(弁護士)名古屋市北区の交通違反事件で身代わり出頭してしまったら

2017-11-26

(弁護士)名古屋市北区の交通違反事件で身代わり出頭してしまったら

Aは、名古屋市北区の友人宅近くの路上に自家用車を駐車した。
数時間後に同所に行くと、自家用車のフロントガラスに、愛知県北警察署の警察官の氏名が記入された黄色い駐車違反のステッカーが貼られていた。
Aは、この駐車違反で処分されたら、免停になってしまうと思い、友人を代わりに愛知県北警察署に出頭させた。
しかし、Aは、後々に身代わりが発覚した場合に自分はどうなってしまうのかと不安に思い、交通事件を扱う弁護士に法律相談することにした。
(フィクションです)

~身代わり出頭させた場合の罪~

Aは、自らの交通違反の処分を免れるために友人を身代わり出頭させました。
この場合、どのような罪となるのでしょうか。

まず、身代わり出頭した友人には、刑法103条に規定される「犯人隠避罪」が成立すると考えられます。
同条には「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」と規定されています。
「蔵匿」とは、場所を提供して犯人をかくまうことです。
「隠避」とは、場所を提供してかくまう以外の方法で、捜査機関などによる発見・逮捕から免れさせる一切の行為をいいます。
今回の事例では、友人が身代わり出頭することで、Aの捜査機関からの発見・逮捕を免れさせているので、犯人隠避罪が成立するといえます。

では、友人に身代わり出頭をそそのかしたAはどうなるのでしょうか。
判例では、「犯人が他人を教唆して自己を隠避させた場合は、犯人隠避罪の教唆犯が成立する」(最決昭40.2.26)としています。
「教唆犯」とは、犯罪を実行する決意を有しない他人をそそのかして犯罪を実行させる罪をいい、教唆犯が成立すると正犯と同じ刑となりますので、Aも「2年以下の懲役又は20万円以下の罰金」となります。
また、当然ですが、Aは犯人隠避罪の教唆犯に加えて、駐車違反の処分を受けることになります。

交通事件について自分がどのような処分を受けるのか不安な方は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に取り扱う法律事務所です。
交通事件についても、弊所の弁護士の取り扱い分野となります。
身代わり出頭についてお困りの方はぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお問い合わせください。
愛知県北警察署への初回接見費用:3万6,000円

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