(事例紹介)少年3人がバイクで暴走し逮捕された事例
(事例紹介)少年3人がバイクで暴走し逮捕された事例
少年らがバイクで信号無視や逆走、歩道を走行したとして、道路交通法違反の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
「パト鬼(パトカーとの鬼ごっこ)」と称して、自分たちが運転する原付きバイクを警察に追跡させるため、暴走行為をしながら交番やパトカーに生卵約20個を投げつけたなどとして、埼玉県警は22日、いずれも17歳の高校生ら少年3人を公務執行妨害や道路交通法違反(共同危険行為等の禁止)の疑いで逮捕した、と発表した。(中略)
逮捕されたのは、同県朝霞市とさいたま市の男子高校生2人と、さいたま市の無職の少年。
浦和署によると、高校生2人は共謀して(中略)約10分間、さいたま市南区のJR武蔵浦和駅周辺で原付きバイク2台を運転中、信号無視や逆走、歩道上での走行などをした疑いがある。無職の少年は片方のバイクに同乗していた。
(後略)
(6月23日 朝日新聞DIGITAL 「パトカーや交番に生卵投げつけ容疑 「パト鬼したかった」17歳逮捕」より引用)
共同危険行為等の禁止
道路交通法第68条
2人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において2台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。
道路交通法では、2台以上のバイクや車を連ねて又は並進させて、交通の危険や周囲への迷惑を生じさせる行為を共同危険行為等といい、集団での信号無視や蛇行運転など交通事故につながるような運転を禁止しています。
今回の事例では、少年らがバイクを運転し、信号無視や逆走、歩道の走行をしたと報道されています。
おそらく少年らは、2台で固まって走行していたでしょうし、信号無視や逆走、歩道の走行は、交通事故が起きる可能性が高く交通の危険を生じさせると考えられます。
実際に少年らがバイクで歩道を走行したり、信号無視や逆走を行っていたのであれば、共同危険行為等にあたり道路交通法違反が成立する可能性が高そうです。
共同危険行為等と少年
今回の事例の容疑者らは20歳未満ですので、少年法が適用されることになります。
少年事件では、家庭裁判所に事件が送られ、家庭裁判所による調査を受けることになります。
少年事件の場合は刑罰を受けないと思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、家庭裁判所による調査で刑事罰が相当だと判断された場合には、再度検察庁に事件が送られ(逆送)、懲役刑や罰金刑などが科される場合があります。
共同危険行為等による道路交通法違反で有罪になった場合には、2年以下の懲役又は50万円以下の罰金(道路交通法第173条の2)が科されますので、今回の事例の少年らが逆送された場合は懲役刑が科されてしまう可能性があります。
少年事件では、少年の更生がとりわけ重要視されます。
ですので、逆送を避けるためにも、少年が深く反省をしていることや刑事罰を科されなくても少年が更生できることを裁判官にアピールする必要があります。
弊所では、付添人である弁護士が少年と面談を行うことで、少年の課題を探り、その課題について付添人が少年と共に考えることで更生に向けた手助けを行います。
上記のような活動を行い、少年が深く反省し、刑事罰がなくても更生できることを裁判官へ訴えることで、逆送を避けられる可能性があります。
少年事件と刑事事件では、弁護活動がかなり異なってきますので、お子様が犯罪の容疑をかけられた場合は、少年事件に詳しい弁護士に相談をすることをお勧めします。
また、信号無視や逆走、歩道の走行は、交通事故を生じさせる危険性があるのは当然ですが、犯行当時の道路の交通状況によって危険性は異なってきます。
そういった道路の交通状況等で、事件の見通しなどは変わってきますから、共同危険行為等の容疑をかけられた際は、交通事故に精通した弁護士に相談をしてみることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事故や少年事件に精通した法律事務所です。
お子様が共同危険行為等などの道路交通法違反の容疑をかけられた方や、逮捕された方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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