神戸市の同乗者のドアの開閉に伴う事故 交通事故判例に強い弁護士

2016-07-07

神戸市の同乗者のドアの開閉に伴う事故 交通事故判例に強い弁護士

Aは、神戸市灘区内の路上において、同乗者であるBを降車させようと自動車を駐車して、Bが自動車のドアを開けて降りようとした際、後方から走行してきた原動機付自転車と自動車のドアが衝突し、被害者が傷害を負いました。
直接自動車のドアを開けていないAは、何の罪にも問われないのでしょうか。
(フィクションです)

~問題となる判例~

刑法第211条は、業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処するとしています。

Aは自らがドアを開けて、原動機付自転車とドアを衝突させたわけではありませんので、同条の適用はないと考えて不思議ではありません。

しかし、下記のとおり、平成5年10月12日の最高裁の決定では、Aは業務上過失傷害の罪に問われると判断しました。

今回と同様の事案において、
「右のような状況の下で停車した場合、自動車運転者は、同乗者が降車するに当たり、フェンダーミラー等を通じて左後方の安全を確認した上で、開扉を指示するなど適切な措置を採るべき注意義を負うというべきであるところ、被告人は、これを怠り、進行してくる被害者運転車両を看過し、そのため同乗者である妻に対して適切な指示を行わなかったものと認められる。この点に関して被告人は、公判廷において、妻に対して「ドアをばんと開けるな。」 と言った旨供述するが、右の言辞が妻に左後方の安全を確認した上でドアを開ける ことを指示したものであるとしても、前記注意義務は、被告人の自動車運転者としての立場に基づき発生するものと解されるから、同乗者にその履行を代行させることは許されないというべきであって、右のように告げただけでは、自己の注意義務を尽くしたものとはいえない。」と判断しています。

もっとも、状況によってはAの罪責が変わる可能性もあります。

ですので、神戸市の同乗者のドアの開閉に伴う事故について、運転者の方は、交通事故判例に強いあいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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(兵庫県警灘警察署の初回接見費用:3万5600円)

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