Archive for the ‘交通事故(人身事故)’ Category

直進車と右折車の交通事故

2019-06-10

直進車と右折車の交通事故

Aさんは、普通乗用自動車を運転して兵庫県尼崎市内の交差点を直進しようとしてたところ、Vさん運転の軽自動車が同交差点を右折してきた(Aさんから見て左折してきた)ため、これを避けようとしてハンドルを左に切りました。
しかし、Aさんの車はVさんの車と衝突してしまい、さらに交差点で信号待ちをしていた歩行者Wさんにも衝突させるなどして怪我を負わせてしまいました。
事故後、兵庫県尼崎北警察署の警察官が現場に駆け付け、Aさん、Vさんは過失運転致傷罪の被疑者として捜査を受けることになりました。
(事実を基にしたフィクションです)

~ はじめに ~

先日、滋賀県大津市内の信号交差点で、直進車と右折車が衝突し、右折車を避けようとした直進車が保育園児らの列に突っ込み、園児2名を死亡させ、14人に重軽症の怪我を負わせるという痛ましい悲惨な事故が起きたことは記憶に新しいと思います。
報道によると、交通事故に関して、直進車の運転者の方は「突然、右折してきた」「右折車をよけようとハンドルを左に切った」と話しており、直進車の運転者の方は「前をよく見ていなかった」などと話しているとのことです。
全国的にみても、交差点における「直進車と右折車」の交通事故は比較的多いかと思われます。
そこで、今回は「直進車と右折車」の交通事故に関する基本原則について確認していきたいと思います。

~ 基本的には右折車が悪い ~

交差点における直進車と右折車の交通事故においては、通常、「直進車が優先」です。
したがって、交差点における直進車と右折車の交通事故の場合、右折車の運転者に過失有りとされることが多いかと思います。
これは、道路交通法37条が、

車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両があるときは、当該車両等の進行を妨害してはならない

としているところに根拠があります。
これを直進車の運転者側から解釈すると「右折車両が交通法規(道路交通法37条)に従って停止し、自車の通過を待つものと信頼して進行することが許されている」ということができます。

~ 例外もある ~

しかしながら、どのような場合でも右折車の運転者に過失があり、直進車の運転者には過失がないというわけではありません。
例えば、直進車の運転者が法外な速度で交差点に進入してきた場合などです。
そのような場合、右折車の運転者において、法外な速度で交差点に進入してくることまで予測して、安全を確認すべき注意義務(過失)はないとされます。
同種事例における過去の裁判例では、右折車運転者の過失を否定したもの(平成13年10月24日、東京高裁など)もあれば、肯定したもの(平成5年2月1日、仙台高裁など)もあります。

~ どうして直進者の運転者も被疑者扱い? ~

これまでご説明してきた内容からすれば、基本的に直進車の運転者は「被害者」となり得ると思います。
しかし、事例や大津市で起きた交通事故の直進車の運転者は被疑者として扱われています。
どうしてでしょうか?

それは、まず、直接に被害者を死亡させたり、怪我を負わせているのは直進車の運転者だからです。
刑事事件では、まず、結果(死亡、怪我)を発生させた直接の原因となる行為をした人に焦点を当てます。
それが、直進車の運転者だったということになります。

また、事故直後では、直進車の運転者に過失があるのか、右折車の運転手に過失があるのか証拠関係から明らかでなく不明です。
そこで、直進車の運転者も被疑者として扱われたものと考えられます。

~ AさんVさんの刑事処分、量刑は? ~

まず、Aさんについてですが、Aさんに過失が認められない限りは、不起訴処分(起訴猶予あるいは嫌疑不十分)となる可能性が高いと考えます。

次に、Vさんについてです。
まず、Vさんに過失が認められ、それによってWさんが怪我をした、つまり過失と結果との間に因果関係が認められる場合は起訴される可能性が高いでしょう。
略式起訴か正式起訴からは、Wさんの怪我の程度などの事情にかかってきます。

~ おわりに ~

今回は、実際に起きた交通事故を基に事例を作成しています。
この記事を読まれて、少しでも日頃の運転、特に交差点における運転に注意していただければ幸いです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所です。
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大阪府箕面警察署管内のひき逃げ事件

2019-06-05

大阪府箕面警察署管内のひき逃げ事件

【事件】
通勤中のAさんは、大阪府箕面市の路上を会社に向かって自動車で走行中、信号がついている交差点に進入したところで何か物に当たったような重たい音と小さな揺れを感じました。
場所は住宅街で死角も多く、Aさんはもしかしたら人をはねたかもしれないと思いましたが、会社に急いでいたためそのまま走り去りました。
そのとき信号はちょうど黄色から赤色に変わったところでした。
帰宅途中、Aさんは通勤中に物音と揺れを感じたあたりで、大阪府箕面警察署の警察官に停止を求められ、Aさんは停車しました。
警察官は、今朝この付近で人が車にはねられてけがをする事件が発生しておりその犯人を捜していること、被害者の証言と一致した車種と色の車に職務質問をしていることを告げ、何か知っていることや心当たりのあることはないかAさんに質問しました。
Aさんはもしかしたら自分かもしれないと思い、その旨を告げると警察官とともに大阪府箕面警察署に向かいました。
Aさんの証言と自動車についた傷などの状況から、警察官はAさんを過失運転致傷罪(自動車運転死傷行為処罰法第5条)および道路交通法違反(同法72条)の容疑者として捜査を行うことにしました。
(フィクションです)

【ひき逃げ】

一般にいうひき逃げとは、道路交通法の第72条に違反することをいいます。
交通事故に関係した車両等の運転者等について、道路交通法第72条には次のような義務があると定められています。

① 直ちに運転を停止する義務
② 負傷者の救護義務
③ 道路上の危険防止の措置義務
④ 警察官に、発生日時、死傷者・物の損壊の状況や事故後の措置、積載物を報告する義務
⑤ 報告を受けた警察官が必要と認めて発した場合に、警察官が到着するまで現場に留まる命令に従う義務

これらのうち②救護義務違反と④報告義務違反の場合がひき逃げとされることが多いです。

今回のケースを見れば、Aさんは被害者を救護する行為や警察に報告する行為をしていないため、②と④の義務に違反していると認められひき逃げとなると考えられます。
ひき逃げをした場合の法定刑は、

②救護義務違反の場合は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金(事故の原因が本人に無い場合は5年以下の懲役または50万円以下の罰金
④報告義務違反の場合は3月以下の懲役または5万円以下の罰金

となります。
①の救護義務違反と④の報告義務違反は「一個の行為」であり観念的競合とするとした判例がありますので、この場合はより重たい10年以下の懲役又は100万円以下の罰金の範囲で刑が決まります。

【過失運転致死傷罪】

過失運転致死傷罪は、自動車の運転に必要な注意を怠ったために人を死傷させた場合に成立します。
この事件の場合、被害者はけがをしたにとどまっていますので、過失運転致傷罪になります。
この罪の法定刑は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です。
また、この罪は但書で被害者のけがが軽い場合はその刑を免除することができるとされています。
今回、Aさんは信号が赤色の灯火に変わった交差点に進入し、もしこのときに赤色の灯火を不注意により認識していなかったこと等の事情が認められれば、自動車運転上必要な注意を怠った(過失がある)と認められることになります。

【危険運転致傷罪】

注意しなければならないのは、今回の事件のようなケースですと、さらに重い罪に問われる可能性があるということです。
それは、危険運転致死傷罪(自動車運転死傷行為処罰法第2条)です。
この罪は、

1.アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状況で自動車を走行させる行為
2.進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3.進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4.人または車の通行を妨害する目的で走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人または車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を走行させる行為
5.赤色信号またはこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を走行させる行為
6.通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

のいずれかに当たる行為を行って人を死傷させた場合に成立します。
法定刑は、被害者を死亡させた場合に1年以上の有期懲役、負傷させた場合は15年以下の懲役となっています。
「重大な交通の危険を生じさせる速度」とは、判例によれば、時速20キロから30キロの速度で走行していれば、危険速度に当たるとされる場合が多いようです。

今回の場合ではAさんは赤信号の交差点に減速することなく進入しけがをさせていますので、場合によっては5.の類型に当たることも考えられます。
赤信号を殊更に無視するとは、赤色信号であることの確定的な認識がない場合であっても、信号の規制自体に従うつもりがないため、その表示を意に介することなく、たとえ赤色信号であったとしてもこれを無視する意思で進行する行為をも含(最決平20・10・16刑集62巻9号2797頁)みます。
Aさんは仕事に遅れないよう信号に従わず車を走行させていますので、危険運転致傷罪の容疑に切り替わる可能性もありそうです。

【弁護活動】

Aさんに依頼された弁護士の活動としては、まず被害者との示談を目指して活動していくことが考えられます。
示談をすることで被害感情の治まりをアピールすることができ、不起訴処分や罰金刑での事件収束、執行猶予の獲得も期待できます。

対人の交通事故を起こしてしまった方、ご家族やご友人が大阪府箕面警察署ひき逃げ事件の取り調べを受けて困っている方は、交通犯罪に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。

東京都東久留米市で示談・不起訴獲得

2019-05-21

東京都東久留米市で示談・不起訴獲得

~ケース~
会社員のAさんは,東京都東久留米市で自動車を運転中,ふとよそ見をしていたところ,わき道から歩いて来たVさんと接触してしまった。
Vさんはその場で転倒し,全治2週間の怪我を負ってしまった。
Aさんはその場で警視庁田無警察署に通報し,救急車を呼んで事故の対応をした。
ところで,Aさんは取締役をしており,規則には刑事罰を受けた場合には取締役から外される旨が定められていた。
Aさんは事故を不起訴にできないかと弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に相談した。
(フィクションです。)

~過失運転致傷~

今回のAさんのような交通事故自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(通称:自動車運転処罰法)の過失運転致傷罪(第5条)となります。
過失運転致傷罪の法定刑は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金となっています。
また,軽傷の場合には刑の裁量的免除ができる規定がありますが,今回のケースでは全治2週間ですので軽傷というのは難しいと思われます。
そのため,Aさんが刑事罰を受けないためには事件が刑事裁判とならない,すなわち不起訴処分となるように活動する必要があります。

~不起訴処分~

刑事事件が起きた場合には警察による捜査を経て,原則的に事件は検察官に送致されます。
事件の送致を受けた検察官は事件を起訴するか不起訴とするかを決定します。
事件が起訴された場合には刑事裁判を受けることになり,ほとんどの場合に刑事罰を受けることになります。
一方で,不起訴となった場合には事件はそこで終了し刑事裁判を受けることも刑事罰を受けることもありません。

不起訴処分には事件事務規定75条2項によって全部で20種類に分類されていますが不起訴処分のほとんどは起訴猶予によるものです。
起訴猶予とできる場合としては「被疑事実が明白な場合において,被疑者の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないとき。」とされています。
すなわち,検察官が刑事罰を科す必要がないと判断した場合に起訴猶予の不起訴処分とすることになります。
刑事罰を科す必要があるかどうかの判断は事件を担当する検察官によって異なりますが,多くの場合は,事件の態様,被疑者の前科の有無,被害弁償の情況,被害者の処罰感情などが考慮されます。

~弁護活動~

前科のない方の交通事故の場合,重大な事故でなければ被害者の方と示談が成立すれば起訴猶予となる場合も見られます。
その為,起訴猶予となるためには被害者の方と示談をすることが重要となります。
しかし,交通事故の被害者の方と面識があるというケースは非常に稀でしょう。
そのため,示談交渉をしようと思っても被害者の方の連絡先などがわからないことがほとんどだと思います。
弁護士であれば,警察や検察官から被害者の方の同意のもと,連絡先を取り次いでもらえる場合もあります。
被害者の方の連絡先を取り次いでもらえれば,示談交渉も可能となります。

示談の際には,示談書に「加害者を許す,刑事処罰を求めない」という内容の宥恕条項を盛り込んでもらうことが重要になります。
先ほど述べた通り,起訴猶予の不起訴処分には被害者の処罰感情も考慮されます。
事件の内容にもよりますが,被害者と加害者の間で事件が解決しているような場合にあえて国家が刑事罰を科す必要はないと考えられるからです。

また,今回のケースではAさんは事故直後に警察・救急車を呼んでおり報告義務・救護義務違反など(いわゆるひき逃げ)を犯していないことも重要です。
いわゆるひき逃げを犯してしまった場合には軽微な事故で示談が成立している場合であっても不起訴処分とならない場合もありますので注意が必要です。
交通事故を起こしてしまった場合にはまずは交通事故の刑事弁護に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
交通事故を起こしてしまい,お困り・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
警察署などでの初回接見・事務所での無料法律相談のご予約を24時間受付けています。
事務所での法律相談は初回1時間無料です)

ひき逃げ,当て逃げの弁護方針は?

2019-05-16

ひき逃げ,当て逃げの弁護方針は?

東京都杉並区に住むAさんは,ひき逃げ事故を起こしたとして警視庁杉並警察署に,過失運転致傷罪,道路交通法違反の容疑で逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさん妻は,交通事件に強い弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです)

~ ひき逃げと当て逃げの違い ~

ひき逃げ」は,①車両等(軽車両を除く)の運転者が,当該車両等の交通による人の死傷があった場合(交通事故のうち人身事故があった場合)において,直ちに車両等の運転を停止して,負傷者を救護し,道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない(以下,救護義務)にもかかわらず,救護義務を果たさなった場合,あるいは,②①の場合において,人の死傷が当該運転者の運転に起因するものであるのに,救護義務を果たさなかった場合に成立する犯罪です(道路交通法72条1置く)。
①の法定刑は5年以下の懲役又は50万円以下の罰金(道路交通法117条1項),②は10年以下の懲役又は100万円以下の罰金(117条2項)です。

* ①と②の違い *
①と②との法定刑は大きく違います。
なぜ,このように違いがあるかというと,②の場合は「人の死傷が当該運転者の運転に起因」した場合の救護義務違反の規定で,①の場合よりも悪質であるからです。
これが①と②の大きな違いです。
例えば,道路脇の影から子供が突然飛び出し(当該車が適法に走っていた際のスピードの制動距離範囲内に飛び込んできた),怪我を負わせたあるいは死亡させたとします。
この場合,通常,子供の死傷が「当該運転者の運転に起因」したとは認められません。
よって,この場合,救護義務違反をすれば①が適用されることになります。
言い方を変えれば,自己に過失なく人を死傷させた場合でも救護義務は発生しますから注意が必要です。

* 同時に処理される罪 *
よく,ひき逃げと同時に処理される罪として過失運転致死傷罪7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金),危険運転致傷罪(15年以下の懲役),危険運転致死罪(1年以上の有期懲役)などがあります。
危険運転致死傷罪には罰金刑がありませんから,同時に起訴されれば,ひき逃げでも懲役刑を選択されます。
過失運転致死傷罪で罰金刑を選択された場合は,ひき逃げでも罰金刑が選択されますが,①の場合,150万円(100万円+50万円)以下の罰金,②の場合,200万円(100万円+100万円)以下の範囲ので刑が科されます。

当て逃げ」は,交通事故のうち物損事故があった場合において,当該交通事故に係る車両等の運転手等が救護義務を果たさなかった場合に成立する犯罪です。法定刑は1年以下の懲役又は10万円以下の罰金(道路交通法117条の5第1号)です。 

~ ひき逃げ,当て逃げの弁護方針 ~

ひき逃げの場合も当て逃げの場合も,交通事故を起こしたなどたことの認識(「人を怪我させた死亡させた」,人を怪我させたかもしれない,死亡させたかもしれない」など)がなければ成立しません。
そこで,運転者本人から交通事故に至るまでの経緯,交通事故の状況等を詳しくお聴き取りをする必要が出てくる場合もございます。

また,上記のとおり,運転者本人の運転に起因するかどうかで法定刑が異なりますから,客観的証拠から事故の状況を詳しく検討する必要が出てくる場合もございます。
ひき逃げ当て逃げいずれの場合も,被害者への謝罪,被害弁償が必要である点はいうまでもありません(罪を認める場合)。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,ひき逃げ当て逃げなどの交通事故・刑事事件専門の法律事務所です。
ひき逃げ当て逃げを起こしお困りの方は,まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
警視庁杉並警察署までの初回接見費用:35,200円)

過失運転致死罪で逮捕・交通事件における弁護活動

2019-05-11

過失運転致死罪で逮捕・交通事件における弁護活動

Aは福岡県直方市において、自車を運転しながら、所有しているスマートフォンを操作したことで、前方の確認を怠り、停止していたV車に追突し、これによりVは死亡した。
福岡県直方警察署の警察官は、Aを過失運転致死罪の疑いで逮捕した。
Aの家族は、人身事故などの交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)

~スマートフォン等によるながら運転で死亡事故~

Aは、自車をV車に追突させ、Vを死亡させたことによって過失運転致死罪で逮捕されてしまっています。
自動車運転死傷行為等処罰法5条本文は、「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する」と、過失運転致傷罪とともに過失運転致死罪も定めています。
過失運転致死罪は、元々同様の条文が刑法211条2項によって規定されていたものです。
交通事故被害者家族の署名運動などを契機に交通事件に対する厳罰化の世論の高まりもあり、現在では自動車運転死傷行為等処罰法として立法された(2014年に施行)、特別法によって処罰が規定されています。

過失運転致死罪にいう「必要な注意を怠り」とは過失のことであり、自動車の運転上尽くすべき注意義務を尽くさずこれに違反して、人を死亡させてしまった場合に、過失運転致死罪の適用が問題となります。
近年では、携帯電話からより多機能なスマートフォンの所有率が急増し、いわゆる「ながら運転」による交通事故事件も増加傾向にあるといわれています。
本件も含めスマホの操作等に気を取られ、前方注視の義務を怠った場合に過失が認められることには争いがないことがほとんどでしょう。

~交通事件における刑事弁護活動~

交通事件において弁護士としては、刑事裁判を回避する不起訴を目指しつつ、起訴された場合には執行猶予を得るための弁護活動を行っていくことが考えられます。
もっとも、本件では死亡という結果を引き起こしてしまっている以上、被害者の処罰感情も高く、結果の重大性から起訴は避けられない可能性もあります(この点については、被害者側の過失なども考慮されることになると思われます)。

ただ、本件のようなスマートフォンの操作等によるながら運転による事故も、過失の態様は様々といえます。
例えば、身につけていたり車内に置いていたりしたスマホが床に落ちてしまい、これを拾おうとして前方不注視により事故を起こしてしまった場合と、スマホに入っているアプリ等でゲームをしながら運転していたために事故を起こしてしまった場合とでは過失の態様が大きく異なります。
裁判例(大阪高判平30年10月4日等)にも、スマートフォンには、小さい画面に意識を集中させ、旧来の携帯電話よりも画面の確認が不可欠になるため、意識を奪われやすいという特徴があり、(上記の後者の例のような場合には)運転者が積極的にながら運転を選択したという点で非難の程度が高い旨を指摘するものがあります。
したがって、弁護士としては、情状面においても、過失の態様について詳しく被疑者・被告人から聞き取り、場合によっては自ら調査するなどの弁護活動が重要となってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、過失運転致死事件などの人身事故も含む刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件において逮捕されてしまった場合、弁護士による素早い接見(面会)と事件に対する経緯の聞き取りなどが肝要です。
過失運転致死事件で逮捕された方のご家族は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。
刑事事件専門の弁護士が迅速な弁護活動を行うためにも、お早目のお電話をお待ちしております。

大阪市此花区の交通事故で刑の免除

2019-04-26

大阪市此花区の交通事故で刑の免除

~ケース~
ある日,Aさんが大阪市此花区内で自動車を運転し,右折しようとした際,前方に停車していた大型トラックの脇から直進してきた自転車に乗るVさんと接触してしまった。
Vさんは転倒し,全治1週間の軽い怪我を負った。
Aさんはその場で大阪府此花警察署および救急車を呼び,交通事故大阪府此花警察署に報告した。
なお,交通事故当時は右折信号が点灯しており,歩行者信号は赤であった。
(フィクションです)

~交通事故~

交通事故の中でも自動車による人身事故の場合,原則として自動車運転処罰法によって罰せられます。
自動車運転処罰法は全6条の法律で飲酒運転での事故,過失による人身事故,危険な運転による人身事故を起こしてしまった場合の処罰を規定しています。
その中でも特に用いられることの多い条文は以下になります。

(危険運転致死傷)
第2条 次に掲げる行為を行い,よって,人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し,人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
1 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
6 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

(過失運転致死傷)
第5条 自動車の運転上必要な注意を怠り,よって人を死傷させた者は,7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
ただし,その傷害が軽いときは,情状により,その刑を免除することができる。

~交通事故の弁護活動~

今回のケースではAさんはその場で救急車や警察を呼び,交通事故報告をしています。
仮に,今回のケースで軽い怪我であることもあり,警察を呼ばなかった場合にはどうなるでしょうか。
道路交通法では交通事故が発生した場合に,運転者に負傷者の救護義務,道路における危険防止措置義務,警察官への事故の報告義務が規定されています。
これらの義務に違反し,事故現場から去ることをいわゆる「ひき逃げ」と呼びます。
ひき「逃げ」と呼ばれていますが,逃げること自体は要件となっておらず,道路交通法の定める義務違反が一般的にひき逃げと呼ばれています。
報告義務違反の場合は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金,救護義務および危険防止措置違反の場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

今回のケースでAさんはその場で警察や救急車を呼んでいますので,交通事故が発生した場合における道路交通法上の義務は果たしているといえるでしょう。
そのため,Aさんに適用されるのは自動車運転処罰法の過失運転致傷罪のみであると考えられます。
また,過失運転致傷罪は「傷害が軽いときは,情状により,その刑を免除することができる。」と規定されています。
この規定は怪我が軽い場合に刑の裁量的減免を規定しています。
裁量的減免ですので,怪我が軽い場合には罰せられないという規定ではないことに注意が必要です。

「情状により」とは交通事故時および交通事故後の被害者の方への対応などが考慮されると考えられます。
いわゆるひき逃げ状態であった場合には怪我が軽くても悪質な事案とみなされ過失運転致傷罪が適用されてしまう場合もあります。
しかし,今回のケースでAさんは道路交通法上の義務を果たしていますので,被害者の方への謝罪や治療費の支払いなどをすれば刑が免除される可能性も出てくるでしょう。
刑の免除が明らかな場合には検察官は事件を不起訴処分にしますので,刑事裁判を受けることも前科となることもありません。
このような場合には,弁護士は被害者の方との交渉や検察官へ刑の免除による不起訴処分とするように意見書を提出することが主な弁護活動となります。
被害者の方の怪我が軽くても自動的に刑が免除されるわけではありませんので,もし交通事故を起こしてしまった場合には弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
交通事故を起こしてしまいお困り・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
警察署での初回接見・事務所での無料法律相談のご予約を24時間受け付けております。
法律相談は初回無料です)

神奈川県横須賀市の無免許運転・人身事故

2019-04-11

神奈川県横須賀市の無免許運転・人身事故

神奈川県横須賀市在住のAさん(20歳)は,2019年現在,建設会社に勤めている。
ある日,Aさんは上司に頼まれて建設資材をトラックで現場まで運ぶように指示された。
Aさんがトラックで資材を現場まで運んでいる途中,道路脇から飛び出してきたVさんとぶつかってしまい,Vさんは全治2週間の怪我を負った。
人身事故を起こしてしまい,神奈川県田浦警察署に捜査されることとなったAさんは,今後のことが不安になり,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談を利用した。
(フィクションです)

~交通事故~

人身事故を起こしてしまった場合には,原則として自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(略称:自動車運転処罰法)によって処罰されることになります。
この法律は全6条で,危険運転,飲酒運転,過失によって人身事故を起こした場合の罰則等が定められています。

今回のAさんはいわゆる危険運転によって事故を起こしたわけではないので過失運転致傷罪(第5条)となるでしょう。
過失運転致傷罪の罰則は7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となっています。
ただし,被害者の怪我が軽微なときは情状によって刑を免除することができると定められています。

~免許の種類~

ところで,Aさんは2019年現在20歳ですので運転免許を取得したのは年齢から考えると早くとも2017年ということになります。
ここで,道路交通法の改正によって,免許を取得した時期によって普通運転免許で運転することができる車種に違いがあることに注意が必要です。
具体的には以下のようになります。

2017年3月12日以降に取得した場合→車両総重量3.5t未満,最大積載量2.0t未満,乗員定員10人以下
2007年6月2日から2017年3月11日に取得した場合→車両総重量5.0t未満,最大積載量3.0t未満,乗員定員10人以下
2007年6月1日以前に取得した場合→車両総重量8.0t未満,最大積載量5.0t未満,乗員定員10人以下

今回のケースでAさんは建設資材をトラックで運んでいますので,おそらく最大積載量が高めのトラックを運転していたと思われます。
仮に最大積載量が3t以上のトラックであった場合,AさんはAさんの所持する免許では運転できない車種を運転しているということになり,無免許運転となってしまいます。

今回のケースのように,上司が部下にトラックなどを運転させた際に,免許の取得時期によって実は運転してはいけない車種であったというケースは多いと思われます。
また,何らかの交通違反によって免許取消処分を受けた方が,再度免許を取得した場合でも上記の車種制限はかかりますので,以前と同じようにトラックなどを運転してしまい無免許運転に問われるケースも多いようです。

~無免許運転過失致傷~

仮に,今回のケースでAさんは自身の運転免許で運転できない積載量のトラックを運転していた無免許運転であったとします。
そうなると,Aさんは無免許運転人身事故を起こしてしまったことになりますので,無免許運転過失致傷罪として刑が加重され,10年以下の懲役と定められてます(自動車運転処罰法第6条)。

しかし,無免許運転は無免許であると認識しつつ運転をする場合と,無免許運転となるとは知らずに運転してしまった場合の2つに大別することができます。
今回のケースでは,AさんもAさんにトラックの運転を頼んだ上司も,Aさんはそのトラックを運転してもよいと考えていたと思われます。

このような場合,実際の裁判での判決を見ると,殊更刑を加重し実刑判決等を出す必要はないと考えられているようです。
無免許運転などの交通違反の前科がないような場合では,執行猶予付きの判決となっていることも多いです。
しかし,いずれも任意保険に加入していた,被害者の方と示談が成立していたなど被害者の方に対する被害弁償等が済んでいる場合が多いですから,再犯防止対策を練ることはもちろん,被害者対応等の弁護活動も十分行う必要があると考えられるでしょう。

人身事故の場合,被害弁償等には被害者だけでなく保険会社も関係してきますので,示談交渉をご自身で進めるのは難しい場合が多いでしょう。
そのような場合には,弁護士に依頼することで示談交渉がスムーズに進むことが多くなります。
専門家である弁護士が示談交渉をすることにより,示談後の再度の示談金の要求といった,後々のトラブル発生を防ぐことも可能です。
人身事故を起こしてしまった場合には弁護士に相談するのがベストな選択肢です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所人身事故を含む刑事事件専門の法律事務所です。
人身事故を起こしてしまいお悩み・お困りの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
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(初回法律相談1時間無料です)

東京都調布市の重過失傷害罪およびひき逃げ・在宅事件

2019-04-06

東京都調布市の重過失傷害罪およびひき逃げ・在宅事件

東京都調布市の歩道を自転車で走っていたAは、前方を注視することもなく、いきなり車道に進路を変更した。
車道を自転車で運転していたVは、いきなりAが正面から割り込んできたことから、これをかわすためにハンドル操作を誤り、転倒し怪我を負った。
しかしAは、110番や119番をすることなく、その場から逃走した。
その後、警視庁調布警察署の警察官は、Aを重過失傷害罪および道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した。
AはAの家族を身元引受人として釈放されたが、その後の手続きや処分が不安になり、交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)

~重過失傷害罪と道路交通法上の救護義務違反(ひき逃げ)~

昨今では、ロードバイクなどが流行していることもあり、自転車同士あるいは自転車と自動車等との重大な人身事故などを見聞きする機会も増えているかもしれません。
本件で自転車に乗っていたAは、道路交通法上の救護義務違反(ひき逃げ)に加えて重過失傷害罪の容疑でも逮捕されています。

重過失傷害罪とは、一般的にはあまり耳慣れない犯罪かもしれません。
刑法典においても、「業務上過失致死傷等」との見出しを持つ刑法211条の後段において、「重大な過失により人を死傷させた者も、同様(注:前段の業務上過失致死傷と同様ということ)とする」と、定められています。
単純な「過失傷害」が209条において定められているのとは対照的に、やや見落としやすい規定となっています。
刑法209条の過失傷害罪が罰則として罰金と科料のみを規定しているのに対し、刑法211条後段にある重過失傷害罪は「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」と罰則を定めており、法定刑に大きな差があることも見逃せません。

本件のような場合、Aがわずかにでも注意を払えば、車道に対向している自転車を発見することができたといえる場合には「重大な過失」が認められるといえ、これによりVを負傷させていることから重過失傷害罪が問われることになります。 
自動車運転死傷行為処罰法が自動車や原動機付自転車には適用されるのに対し、自転車には適用がないことから、自転車による重大な人身事故等に対しては重過失傷害罪が適用される事例が増えつつあります。

また、AはVを放置し現場から逃走していることから、道路交通法72条1項の救護義務違反(ひき逃げ)の成否も問題となります。
道路交通法117条1項は救護義務違反(ひき逃げ)を「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と規定していることから、こちらの罪も問われうることになるのです。

~交通事件(人身事故)における弁護活動~

人身事故では、被疑者が逮捕されることも少なくありませんが、留置の必要性がないとしてその日のうちに釈放されることもあります。
ただし、釈放されたからといって微罪処分などの警察限りでの不送致処分ではないことに注意が必要です。
こういった場合にも、在宅捜査としてなお、起訴され刑事裁判の対象となる可能性は十分にあるのです。
在宅捜査の場合、逮捕・勾留された事件(いわゆる身柄事件)のような時間的制約がない分、どのように捜査が進行しているかが分かりづらいことがしばしばあります。
したがって、身体拘束を受けていない場合でも、専門知識を有する弁護士による事件の見通しやアドバイスを受けることが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、重過失傷害ひき逃げなどの交通事件を含む刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
身柄事件・在宅事件ともに経験が豊富な弁護士が、相談者様の不安やご不明点等を解消いたします。
重過失傷害事件ひき逃げ事件を起こしてしまった方やそのご家族は、フリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐお問い合わせいただくことをお薦めいたします。
警視庁調布警察署までの初回接見費用:37,300円

【福岡】危険運転致傷罪の共犯で逮捕

2019-03-27

【福岡】危険運転致傷罪の共犯で逮捕

Aは、夜間、福岡県北九州市の公道上において、先行するBの運転するB車とともに、互いの速度を競うように自車を走行させていた。
そして、前方の交差点が赤信号であるにもかかわらず、B車とA車はそのまま直進し、横方向から進行してきたV車とB車が激突し、V車を運転していたVに大怪我を負わせた。
福岡県八幡東警察署の警察官は、Aらを危険運転致傷罪の容疑で逮捕した。
Aの家族は、交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)。

~危険運転致死傷罪と共犯~

自動車運転死傷行為処罰法は、危険運転致死傷罪などかつては刑法によって規定されていた犯罪を含め、死傷結果を伴う危険な交通犯罪を包括的に定めた法律です。
本件では、同法2条が規定する危険運転致死傷罪のうち、5号の成否が問題となっています。
自動車運転死傷行為処罰法2条5号は、「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為」をし、その行為に「よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役」に処する旨を定めています。
本件では、Bの行為が上記行為に該当することは明らかであるといえそうです。
問題は、Vが大怪我を負ったのは、直接にはBの上記行為によりV車と接触したことによるものであり、A車自体はV車とは接触していない点です。
直接事故を起こしていないAも、危険運転致傷罪となってしまうのでしょうか。

この点、刑法60条は、「2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」と共同正犯について定めています。
刑法60条の趣旨は、犯罪結果に対して因果性を与えた者を正犯(主犯)として処罰することにあり、共謀とこれに基づく共同実行がその要件とされています。
したがって、AとBの間に共謀があり、これに基づく実行が認められる場合には、(実行もしくは共謀)共同正犯としてAも危険運転致傷行為に対し刑事責任を負うことになる可能性があります。

この点に関して参考になるのが、最決平成30・10・23の最高裁判例です。
判例は、赤信号殊更無視による危険運転致死傷罪(上記2条5号)に関する共同正犯の成否に関し、赤信号を殊更に無視する意思の下、共犯者間において速度を競うようにして、相互の危険を高めあっていたような関係がある場合には、「赤色信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する意思を暗黙に相通じた上、共同して危険運転行為を行ったものといえる」とし、重大事故を起こした先行車のみならず後続車の運転者も共同正犯としての責任を負うとしています。
したがって、本件におけるAも危険運転致傷罪の共同正犯としての刑事責任を負う可能性があるのです。

~共犯事件に対する弁護士による弁護活動~

本件のような共犯事件においては、共犯者(本件ではB)の主張等を的確に把握することが、Aの弁護方針を決めていくにあたっても極めて重要になります。
ここでは、Aへの接見(面会)等によって事実関係を把握することのみならず、共犯者との関係においてAの主張を再検証する必要があります。
そこで、弁護士としては、共犯者との接見(面会)等の可能性も含めた弁護活動を行っていくことが考えられます。
もっとも、共犯者との接触にあたっては細心の注意を払う必要があり、共犯事件の弁護活動においては、刑事事件に対する経験と専門性が不可欠です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、人身事故などの交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
共犯事件に関しても、専門性の高い刑事弁護士に相談することをおすすめします。
危険運転致傷事件で逮捕された方のご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)まで、お早目にお問い合わせください。
福岡県八幡東警察署までの初回接見費用:4,1540円)

京都府八幡市のひき逃げ事件

2019-03-22

京都府八幡市のひき逃げ事件

~ケース~
Aさんは、京都府八幡市において自動車を運転していたところ、交差点においてバイクを運転していたVさんと衝突した。
Aさんは怖くなってそのまま現場から逃走してしまった。
Vさんは上記の事故により、骨折等全治3か月の重傷を負った。
その後、Aさんはひき逃げを行ったとして京都府八幡警察署に逮捕された。
Aさんは運転当時スマートフォンを操作していたが、Aさんとしては、事故は自分の前方不注視によるものではなく、Vさんの方がAさんの自動車に衝突してきたと主張している。
(この事例はフィクションです)

道路交通法におけるひき逃げとは、交通事故を起こしてしまった場合に救護などの必要な注意を怠ったといえるときに成立するおそれのある犯罪です。
上記の事例において、Aさんは、Vさんの方から衝突してきたと主張していますが、このAさんの主張は、救護措置を採らなかったことについて正当化しうる主張とまではいえず、道路交通法上のひき逃げに該当すること自体は争うことができない可能性が高いです。

もっとも、Aさんには、上記のひき逃げ行為に加えて、そもそも交差点において自車をVさんのバイクに衝突させた行為についても過失運転致傷罪が成立する可能性があります。
過失運転致傷罪は、いわゆる自動車運転処罰法に規定されています。
過失運転致傷罪は、「自動車の運転上必要な注意を怠り」、それによって「人を死傷させた」場合に成立する犯罪であって、この犯罪が成立する場合には、法定刑として7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処されます。
上記の「自動車の運転上必要な注意を怠り」とは、過失があることをいいます。
過失とは、客観的注意義務違反をいい、事故の予見可能性と結果回避可能性を前提とした結果回避義務違反が認められる必要があります。

本件では、Aさんは、あくまでVさんの方がAさんの自動車に衝突してきたと主張しており、Aさんの弁護士としては、本件での事故については必要な注意を払っていても避けられなかったという結果回避可能性がなかったと主張する必要があります。
これはAさんに本件での事故について過失がなかったことという主張にあたります。
もっとも、上記の事例においては、Aさんは事故の際運転中にスマートフォンを操作しています。
この事実は、Aさんが運転当時前方の確認を怠っていたという運転者として一般に課される前方注視義務違反を基礎づける事実であるといえます。
そのため、Aさんの弁護士としては、Aさんに過失がなかったと主張するのであれば、事故とAさんのスマートフォン捜査との間に関係がなく、事故の原因はあくまでVさんの側の過失にあると積極的に主張していく必要があります。

そして上記の事例のような交通事故やひき逃げ事件において、弁護士が行う主な活動としては、被害者との示談交渉も挙げられます。
一般的に、示談交渉が成功し被害者との間で示談が成立した場合、被疑者(上記事例のAさん)に逮捕や勾留といった身柄拘束がなされていれば、その必要がなくなったとして釈放される可能性があります。
また起訴前の段階であれば、被害者との示談が成功したことを理由に不起訴処分がなされ、前科などが付かずにすむ可能性もあります。
もっとも、被害者側が示談交渉について積極的でない場合も多く、事故の当事者間での交渉によって示談を成立させることが極めて困難なことが多いです。
そのため、加害者と被害者の間に弁護士が入って、被害者の被害感情を抑えつつ示談を成立させることが重要になります。

ひき逃げ事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。
ひき逃げ事件のような刑事事件は、早期に弁護士に依頼する事が、その後の処分に大きな影響を及ぼします。
刑事事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、初回の法律相談は無料となっております。
逮捕された方向けの初回接見サービスも受け付けておりますので、0120-631-881までお気軽にお電話ください。
京都府八幡警察署までの初回接見費用 38,200円)

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