交通事件における身体拘束からの解放

2020-10-31

交通事件における身体拘束からの解放に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

会社の仲間と酒を飲んだ後に、車を運転して帰宅しようとしていたAさんは、交差点で横断中の歩行者を見落とし、はねてしまいました。
飲酒運転がばれると思ったAさんは、倒れた歩行者を助けることなく、その場を後にしました。
しかし、後日、Aさんは、京都府舞鶴警察署の警察官に過失運転致傷、道路交通法違反の疑いで逮捕されることとなりました。
Aさんは、おおむね容疑を認めていますが、この先いつ釈放されることになるのか不安で仕方ありません。
(フィクションです)

交通事件における身体拘束

あなたが交通事故を起こし、何らかの罪が成立する場合、捜査機関が捜査を行う上で身体拘束が必要であると判断した場合、あなたの身柄は確保される可能性があります。
特に、人身事故や無免許、飲酒運転、ひき逃げ事件については、逮捕されることが多いでしょう。
多くが捜査機関に発覚したときに、その場で逮捕される(現行犯逮捕)されますが、ひき逃げであれば、その後の捜査の結果、犯人であることの証拠を一定程度収集した後に、逮捕令状を持って捜査機関が自宅などに来て逮捕することになるでしょう。

逮捕は、比較的短時間(最大で48時間)被疑者の身柄を拘束する強制処分のことですが、捜査を行う上で、逮捕後も引き続き被疑者の身柄を拘束する必要があると判断される場合には、「勾留」に付される可能性があります。

勾留は、被疑者・被告人の身柄を比較的長期間拘束する強制処分です。
逮捕に引き続いての勾留を「被疑者勾留」と呼びます。
逮捕から48時間以内に、警察は被疑者を釈放するか、検察に被疑者の身柄を証拠書類などと共に送ります。
検察に当該事件についての処理を引き継ぐ手続を「送致」と呼び、検察官が事件についての最終的な処分を決めます。
具体的に言えば、被疑者を起訴するか否かの判断であり、この判断は検察官だけが行うことができます。
検察官は、事件を受理すると、事件処理を行うのですが、通常は事件を受理してすぐに処理についての判断をすることはできませんので、引き続き捜査を行った上で最終的な処分を決定します。
そのために被疑者の身柄を引き続き拘束する必要があると考える場合には、検察官は裁判官に対して当該被疑者についての勾留請求を行います。
検察官からの勾留請求を受けて、裁判官は、被疑者と面談をし、送られてきた書類を見た上で、当該被疑者を勾留に付すか否かを判断します。
裁判官が勾留の決定をなせば、検察官が勾留請求をした日から原則10日間、被疑者は引き続き身体拘束を受けることになります。
勾留期間の延長が必要だと検察官が判断すれば、検察官は勾留延長の請求をし、請求を受けた裁判官は勾留延長の許否について判断します。
延長が認められれば、身体拘束の期間は最大で勾留請求の日から20日となります。

身柄事件では、検察官は身体拘束の期限内に起訴・不起訴の判断をします。
この期間中に判断が難しい場合には、最終的な処分を保留して被疑者の身柄を釈放することもあります。

検察官が公判請求をすると、被疑者は「被告人」となり、勾留は「被告人勾留」に切り替わります。
被告人勾留の勾留期間は、原則、公訴の提起があった日から2か月です。
特に継続の必要がある場合においては、1か月毎に更新されます。
逮捕から判決の言い渡しまで身体拘束が継続し、実刑判決となった場合には、そのまま刑務所に入ることになり、一度も外に出ることがないといった事態もあり得なくはないのです。

身体拘束からの解放に向けた活動

最終的にどのような結果になるにしろ、長期の身体拘束は、被疑者・被告人だけでなく、その家族にも多大なる不利益を生じるおそれがあるため、可能な限り避けるべきです。

弁護士は、できる限り早期に釈放となるよう、段階毎に身柄解放活動を行います。

1.捜査段階

逮捕された場合、勾留を回避すべく関係機関に働きかけます。
検察官に事件が送致されたタイミングで、意見書の提出や面会を行うなどして検察官に勾留請求しないよう働きかけます。
ここで、検察官が勾留請求をする必要がないと判断すれば、被疑者は釈放されることになります。

検察官が勾留請求を行った場合には、今度は裁判官に対して、意見書の提出や面談を通じて、勾留の要件を充たさないことを主張し、勾留をしないよう働きかけます。
裁判官が、検察官の勾留請求を却下すれば、即日被疑者は釈放されます。

裁判官が勾留の判断をした場合であっても、その裁判に対して不服申し立てを行います。
不服申し立てをすると、今度は、勾留の裁判をした裁判官ではない3人の裁判官が先の勾留の裁判に誤りがないか否かを判断することになります。
ここで先の裁判を取り消し、検察官の勾留請求を取り消す旨の判断がされると、被疑者の身体拘束は解かれることになります。

交通事件では、重大な罪(危険運転致死傷罪など)やひき逃げ事件では、勾留となるケースが多いですが、人身事故でない無免許・飲酒運転、被害が比較的軽い過失運転致傷事件では、家族などの監督が期待できる場合などは勾留を回避できる可能性は高いでしょう。

2.起訴後

捜査段階では身体拘束を解くことが難しい場合であっても、起訴後に保釈が認められて釈放される可能性もあります。
保釈は、保釈保証金の納付や一定の遵守事項を守ることを条件として、勾留の執行を一定期間猶予する制度です。
弁護士は、起訴されたタイミングで、すぐに保釈請求を行い、早期に釈放となるよう動きます。

ご家族が交通事件で逮捕され、身体拘束からの解放をご希望であれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に今すぐご相談ください。
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