息子が共同危険行為を行い逮捕

2019-08-14

息子が共同危険行為を行い逮捕

~ケース~
16歳のAくんは、原付に乗って暴走族の集会に参加し、横浜市戸塚区内の道路上において、他のバイク、原付運転者と共に、集団で蛇行、一定の区間内を周回するなどの運転を行っていたところ、駆け付けた神奈川県戸塚警察署の警察官に共同危険行為の禁止違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
Aくんの親は息子の逮捕を知り、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

~共同危険行為の禁止とは~

道路交通法第68条は、
①二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、
②道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、
③共同して、
④著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為
を行うことを禁止しています。
暴走族の暴走行為にしばしば適用されます。

これに違反し、有罪が確定すると、2年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられますが、Aくんは20歳未満の少年なので、原則として、少年法の定める少年保護事件として手続きが進行することになります。

~Aくんの逮捕後はどうなるか?~

少年保護事件であっても、捜査段階においては刑事訴訟法の適用があるので、成人と同じように逮捕・勾留されうる点では同じです。
逮捕され、留置の必要があると認められるときは、逮捕時から48時間以内にAくんの身柄を検察に送致します。
検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aくんの勾留を請求するか、Aくんを釈放するかを決めることになります。

~成人の刑事手続きと大きく異なる点~

成人の事件の場合は、検察官に被疑者を起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定する裁量が与えられていますが、少年保護事件においては、「全件送致主義」が採られているため、検察官が犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、原則としてこれを家庭裁判所に送致しなければなりません。
また、犯罪の嫌疑がない場合であっても、家庭裁判所の審判に付すべき事由(虞犯少年である場合など)があると思料される場合には、やはり家庭裁判所に送致されることになります。

Aくんには、暴走族との付き合いをうかがわせる事情があるので、虞犯少年として扱われる可能性が十分考えられます。
以上のことから、成人の刑事手続きにおける「起訴猶予処分の獲得に向けた活動」に相当する弁護活動は想定されません(もちろん、非行事実そのものの存否が争われる場合は、非行事実がないことを主張することになります)。

~家庭裁判所に送致された後~

家庭裁判所に送致されると、裁判官と会い、「観護措置」をとるかどうかについて検討されることになります。
観護措置が決定されると、少年鑑別所に収容され2週間、更新されると最長4週間、さらに更新できる場合には最長8週間身体拘束を受けることになります。
少年鑑別所では、Aくんの社会調査の他、行動観察などの鑑別が行われます。

~審判~

審判が開かれると、保護処分(少年院送致、保護観察処分、児童自立支援施設又は児童養護施設送致)、不処分などの決定がなされます。
Aくんの年齢を考慮すると、児童自立支援施設、児童養護施設送致の処分がなされる可能性は低いと思われます。
Aくんになされる可能性が考えられる処分は、少年院送致、保護観察処分、不処分ということになります。
また、直ちに何らかの決定を行うことが適切でないと判断された場合は、中間的に、少年を相当な期間、家庭裁判所調査官の観察に付する「試験観察処分」が行われることも考えられます。

~Aくんの周囲を見直し、有利な処分の獲得を目指す~

Aくんが今後も暴走族との付き合いを続ける場合や、両親の監護態勢に問題があると判断されると、少年院に送致される可能性も考えられます。
より負担の少ない処分を獲得するためには、Aくんが社会に戻っても改善更正しうることを、家庭裁判所に納得してもらわなければなりません。
弁護士の助言を受けながら、Aくんに深く内省を促し、さらに、Aくんの交友関係、両親の監護態勢などの環境を見直していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所です。
息子様が共同危険行為の禁止に違反し、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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