【事例紹介】横断歩道を横断中の小学生をひき、過失運転致傷罪で逮捕された事例②
【事例紹介】横断歩道を横断中の小学生をひき、過失運転致傷罪で逮捕された事例②
横断歩道を渡っていた小学生を車でひいてけがを負わせたとして、過失運転致傷罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
名古屋市中村区の路上を車で走行していたAさんは、青信号の横断歩道を横断中の小学性をひいて全治2か月のけがを負わせてしまいました。
その後、Aさんは、過失運転致傷罪の容疑で愛知県中村警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
危険運転致傷罪
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条
次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
(1号から6号省略)
7号 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
(以降省略)
赤信号を殊更に無視して重大な交通の危険を生じさせる速度で車を運転し、人にけがを負わせた場合には、危険運転致傷罪が成立します。
事例のAさんは赤信号であるにもかかわらず横断歩道に侵入し、横断中の小学生をひいてしまっています。
もしもAさんが赤信号を見落としたのではなく、急いでいたなどの理由から赤信号を意図的に無視したのであれば、赤信号を殊更に無視したと判断されるかもしれません。
また、赤信号無視による危険運転致傷罪の成立には、重大な交通の危険を生じさせる速度で走行していたことが必要になりますが、Aさんは小学生をひいて全治2か月のけがを負わせており、事故を回避できない速度で走行していたわけですから、重大な交通の危険を生じさせる速度であったと判断される可能性があります。
ですので、事例のAさんは、逮捕罪名である過失運転致傷罪ではなく、危険運転致傷罪が成立してしまう可能性があります。
過失運転致傷罪と危険運転致傷罪では、危険運転致傷罪の方が科される刑罰が重くなる可能性が高いです。
ですので、過失によって赤信号を見落としてしまった場合と、故意に赤信号を無視した場合とでは、科される刑罰が異なる可能性があります。
故意に赤信号を無視したわけではないのに、危険運転致傷罪の容疑で起訴されてしまう場合もあるかもしれません。
弁護士に相談をすることで、危険運転致傷罪での起訴を避けられる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
過失運転致傷罪や危険運転致傷罪でお困りの方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。