愛知の過労運転事故事件で逮捕 交通違反の弁護士
愛知の過労運転事故事件で逮捕 交通違反の弁護士
Aさんは、会社の運転手が過労状態であることを知りながら運転を命じたとして愛知県警中村警察署に逮捕されました。
Aさんが経営する会社のドライバーが起こした人身死亡事故事件をきっかけに過労運転の実態が明らかになりました。
今回の事案は、2006年3月6日の日刊スポーツ電子版の記事を参考に作成しています。
なお、警察署名は、変更してあります。
~道路交通法違反66条~
道路交通法66条には次のような規定があります。
「何人も、・・・過労、病気、薬物の影響その他の理由により正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない」
この規定は、「過労運転等の禁止」という名称で規定されています。
最近は、危険ドラッグ関連の交通事故・交通違反事件で目にすることも多かったため、ご存知の方もいるのではないかと思います。
もっとも、上記のように同条文には、危険ドラッグをはじめとする薬物の影響による危険な車両運転以外にも、取締の対象が挙げられています。
今回は、その中でも「過労運転」について取り上げたいと思います。
過労運転とは、過労により正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転することです。
過労運転を行った場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。
昨今は、「ブラック企業」などという言葉もあるように労働者が長時間酷使されるような労働環境が散見されます。
こうした労働環境の中で働いている方には、特に注意していただきたい交通法規です。
なお、道路交通法75条1項では、使用者が仕事上車の運転者に過労運転を命じること(過労運転下命)を禁止しています。
この規定に違反した場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
2011年6月に大阪府の名神高速道路で発生した過労運転事故事件では、運転手の使用者らが過労運転下命の罪で起訴されました。
なお、この事件では運転手も自動車運転過失致死傷罪で起訴されています。
愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、交通事故・交通違反事件に強い弁護士事務所です。
過労運転の罪あるいは過労運転下命の罪でお困りの方は、ぜひご相談下さい。
なお、愛知県警中村警察署に逮捕された場合には、初回接見サービスにより弁護士を派遣することが可能です(3万3100円)。