酒酔い運転で逮捕

2020-12-19

酒酔い運転逮捕されるケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
会社員のAさんは、車で通勤しています。
ある夜、会社の忘年会に参加するため、帰りはタクシーか代行業者に頼んむ予定をしていましたが、「車の中で仮眠すれば大丈夫だろう。」と思ったAさんは、忘年会後に車で3~4時間寝ました。
その後、Aさんは車を運転して自宅に戻ろうとしましたが、途中から記憶がなく、気が付いたら道路上の分離帯に乗り上げて停車しており、大阪府吹田警察署の警察官に取り囲まれていました。
Aさんは、呼気検査の上、警察官に道路交通法違反の疑いで逮捕されました。
(フィクションです)

酒酔い運転とは

道路交通法第65条1項は、「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。」と規定しており、酒気を帯びて車両等を運転することを全面的に禁止しています。
「酒気」とは、アルコール分のことを指しており、それが酒、ビール、ウィスキー等のアルコール飲料に含まれているものであると、アルコールそのものであると、あるいは飲料以外の薬品等に含まれているものであるとを問いません。
そして、「酒気を帯びて」とは、社会通念上酒気帯びといわれる状態をいい、顔色や呼気といった外観上認知できる状態にあることをいいます。
「車両等」については、自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいうのであって、酒気を帯びた状態で、軽車両である自転車を運転する場合にも、道路交通法に違反することになります。

このように、酒気を帯びた状態での車両等の運転は全面的に禁止されていますが、刑事罰の対象となるのは、ある一定程度の基準以上のものに限られます。

①酒気帯び運転

道路交通法第117条の2の2第3号は、「第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ)を運転した者で、その運転した場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態であったもの」についての罰則を定めています。
ここでいう「身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態」というのは、「血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム」です。
この基準以上であれば、道路交通法違反の酒気帯び運転にあたり、かつ、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金の範囲での刑罰が科せられる可能性があります。

②酒酔い運転

道路交通法第117条の2第1号は、「第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転した場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあったもの」についての罰則を定めています。
酒酔い運転については、①酒気帯び運転のように基準数値以上であるか否かで判断するのではなく、「酒に酔った状態」、つまり、「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」にあったか否かで判断されます。
「酒に酔った状態」とは、酩酊の度合いが車両を運転するに必要な注意力や判断力を失わせるおそれがあると一般に評価される程度でよく、現実に運転行為において具体的な危険が発生することまでも必要としない。」(東京高裁昭50・1・16)、「酔いにより注意力が減弱し、前方に対する注意力が散漫になるなど安全運転に対する判断力が低下し、運転の継続によって危険が予測し得る状態」(徳島地裁昭40・8・16)であると解釈されています。
「正常な運転ができないおそれ」とは、「正常な運転の能力に支障を惹起する可能性が具体的に相当高度の蓋然性のある場合であることが必要」(仙台高裁昭40・8・6)とされています。
酒酔い運転の認定にあたっては、アルコール保有量の科学的検査、飲酒量、言語・歩行・直立能力等の身体の状況、自動車の運転状況、その他の諸般の事情を総合して認定されます。
そのため、①酒気帯び運転における政令数値以上のアルコールを保有していても酒酔いでない場合や、政令数値以下でも酒酔いにあたる場合があります。
酒酔い運転の罪は、故意犯であるため、本罪成立には故意が必要となります。
つまり、飲酒によりアルコールを自己の身体に保有しながら運転することの認識です。
判例は、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態に達しているかどうかについては、客観的に判断すべきであり、行為者においてそこまで認識していることは必要としない、との立場を示しています。(最高裁昭46・12・23)

酒酔い運転の罰則は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金と、①酒気帯び運転のそれよりも重くなっています。

酒酔い運転などの飲酒運転は、警察の検問で呼気検査をして発覚するケースや、物損事故・人身事故を起こして発覚するケースが多く見受けられます。
酒酔い運転の場合、発覚した時点で逮捕されることが多いですが、容疑を素直に認めている場合や人身事故でなければ、逮捕後48時間以内に釈放される可能性はあるでしょう。
ただ、容疑を否認していたり、罪証を隠滅するような行為が疑われたり、人身事故の場合には、逮捕後勾留となる可能性も少なくありません。
勾留となれば、長期間の身体拘束を余儀なくされることになり、日常生活にも多大な損失を残すことになりかねません。
酒酔い運転逮捕されたのであれば、早期に弁護士に相談し、身柄解放活動を行うのがよいでしょう。

飲酒運転により悲惨な事故が絶えない昨今、飲酒運転に対する処罰も厳格化の傾向にあります。
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