(事例紹介)交通事故の身代わり出頭を依頼し逮捕

2022-06-09

(事例紹介)交通事故の身代わり出頭を依頼し逮捕

~ケース~

40歳男性が5月21日午前0時5分頃、北海道内の市道で乗用車を運転中、出合頭の衝突事故を起こしたものの、これを警察に申告することなく立ち去り、39歳の男性に身代わりとして出頭するよう依頼した疑いで、警察は、前記男性を道路交通法違反及び犯人隠避教唆の疑いで逮捕しました。
身代わり出頭した39歳男性も犯人隠避の疑いで逮捕されています。
(5月22日 北海道ニュースUHB 「“身代わり”出頭 中国人2人逮捕 事故で立ち去り…25分後に別人が警察官に申告 相手が見ていてばれる」より引用)

~交通事故の身代わり出頭を依頼した場合の罪~

交通事故を起こし、これを自ら申告することなく立ち去り、友人や知人などに身代わり出頭をさせた場合、道路交通法違反(当て逃げやひき逃げなど)の罪(道路交通法72条1項前段・117条1項・2項、72条1項後段・119条1項10号)や、犯人隠避教唆の罪(刑法103条61条1項)に問われる可能性があります。
このような身代わり出頭は、飲酒運転の発覚阻止、免許の停止、取消の阻止や、勤務先での立場を憂慮するなど、様々な動機で行われます。

身代わり出頭を依頼(依頼を受ける場合も当然罪に問われる可能性があります)し、罪に問われるケースは少なくありません。
最近では、富山県警勤務の警察官が、自身の犯した駐車違反につき、家族に身代わり出頭をさせて話題となった事件があります。
当該警察官は懲戒処分を受け、犯人隠避教唆の疑いで検察に送致、家族は犯人隠避の疑いで送致されるようです。(5月18日 @niftyニュース 「富山県警巡査が駐車違反で家族に身代わり出頭を依頼 減給1カ月の懲戒処分に」より)

身代わり出頭の代償はケースのように軽いものではありません。
交通違反、交通事故を起こし、お困りの場合は、身代わり出頭を依頼することではなく、弁護士に相談することが大切と思われます。
もちろん、身代わり出頭を依頼してしまった、身代わり出頭の依頼を受けてしまったということで犯人隠避罪やその教唆の罪に問われている場合でも、弁護士のサポートを受けることが望ましいといえます。

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