愛知のひき逃げ事件で逮捕 自首の弁護士
愛知のひき逃げ事件で逮捕 自首の弁護士
車を運転していたAさんは、愛知県半田市の交差点で自転車との人身事故事件を起こしましたが、事故直後に逃走しました。
その前まで友人らとスナックで飲酒しており、飲酒運転の発覚が怖かったからです。
被害者から事情を聞いた愛知県警半田警察署は、過失運転致傷及びひき逃げの容疑でAさんの行方を追っています。
(フィクションです)
~過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪とは~
例えば、車の運転中に人身事故を起こしたにもかかわらず、被害者を救護することなく現場を離れた場合、車の運転手はひき逃げの罪に問われます。
このような罪を犯す人が、
「飲酒運転しているのがばれてしまうと思った」
などと供述することはよくあります。
現在、人身事故後に飲酒運転などの発覚を免れる行為については「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」の適用があります。
人身事故後に飲酒運転の発覚を免れるために現場から逃走するのは、同罪の典型です。
法定刑は、12年以下の懲役となっています。
今回は、「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」をご紹介したいと思います。
この罪は、被疑者(加害者)の「逃げ得」を防止しようという目的で自動車運転処罰法に新設された罰則規定です。
例えば、酒酔い運転中に人身事故を起こした場合、「危険運転致死傷罪」あるいは「過失運転致死傷罪と酒酔い運転罪」として罰せられます。
仮に「危険運転致死罪」が適用されたとすれば、最長懲役20年の刑が言い渡される可能性があります。
一方、同様の状況で現場から逃走したとしたら、どうなるでしょうか。
少なからず身体中のアルコールが減少し、自動車の運転への影響も低下するものと考えられます。
この場合、被疑者(加害者)は正常な運転が困難なおそれがある状態で車を運転し、人身事故を起こした(危険運転致死傷)という証明が困難になります。
そのため、成立しうる犯罪は、「過失運転致死傷とひき逃げ罪(救護義務違反)」ということになります。
科されうる刑罰は、もっとも重いものでも懲役10年6か月ということになります。
現場から逃走しなかった場合と比較し、量刑がおよそ半分になるというわけなのです。
これがいわゆる「逃げ得」です。
~事故現場から逃走してしまったら・・・~
ひき逃げ事件や過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱事件などを起こしてしまったら、速やかに警察へ出頭することも一つの選択肢です。
警察が犯罪事実及び犯人を特定する前に警察に出頭すれば(自首といいます)、刑を軽くしてもらえる可能性があります。
また自ら出頭すれば、逃亡のおそれがないことを警察にアピールできます。
こうすることで、逮捕の可能性を減ずることができるのです。
愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、被疑者の自首をサポートする弁護活動も行います。
弊所がサポートする場合、自首前に担当警察官と交渉し、逮捕しないよう働きかけることも可能です。
ひき逃げ事件や過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪などでお困りの方は、ぜひご相談下さい。
なお、愛知県警半田警察署に初回接見する場合、初回接見費用は7万800円です。