【略式手続で罰金】過失運転致死事件なら人身事故事件に強い弁護士

2018-04-01

【略式手続で罰金】過失運転致死事件なら人身事故事件に強い弁護士

福岡県直方市の道路を自動車で走行していたAは、信号機のない見通しの悪い交差点を直進していたところ、右側から進行してきた自動二輪車と衝突した。
自動二輪車を運転していたVは、衝突の衝撃で変形したバイクに挟まり死亡した。
福岡県直方警察署は、Aを過失運転致死罪の疑いで送致(送検)した。
Aは、なんとか罰金刑で終わらせることはできないかと、人身事故事件に強い弁護士に相談した。
(本件はフィクションです。)

かつては本件のような態様の人身事故は、刑法上の業務上過失致死罪(211条)に当たるとされていました。
しかし、人身事故事件の社会問題化とともに一般市民の処罰感情が高まった結果、法定刑の引き上げを含めた通称自動車運転処罰法が制定され、現在ではこちらの法律により処罰されることになっています。

Aは、同法5条「自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者」として過失運転致死罪の疑いで、逮捕・勾留等はされず在宅事件として捜査されています。
本件Aは故意によるものではないものの、Vを死亡させてしまっていることから、通常の刑事裁判は免れないように思う方も少なくないかもしれません。

しかし、過失運転致死罪は「七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する」として、過失運転致傷として傷害を負わせるにとどまった場合のみならず、過失運転致死として人を死亡させてしまった場合にも、懲役刑や禁錮刑ではなく罰金刑を処す可能性を残しています。
このことから、弁護士としては、通常の刑事裁判ではなく略式手続による起訴を求める弁護活動を行うことが考えられます。
略式手続とは、通常1審の刑事事件を扱う地方裁判所に代わり、検察官の請求により簡易裁判所が事件を扱い、100万円以下の罰金または科料を科す手続きです。
したがって弁護士としては、被疑者が被疑事実に争いがない場合は検察官と折衝し、略式手続の請求を求めていくことも検討することになるでしょう。
略式手続による解決を目指せるのかどうかは、人身事故事件それぞれの細かな事情によるところもあるため、早い段階で弁護士に相談してみることが大切でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、過失運転致死事件を含む人身事故事件の弁護に定評のある刑事事件専門の法律事務所です。
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