様に、無免許運転過失致傷罪などの交通事件に関しても、被害者との示談の締結は有利に働く可能性が高いです。
例えば、被害者と示談を締結していることで、不起訴処分の獲得や執行猶予付き判決の獲得、科される罪の減刑など、あなたにとってより良い結果につながる可能性があります。

ただ、今回の事例では被害者が全治4か月に及ぶけがを負っていますし、そのうえ、加害者が無免許だったこともあり、処罰感情が苛烈である可能性があります。
被害者が強い処罰感情を持っている場合、加害者本人からの連絡は火に油を注いでしまうことにもなりかねません。
そういった事態を避けるためにも、示談交渉は弁護士を代理人として行うことをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
人身事故を起こしてしまった場合、今後の生活が不安になるかと思います。
ですが、弁護士に相談をし、今後の事件の展開や見通しを聞くことで、少しでも不安を和らげられるかもしれません。
無料法律相談のご予約は、0120―631―881で受け付けております。
埼玉県で交通事故、刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所さいたま支部にご相談ください。

【事例紹介】無免許運転でひき逃げ事故 大阪②

2023-10-11

【事例紹介】無免許運転でひき逃げ事故 大阪②

前回のコラムに引き続き、大阪府寝屋川市で起きた無免許運転によるひき逃げ事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

無免許運転でひき逃げ事故を起こしたとして、大阪府警寝屋川署は3日、自動車運転死傷処罰法違反(無免許過失運転致傷)や道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、大阪府守口市(中略)容疑者(64)を逮捕したと発表した。逮捕は2日付。「無免許がばれて処罰されるのが怖くなった」などと容疑を認めているという。
逮捕容疑は(中略)、大阪府寝屋川市仁和寺町の府道交差点で車を無免許運転して右折しようとしたところ、横断歩道を歩いていた(中略)男性(49)と衝突したが、逃走したとしている。男性は右足骨折などで全治2カ月の重傷。
(10月3日 産経新聞 THE SANKEI NEWS 「「無免許ばれるのが怖くて…」ひき逃げ 容疑で64歳男逮捕 大阪・寝屋川署」より引用)

無免許運転と過失運転致傷罪

前回のコラムでは、今回の事例で過失運転致傷罪が成立する可能性があると解説しました。
報道によると、今回の事例は無免許運転による事故だそうです。
無免許運転事故を起こした場合は、どのような罪が成立するのでしょうか。

無免許運転

無免許運転で事故を起こした場合に成立する罪を解説する前に、無免許運転について解説していきます。

無免許運転とは、その名の通り、免許を取得しない状態で運転する行為を指します。

道路交通法第64条第1項
何人も、第八十四条第一項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第九十条第五項、第百三条第一項若しくは第四項、第百三条の二第一項、第百四条の二の三第一項若しくは第三項又は同条第五項において準用する第百三条第四項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は一般原動機付自転車を運転してはならない。

道路交通法第64条第1項では、無免許運転を禁止しています。
ですので、無免許運転を行った場合、道路交通法違反が成立することになります。

無免許運転により道路交通法違反で有罪になった場合は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金が科されます。(道路交通法第117条の2に2第1項第1号)

無免許過失運転致傷罪

では、無免許運転で事故を起こしてしまった場合には、道路交通法違反以外の罪は成立するのでしょうか。

前回のコラムで解説したように、事故を起こして相手にけがを負わせた場合には、ほとんどの場合、過失運転致傷罪が成立します。

過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます。)第5条に規定されています。
自動車運転処罰法には、無免許運転過失運転致傷罪が成立した場合の加重規定が存在します。

自動車運転処罰法第6条第4項
前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、十年以下の懲役に処する。

上記が無免許過失運転致傷罪の条文になります。
無免許過失運転致傷罪は、過失運転致傷罪が成立する場合に無免許運転だったときに成立します。

過失運転致傷罪の法定刑が七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金(自動車運転処罰法第5条)なのに対し、無免許過失運転致傷罪十年以下の懲役です。
無免許過失運転致傷罪は罰金刑や禁固刑の規定がないので、有罪になると、懲役刑が科されることになり、罰金刑の規定のある過失運転致傷罪と比べると、圧倒的に重い刑罰が科されていることがわかります。

今回の事例では、容疑者が無免許運転だと報道されています。
前回のコラムで解説したように、今回の事例では、過失運転致傷罪が成立する可能性があります。
過失運転致傷罪が成立する場合で、無免許運転であれば無免許過失運転致傷罪が成立しますので、今回の事例では、無免許過失運転致傷罪が成立する可能性があります。

無免許過失運転致傷罪と弁護活動

過失運転致傷罪無免許過失運転致傷罪は、示談を締結することで、科される刑罰を軽くできる場合があります。

交通事故の場合、被害者と知り合いではない場合がほとんどだと思います。
被害者の連絡先を知らないと示談締結はおろか、示談交渉すらできません。
ですので、警察官などに被害者の連絡先を聞くことから始める必要があるのですが、被害者保護などの事情から加害者本人には被害者の連絡先を教えてもらえない場合があります。
しかし、弁護士であれば連絡先を教えてもらえる場合がありますので、示談交渉を行う場合には弁護士を介して行うことが望ましいといえます。

また、弁護士を介して示談交渉を行うことで、トラブルを回避できる可能性があります。
一度示談を断られた場合であっても、弁護士が再度示談交渉を行うことで、示談が締結できる場合もありますので、示談締結を考えている方は、弁護士に相談をしてみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
示談のことでお悩みの方、過失運転致傷罪無免許過失運転致傷罪などで捜査されている方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

次回のコラムでは、ひき逃げについて解説します。

無免許運転の成立要件と罰則

2023-09-27

日本の道路交通法において、無免許運転は厳しく取り締まられています。
この記事では、無免許運転の成立要件とそれに伴う罰則について、具体的な事例を交えて詳しく解説します。

1. 無免許運転の定義

無免許運転とは、道路交通法に基づいて、運転免許を持っていない状態で自動車を運転する行為を指します。
この定義は非常に広く、いくつかのケースが含まれます。

免許未取得: 全く運転免許を取得していない状態での運転
免許の不適用: 免許を取得しているが、その免許が適用されない車種(例:二輪車免許しかないのに四輪車を運転する)
有効期限切れ: 免許の有効期限が切れている状態での運転

例えば、普通自動車の免許しか持っていないのに大型トラックを運転する場合、この「免許の不適用」に該当します。
また、免許の有無を確認することは運転者自身の責任であり、無知や過失は免責要件にはなりません。

以上が無免許運転の基本的な定義です。
次のセクションでは、この無免許運転が法的にどのように成立するのかについて詳しく見ていきます。

2. 成立要件について

無免許運転の成立要件は、基本的に以下の三点に集約されます。

運転行為: 被告が自動車を運転していたこと
免許の不所持または不適用: 被告が適切な運転免許を持っていない、または持っているがその免許が適用されない車種での運転であること
公道での運転: 運転が公道(一般道、高速道路など)で行われたこと
これらが揃った場合、無免許運転として罰せられる可能性が高くなります。
特に、「公道での運転」は重要なポイントで、人の往来のない私有地での運転は一般的には罰せられません(ただし、事故を起こした場合などは別)。

成立要件の確認は、一般的には警察が行い、証拠が揃った場合に検察官へ送検されます。
成立要件が確認できない場合、例えば、公道での運転でなかった、運転していたのは他の人物であった等、無免許運転の疑いが晴れるケースもあります。

以上が無免許運転の成立要件です。
次のセクションでは、これに対する具体的な罰則について詳しく解説します。

3. 罰則の内容

無免許運転に対する罰則は、道路交通法に基づき厳格に定められています。

無免許運転により道路交通法違反で有罪になった場合には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます(道路交通法第117条の2の2)。
一度罰せられた後に再度無免許運転を行うと、罰則はさらに重くなる場合が多いです。
また、無免許運転により交通事故を起こした場合、刑罰だけでなく、民事責任も問われる可能性があります。
これにより、多額の賠償責任を負うことになる可能性も考慮しなければなりません。

さらに、無免許運転は自分だけでなく、他の道路利用者にも大きなリスクをもたらす行為です。
したがって、このような行為は、社会全体で非常に厳しく取り締まられています。

4. 無免許運転と人身事故

人身事故により、人にけがを負わせてしまった場合の多くで、過失運転致傷罪が成立します。
過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます。)第5条で、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。」と規定されています。

また、過失運転致傷罪は、無免許運転の場合には加重規定が定められており、10年以下の懲役に処されることになります(自動車運転処罰法第6条4項)。
つまり、無免許運転により人身事故を起こし、人にけがを負わせた場合には罰金規定がないことから、有罪になってしまうと懲役刑が科されることになります。

5. 無免許運転の影響:保険と賠償責任

無免許運転がもたらす罰則は刑事面だけでなく、保険や賠償責任にも大きな影響を与えます。

自動車保険の無効化
無免許で運転して事故を起こした場合、多くの自動車保険は適用されなくなります。
この場合、全ての賠償責任が運転者の個人負担となる可能性が高いです。

第三者への賠償責任
無免許運転によって他人に損害を与えた場合、賠償責任が発生します。
事故によっては、数百万~数千万円の賠償責任が生じることもあります。

保険料の高騰
事故を起こした後、何らかの方法で免許を取得しても、過去の無免許運転が原因で保険料が高騰する場合があります。

前科の将来への影響
無免許運転で有罪になった場合には、罰金刑や懲役刑が科されることになります。
罰金刑であっても、有罪になってしまえば前科が付くことになります。
前科が付くことで、就職や転職の際に不利な状況になる可能性があります。

無免許運転の影響は、一時的なものではなく、長期にわたって多方面でリスクが続く可能性があります。
このようなリスクを十分に理解した上で、運転を行うことが重要です。

6. 無免許運転を防ぐための対策

無免許運転は多くのリスクを伴うため、違法行為を未然に防ぐ対策が求められます。
以下は、いくつかの主要な対策です。

免許の種類の把握
1つでも免許を取ればすべての車両を運転できるわけではありません。
原動機付自動車の免許では自動車は運転できませんし、普通車の免許では大型車の運転はできません。
ですので、運転をする前に、自分が取得した免許で運転が可能な車両を把握しておくことが重要になります。

免許更新の重要性
有効期限が切れた免許証では運転ができません。
更新時期になったら速やかに手続きを行い、常に有効な免許証を所持することが必要です。

7. まとめと今後の注意点

無免許運転は、刑事罰だけでなく、事故を起こした場合には民事面でのリスクも多く、無免許運転にならないための対策が非常に重要です。

罰則の厳格性
無免許運転を行った場合には、罰金刑や懲役刑が科される可能性があります。

賠償責任と保険
無免許運転での事故では、相手の怪我の程度によっては高額な賠償責任が伴う可能性が高く、保険も適用されない場合が多いです。

社会的リスク
無免許運転であっても有罪になると前科が付きます。
前科があることで就職や転職に支障をきたす可能性があるなど、長期的に見ても多くのリスクがあります。

防止策の重要性
免許の有効期限の確認、運転できる車両の確認などの対策が必要です。

無免許運転に関わるリスクをしっかりと認識し、法律を守って安全な運転を心がけることが、自分自身と他者を守る最良の方法になります。

(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡

2023-08-17

(事例紹介)無免許運転で事故を起こし逮捕 福岡

無免許運転で事故を起こし、けがを負わせた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

福岡市で今年6月、車を無免許運転し別の車に追突する事故を起こして運転手にケガをさせたまま逃走した疑いで、17日、38歳の男が逮捕されました。
無免許運転過失致傷とひき逃げの疑いで逮捕されたのは、福岡市西区の自営業(中略)容疑者(38)です。
博多警察署によりますと、(中略)福岡市博多区の路上で無免許で車を運転し、信号待ちをしていた前の車に追突して、運転していた医師の男性(57)に軽いケガをさせ、そのまま逃走した疑いです。
(後略)
(8月17日 TNCテレビ西日本 「9年前に飲酒運転で免許失効も…“無免許運転でひき逃げ” 38歳男を逮捕 「バレるのが怖かった」 福岡」より引用)

過失運転致傷罪

過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「自動車運転処罰法」といいます)で定められています。

自動車運転処罰法第5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

上記の条文が過失運転致傷罪の条文となります。
過失運転致傷罪は簡単に説明すると、運転中の不注意により、人にけがを負わせた場合に成立します。
また、けがの程度が軽い場合には、刑が免除される場合があります。

今回の事例では、前の車に追突し、前の車の運転手に軽いけがを負わせたとされています。
事故の詳しい状況はわかりませんが、おそらく前方不注視などの理由で追突したのでしょう。
運転中の不注意により事故を起こし、相手にけがを負わせた場合には過失運転致傷罪が成立しますので、今回の事例では、過失運転致傷罪が成立してしまう可能性があります。

また、過失運転致傷罪無免許運転であった場合に、科される刑罰が重くなります。

自動車運転処罰法第6条4項
前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、10年以下の懲役に処する。

無免許運転での過失運転致傷罪は、法定刑が10年以下の懲役ですので、通常の過失運転致傷罪と異なり、罰金刑の定めはありません。
今回の事例では、容疑者が無免許運転だと報道されていますので、過失運転致傷罪で有罪になった場合には、懲役刑が科されてしまう可能性があります。

過失運転致傷罪と執行猶予

繰り返しになりますが、無免許での過失運転致傷罪は懲役刑しか定められておらず、有罪になった場合には必ず懲役刑が科されることになります。
ですが、有罪になった場合に必ずしも、刑務所に収容されるわけではありません。
執行猶予付き判決を得ることができれば、刑務所に行くことなく、普段通りの生活を送ることができます。

刑事事件では、警察官などから取調べを受けることになります。
取調べの際に作成される調書は裁判の際に重要な証拠として扱われます。
ですので、あなたにとって不利な調書が作成されてしまうと、裁判で不利に働く可能性が高く、重い刑罰を科されてしまう可能性があります。
そのような事態を避けるためにも、取調べ対策は重要になります。

今回の事例では、無免許運転による事故ですので、なぜ車を運転したのか、事故の原因は何かなどを聴かれるでしょう。
取調べでは、あらかじめ聴かれる内容を予測して供述すべき内容やそうでない内容を整理しておく必要があります。
弊所では、取調べのアドバイスなども行っていますので、過失運転致傷罪などの容疑をかけられた方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

交通事故に精通した弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決の獲得など、あなたにとって良い結果を得られる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
初回接見サービス無料法律相談のご予約は、0120―631―881にご連絡ください。

(事例紹介)数年間無免許運転をしていた男性の逮捕

2023-05-10

(事例紹介)数年間無免許運転をしていた男性の逮捕

無免許運転による道路交通法違反について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

・参考事件

5日午後、北海道南部の木古内町で、無免許で乗用車を運転した疑いで、48歳の男が逮捕されました。
道路交通法違反(無免許運転)の疑いで逮捕されたのは、北海道南部の北斗市に住む48歳の会社役員の男です。
男は、5日午後2時20分頃、木古内町の国道228号線で、運転免許を持たない状態で乗用車を運転した疑いがもたれています。
午後2時頃、警察に、無免許で男が車を運転しているという内容の通報があり、警察が通報内容にあった車の特徴をもとにパトロールをしていたところ、会社役員の男の運転する乗用車を発見しました。
警察は、男を署に任意同行させ、6日早朝に逮捕しました。
調べに対し、男は容疑を認めているということです。
警察によりますと、男は数年間無免許の状態で乗用車を運転し続けていた疑いがあり、なぜ、運転免許を更新しなかったのか経緯を詳しく調べています。
(HBC北海道放送 令和5年5月6日(土) 10時31分配信 「数年間、無免許か…車の特徴を伝える通報 会社役員の男が運転する乗用車を止めさせ、逮捕 北海道木古内町」より引用)

・無免許運転について

運転免許を受けないで車やバイクなどを運転することを無免許運転と言い、道路交通法という法律で以下のとおり定められています。

道路交通法第64条第1項
何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第5項、第103条第1項若しくは第4項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項若しくは第3項又は同条第5項において準用する第103条第4項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。

無免許運転の法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金(第117条の2の2第1項)です。

交通事故が伴っていない無免許運転の発覚の場合、証拠隠滅や逃亡の恐れがないと判断し、逮捕してもすぐに釈放する場合があります。
しかし、無免許運転の期間が長きに亘ったり、短期間でも繰り返し無免許運転をしたと疑われるような場合は、身柄拘束が必要であるとして長期間勾留されることも想定されます。

・身柄解放の弁護活動

無免許運転事件では、すぐに釈放されるか勾留の期間が長引くか、刑事罰はどうなるのか、専門的な知識がなければ見通すことが難しいと言えるでしょう。
そのため今後の見通しを立てるためにも、弁護士に相談しアドバイスを求めることをお勧めします。
また、速やかに専門の弁護士に弁護活動を依頼することで、早期の釈放が臨めたり、取調べが上手くいったり、終局処分が良い結果になる可能性が高くなる場合があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、無免許運転・人身事故・飲酒運転といった交通事件等の刑事事件を専門に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では、逮捕・勾留中の被疑者のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービス(有料)や、在宅事件の場合に事務所にて無料で受けることのできる法律相談のお申し込みを、24時間体制で受け付けております。
無免許運転の疑いで逮捕されたのち釈放され在宅で捜査を受けている方、ご家族が無免許運転で逮捕されてしまった方は、是非弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

(事例紹介)無免許運転の男性が逮捕された事件

2023-04-05

(事例紹介)無免許運転の男性が逮捕された事件

無免許で運転をしてしまった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

・参考事件

13日、鳥取県米子市で無免許で車を運転したとして20代の自称・飲食店従業員の男が逮捕されました。
道路交通法違反(無免許運転)の疑いで逮捕されたのは、鳥取県米子市の自称・飲食店従業員の21歳の男です。
米子警察署によりますと、この男は13日午前10時20分すぎ、米子市内で、無免許で普通乗用車を運転していた疑いが持たれています。
パトロール中の警察官が、無免許運転の容疑車両として把握していた車を見つけ、犯行が明らかになりました。
調べに対し、男は「無免許運転したことに間違いありません」と容疑を認めています。
警察が、無免許運転をした経緯や回数など、調べを進めています。

(BSS山陰放送 令和5年3月13日(月) 21時11分配信 「無免許運転容疑車両として把握していた車を見つけ…20代自称・飲食店従業員の男逮捕 鳥取県米子市」より引用)

・無免許運転について

自動車やバイク等を運転する際には公安委員会の運転免許を受けなければならず(道路交通法84条第1項)、運転免許を受けないで自動車やバイクなどを運転する行為は俗に無免許運転と言い、法律違反に該当します(同法64条1項)。
無免許運転の法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(同法117条の2の2第1項)。

なお、運転免許の交付を受けているものの運転する際に携帯していなかった場合、無免許運転ではなく免許証不携帯となります。(同法95条1項)

無免許運転で逮捕された場合、無免許運転の期間が短く悪質性が低い(ゆえに実刑判決など厳しい刑事罰が科せられる恐れが低いため逃亡などしないと考えられる)ような場合には、早期に釈放されることもあります。
しかし、無免許運転の期間が長く、運転回数も頻繁であるなど悪質性が高い事案では、裏付け捜査に時間を要するほか厳しい刑事罰が科される可能性があるため逃亡の恐れがあるなどと評価され、勾留期間が長期に亘る可能性があります。

また、刑事罰についても同様で、無免許運転をした事情(最初は適切な運転免許を受けていたものの、更新を忘れてしまったうっかり失効など)によっては不起訴、あるいは公開の法廷での裁判を行わない略式手続による処分を科せられる場合がありますが、同種前科が多く悪質性の高いような事案では、実刑判決を含め厳しい刑事罰が科せられることも考えられます。

そのため逮捕された場合は速やかに弁護士に相談し、無免許運転についての認識や実態を説明したうえで、それぞれの事案に即した適切な弁護活動を依頼することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、道路交通法違反などの刑事事件・少年事件を専門とする弁護活動を数多く経験してきています。
当事務所では、在宅事件の場合の無料法律相談や、家族が逮捕・勾留されている場合の初回接見サービス(有料)のお申し込みを、24時間体制で受け付けております。
ご家族が無免許運転などの疑いで逮捕されてしまった場合には、是非弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

(事例紹介)熊本市の消防士が無免許運転で逮捕

2023-03-15

(事例紹介)熊本市の消防士が無免許運転で逮捕

無免許運転をしてしまった消防士が逮捕されたという報道事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

【参考事例】

免許を取消された後に乗用車を運転したとして、熊本市の消防士の男が逮捕されました。
男は、自宅近くの市道で乗用車を無免許運転した疑いがもたれています。
男は、先月に免許の取消し処分を受けていて、免許取り消し後に消防車両を運転したか熊本市消防局が確認しているようです。
(2月10日配信のくまもと県民テレビのニュースを参考にしています。)

【無免許運転とは】

自動車及び原動機付自転車の運転免許証を受けていないものが、自動車及び原動機付自転車を運転することをいいます。
無免許運転に当たる場合として、主に以下の4パターンが考えられます。
①一度も免許を交付されたことがないのに、車を運転した場合
②免許が取消され、再取得をしていないのに、車を運転した場合
③免許が停止中にも関わらず、車を運転した場合
④免許の対象になっていない車種を運転した場合
これらの、いずれかに当てはまる場合に無免許運転となります。

【無免許運転をするとどうなる?】

無免許運転が発覚すると、行政処分と刑事処分の両方を受けることになります。
まず、行政処分としては、25点の違反点数が加算されます。
免許取り消しとなる点数は、(累積)15点以上ですから「免許取消し」の処分を受けることになってしまいます。
無免許運転の場合には免許停止・取消といった処分は直接関係しませんが、免許が取得出来ない期間として欠格期間が生じます。
これは、過去3年間の累積違反点数と行政処分の回数によって決まります。
無免許運転については、過去3年間に違反がなかった場合、2年間の欠格期間となります。

次に、刑事処分としては、無免許運転は、道路交通法違反として、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となる可能性があります。
また、無免許運転をした人だけではなく、運転者が無免許であることを知りながら、運転を頼んだ人(同乗者)や、車両を提供した人(車両提供者)も道路交通法違反として罰されます。
法定刑としては、同乗者は、「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」に、車両提供者には「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科されます。

【逮捕の可能性について】

無免許運転では、初犯であり、その他重大な交通違反を起こしておらず、警察の取調べにもしっかり応じていれば、逮捕されず在宅のまま捜査が進むこともあります。
しかし、無免許運転の前科があるにも関わらず、無免許運転を繰り返している場合や執行猶予中の再犯の場合は、逮捕されることが充分に考えられます。

無免許運転が発覚し、警察に捜査を受けている場合、いち早く弁護士に相談し今後の事件の見通しや捜査への対応方法を知っておくことが大切です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無免許運転により刑事処罰を受ける可能性がある方のご相談やご依頼を受け付けています。
また、ご家族、ご友人が逮捕されてしまった場合は、初回接見サービスをご利用ください。
まずは、フリーダイヤル(0120‐631-881)まで、お気軽にお電話下さい。

(事例紹介)長期間の無免許運転の発覚

2023-02-08

(事例紹介)長期間の無免許運転の発覚

これまで運転免許証を取得したことがなかった方が長期間に亘り無免許運転を繰り返していたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

・参考事例

21日午後4時過ぎ、愛媛県松山市内の交差点で、危険な曲がり方をした軽乗用車を松山南署のパトカーが見つけた。
署によると、停止するよう呼びかけたが、軽乗用車は逃走。踏切で一時停止せず、対向車線にはみ出して走行するなどの危険行為を重ねながら、1キロほどの距離を逃げ回った。
署員は軽乗用車を袋小路に追い詰め、同市来住町の市道で停止させた。署員が免許証の提示を求めたところ、運転していた松山市の50代の男が発したのは「これまで免許を取ったことがない」との言葉だった。
署は道交法違反(無免許運転)の疑いで男を現行犯逮捕。

署の調べでは、過去に運転免許を取得した形跡は21日時点で確認されていないという。
容疑者の職業は、自動車販売業だった。

(愛媛新聞社 1月21日(土) 22時20分配信 「自動車販売業の男、一度も免許取らず車運転か 松山南署が逮捕(愛媛)」より引用)

・無免許運転について

無免許による運転は、道路交通法の「第4章 運転者及び使用者の義務」の第1節で禁じられています。
以下がいわゆる無免許運転を禁ずる条文と、無免許運転の刑罰を定めた条文です。

道路交通法第64条第1項
何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第5項、第103条第1項若しくは第4項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項若しくは第3項又は同条第5項において準用する第103条第4項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。

第117条の2の2第1項
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第1号
法令の規定による運転の免許を受けている者(第107条の2の規定により国際運転免許証等で自動車等を運転することができることとされている者を含む。)でなければ運転し、又は操縦することができないこととされている車両等を当該免許を受けないで(法令の規定により当該免許の効力が停止されている場合を含む。)又は国際運転免許証等を所持しないで(第88条第1項第2号から第四号までのいずれかに該当している場合又は本邦に上陸をした日から起算して滞在期間が一年を超えている場合を含む。)運転した者

無免許運転の場合、前科の有無や運転の理由などの事情によっては略式手続による罰金に処され正式な裁判も開かれずに終わることがあります。
しかし、無免許運転の回数が多かったり、無免許状態での運転期間が長かったりなどする場合はこの限りではありません。
特に「これまで免許を取ったことがない」という場合には悪質であるとして、厳しい刑事処分が科せられるおそれがあります。

無免許運転で逮捕された際には、弁護士に依頼し「車を処分する」「交通定期券を購入するなどして車を運転しなくても生活できる状況をつくる」「家族が再犯防止のための監督をする」などの主張を積極的に行うことで、公判請求の回避や減刑を求める必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の弁護士事務所であり、交通事件の弁護活動も経験豊富です。
弊所では無免許運転などの刑事事件で逮捕されてしまった方のもとに、直接弁護士が伺う初回接見サービスを24時間体制で実施しております。
交通事件の際には護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

【事例紹介】事故の後続車に急ブレーキを踏ませ過失運転致傷罪

2023-01-05

【事例紹介】事故の後続車に急ブレーキを踏ませ過失運転致傷罪

事故を起こした車の後続車に急ブレーキを踏ませ逮捕された事件を基に、過失運転致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務が解説します。

事例

京都府警下京署は6日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、滋賀県湖南市の派遣社員の男(47)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)軽乗用車を運転中に、対向車線にはみ出してタクシーと衝突。タクシーの後ろを走っていた乗用車に急ブレーキをかけさせ、助手席の会社員男性(33)=北区=に頭部打撲のけがを負わせた疑い。
下京署によると、(中略)道交法違反(無免許運転)の疑いでも捜査している。(中略)男の呼気から基準値未満のアルコールが検出されたという。
(12月6日 京都新聞 「京都・四条通で対向車線にはみ出しタクシーに衝突、後続車の男性にけが負わせる 容疑の男逮捕」より引用)

過失運転致傷罪

車の運転中に注意を怠って人にけがを負わせた場合は、過失運転致傷罪が成立し、有罪になると7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金が科されます。(自動車運転処罰法第5条)

今回の事例では、容疑者の運転する車が対向車線にはみ出してタクシーと衝突し、その影響で、タクシーの後ろを走行していた車が急ブレーキをかけたことにより助手席の男性が頭部に打撲を負ったと報道されています。
報道が事実であれば、容疑者がタクシーに追突したことによってタクシーの後続車が急ブレーキをかけることになり、搭乗していた男性が打撲を負ったという流れになり、打撲の原因は容疑者が事故を起こしたことによるものであると考えられ、容疑者の運転により男性がけがを負ったといえるでしょう。
今回の事例の内容からすると、容疑者の車が直接的に被害者の男性に打撲を負わせたわけではありませんが、容疑者の運転によって起こった事故が原因で後続車の男性が怪我を負っているという経緯により、容疑者に過失運転致傷罪の容疑がかけられたものと考えられます。

加えて、今回の事例の事故は、対向車線にはみ出したことが原因だと報道されています。
実際に対向車線をはみ出して走行していたのであれば、運転をするのに必要な注意を怠っていたのだと考えられるでしょう。
ですので、報道内容が事実であった場合には、容疑者は過失運転致傷罪に問われることになります。

無免許運転と過失運転致傷罪

報道によれば、容疑者は無免許運転の疑いでも捜査されています。

無免許運転は道交法第64条第1項で禁止されています。
これに違反し、有罪になった場合には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。(道交法第117条の2の2第1項第1号)
ですので、容疑者が実際に無免許運転を行っており、有罪になった場合には上記の刑罰が科されることになります。

先述の通り、今回の事例の容疑者は過失運転致傷罪の容疑で逮捕されています。
過失運転致傷罪は無免許運転だった場合に罪が過重されます。
ですので、実際に容疑者が報道のとおりに事故を犯し、なおかつ無免許運転だった場合には、有罪になると、10年以下の懲役刑が科されることになります。(自動車運転処罰法第6条第4項)

事故を起こして人にけがを負わせてしまうと、多くの場合は過失運転致傷罪に問われることになります。
しかし、過失運転致傷罪は相手のけがの程度が軽かった場合には、刑が免除されることがあります。
ですので、事故を起こして人にけがを負わせたからといって、必ずしも刑罰が科されるわけではありません。
さらに、けがの程度が軽くない場合でも、示談など被害弁償や謝罪を行っている場合には、不起訴処分になることがあります。

また、示談交渉を行う際に、事故を起こした本人や家族からの連絡を嫌がられる被害者もいます。
そういった場合でも、弁護士を介してであれば話を聞いてもらえることがありますので、示談交渉を行う際には、弁護士を介して行うことが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
過失運転致傷罪、道交法違反、刑事事件の示談交渉でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談くださいませ。

(データ紹介)令和3年で多かった交通違反・道路交通法違反

2022-11-25

(データ紹介)令和3年で多かった交通違反・道路交通法違反

記事でも度々取り上げている通り、多くの交通違反道路交通法違反という犯罪であり、比較的軽微とされる交通違反は反則金を支払うことで刑事事件化せずに終息させることができますが、それ以外の交通違反道路交通法違反などの容疑で検挙されることになります。

今回の記事では、警察庁の統計(参考)を基に、令和3年に検挙された交通違反道路交通法違反について取り上げていきます。

~令和3年の道路交通法違反~

警察庁の統計によると、令和3年に告知・送致された道路交通法違反554万6,115件とされています。
そのうち、一番多かった交通違反は、一時不停止であり、158万8,628件でした。
これは全体の3割弱を占める数字であり、いかに一時不停止の交通違反が多いかお分かりいただけるのではないでしょうか。

刑事事件となりやすい交通違反道路交通法違反といえば、スピード違反飲酒運転無免許運転が挙げられます。
令和3年中のスピード違反は全体で106万4,818件であり、全体の2割弱を占めました。
スピード違反のうち、一般道では30km/h以上、高速道路では40km/h以上の超過が刑事手続となりますが、統計では、超過速度が30km/h~49km/hであるスピード違反が14万3,567件、超過速度が50km/h以上のスピード違反が1万2,106件となっています。
つまり、年間でスピード違反による道路交通法違反刑事事件となったものが15万件程度はあっただろうと考えられるのです。

また、飲酒運転は令和3年中、1万9,801件告知・送致されており、無免許運転は1万8,844件告知・送致されています。

これらの一定程度のスピード違反や飲酒運転、無免許運転は反則金制度の対象ではなく、刑事事件となる道路交通法違反ですから、1年間で約20万件程度は道路交通法違反事件として刑事事件化していると考えられます。
こうした数字を見ると、交通違反といえど、道路交通法違反刑事事件は身近な話であると感じられるのではないでしょうか。

交通違反であったとしても刑事事件となりますし、刑事裁判となり刑務所へ行くことも考えられます。
刑事手続に対応するには、被疑者の権利としてどういったものがあるのか、全体の流れはどういった形になるのかなど、把握しておくべきことが多いです。
交通違反だからと軽視せず、刑事事件となった段階で弁護士に相談しておくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、交通違反から刑事事件となったケースについても対応しています。
刑事事件を多数取り扱う弁護士がご相談いたしますので、刑事手続に対する不安のある方は、お気軽にご相談ください。

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