名古屋の過失運転致傷事件で逮捕 即決裁判の弁護士 

2015-04-02

名古屋の過失運転致傷事件で逮捕 即決裁判の弁護士

会社員Aさんは、携帯を操作しながら車を運転していたところ、道路を横断中の歩行者との交通事故を起こしてしまいました。
愛知県警南警察署の事情聴取に対して素直に罪を認めたAさんは、過失運転致傷の容疑で現行犯逮捕されました。
後日名古屋地方裁判所で即決裁判が開かれる予定です。
(フィクションです)

~過失運転致傷事件と即決裁判~

即決裁判は、事案が明白かつ軽微であるなどの事情が認められる場合にとられる裁判手続の1つです。
交通事故事件の場合でも、過失運転致死傷罪重過失致死傷罪などが問題になるときは、利用可能です。
即決裁判の特徴は、主に2つ挙げられます。

一つ目は、原則として即日判決が言い渡されることです。
即決裁判も裁判手続の1つですから、通常の裁判と同じく法廷で証拠を調べた上で、判決が下されることになります。
しかし、即決裁判手続の場合、通常の裁判と異なり、第三者の供述などを証拠とする際の制限がありません。
ですから、証人尋問などをしなくても、捜査段階で作成された調書をもって証拠とすることができます。
こうして裁判手続を簡略化した結果、即日判決を下すことが可能になるのです。

二つ目は、懲役刑・禁錮刑の言渡しには必ず執行猶予がつけられるということです。
即決裁判について定める刑事訴訟法には、
「即決裁判手続において懲役又は禁錮の言渡しをする場合には、その刑の執行猶予の言渡しをしなければならない」
と書かれています(刑事訴訟法第350条の14)。

こうした点から、即決裁判には、「迅速な事件解決が図れる」「確実に執行猶予がつけられる」というメリットがあると言えます。
例えば、過失運転致傷事件を起こしてしまった場合を考えてみましょう。
この場合、通常裁判の方法だと判決まで約4か月ほどかかると想定されます。
逮捕・勾留後、釈放されなければ、この間職場や学校には行けません。
事件のことが周囲の人に知られ、職場や学校を去らなければならなくなるかもしれません。
また、過失運転致傷罪は、懲役刑も定められていますから、執行猶予が付かなければ即刑務所行きです。
刑務所に入ることになれば、いよいよ退職や退学を避けられないということになるでしょう。
通常裁判によるこのような不利益を考えると、即決裁判がどれほどメリットのある制度か分かると思います。

なお、即決裁判手続による場合は、弁護人が付いていなければなりません。
したがって、即決裁判手続による迅速な事件解決、執行猶予判決を希望する場合、早期に弁護士を選任することが必要です。
即決裁判手続の利用に同意するかどうかも含めて、刑事事件専門の弁護士に相談しましょう。

愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、即決裁判手続にも対応できます。
お一人で悩む前に、交通事故・交通違反事件に強い弁護士にご相談下さい。
なお、愛知県警南警察署に逮捕されている場合、初回接見サービス(3万6000円)をご利用ください。

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