(事例紹介)山梨県の公務員が酒気帯び運転で逮捕
(事例紹介)山梨県の公務員が酒気帯び運転で逮捕
山科健甲府市の地方公務員が酒気帯び運転の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
5日、甲府市で飲酒した状態で車を運転し、自宅前で事故を起こしたとして、甲府市の会計年度任用職員である59歳の男が現行犯逮捕されました。
5日午後3時50分ごろ、山梨県甲府市宮原町で軽乗用車が路地を15メートルほどバックで走行しました。
その際、軽乗用車の右ミラーと停車していた作業車の左前の側面が接触しました。
この接触事故を受け、作業員が警察へ連絡し、駆け付けた警察が軽乗用車を運転していた男の呼気を調べたところ基準値を超えるアルコールが検出され、その場で逮捕しました。
酒気帯び運転の疑いで逮捕されたのは甲府市の会計年度任用職員(中略)です。
(後略)
(9月5日 UTYテレビ山梨 「また公務員が飲酒運転 自宅前の路地で接触事故 酒気帯び運転の疑いで甲府市職員を現行犯逮捕」より引用)
酒気帯び運転
道路交通法第65条1項
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
道路交通法では、酒気帯び運転を禁止しています。
ですので、酒気帯び運転を行った場合は、道路交通法違反が成立する可能性があります。
呼気1L中0.15mgのアルコール濃度がある状態で車を運転すると酒気帯び運転になります。
酒気帯び運転による道路交通法違反で有罪になった場合は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。(道路交通法第117条の2の2第1項第3号)
また、アルコールの影響で正常に運転できない状態で車を運転することを酒酔い運転といいます。
酒酔い運転を行い、道路交通法違反で有罪になった場合には、酒気帯び運転よりも重い、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。(道路交通法第117条の2第1項第1号)
今回の事例では、容疑者の呼気から基準値を超えるアルコールが検出されたと報道されています。
酒気帯び運転の基準値は呼気1L中0.15mgのアルコール濃度ですので、報道の通りこの基準値を超えた状態で車を運転していたのであれば、道路交通法違反が成立する可能性が高いです。
公務員と免職
地方公務員法第16条
次の各号のいずれかに該当する者は、条例で定める場合を除くほか、職員となり、又は競争試験若しくは選考を受けることができない。
1号 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
2号 当該地方公共団体において懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
3号 人事委員会又は公平委員会の委員の職にあって、第60条から第63条までに規定する罪を犯し、刑に処せられた者
4号 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
地方公務員法第28条第4項
職員は、第16条各号(第2号を除く。)のいずれかに該当するに至ったときは、条例に特別の定めがある場合を除くほか、その職を失う。
地方公務員法では、禁錮刑以上の刑に処された場合、地方公務員の職を失うと規定されています。
今回の事例では、地方公務員である容疑者が酒気帯び運転を行ったと報道されています。
酒気帯び運転による道路交通法違反の法定刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
ですので、酒気帯び運転により道路交通法違反で有罪になってしまうと、禁錮刑以上の刑である懲役刑が科されてしまうおそれがあります。
もしも、道路交通法違反で有罪になり、懲役刑が科されてしまうと、地方公務員の職を失うことになってしまいます。
交通事件に精通した弁護士に相談をすることで、懲役刑を回避できるかもしれません。
弁護士は検察官に処分交渉を行うことができます。
懲役刑が科されてしまうと職を失ってしまうことや報道により社会的制裁を受けていることなどを検察官に主張することで、不起訴処分や略式命令での罰金刑を獲得できるかもしれません。
また、弁護士は取調べのアドバイスなども行えます。
取調べで作成される調書は裁判で証拠として使用される他、検察官が起訴、不起訴等の判断を行う際にも使用されます。
ですので、取調べであなたの不利な調書が作成されないように対策を練ることが重要になります。
とはいえ、どういった調書の内容が不利に働くのかがわからない方も多いのではないでしょうか。
弁護士に事前に相談をすることで、どういった内容が不利に働くのか、供述するべきではない内容など、取調べに関するアドバイスをすることができます。
ですので、取調べを受ける際には、事前に弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
酒気帯び運転でお困りの方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。