神戸市の赤信号殊更無視による危険運転致死事件 解釈に強い弁護士

2016-09-12

神戸市の赤信号殊更無視による危険運転致死事件 解釈に強い弁護士

Aは、普通乗用車を運転し、神戸市垂水区本多聞先の信号機により交通整理の行われている交差点を直進するに当たり、同交差点の対面する信号機が赤色に灯火信号を表示しているのを同交差点の停止線の手前約30メートルの地点に認めたにもかかわらず、これを殊更に無視し、重大な交通の危険を生じさせる速度である時速約70キロメートルの速度で同交差点に進入したことにより、同交差点出口に設けられた横断歩道直近を青色信号に従って横断してきたB運転の原動機付自転車に自車を衝突させて同人を自車のボンネットに跳ね上げた後、路上に転落させ、よって同人を死亡させたとして危険運転致死事件として兵庫県垂水警察署逮捕されました。

(フィクションです)

~「赤信号殊更無視」の解釈~

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条第5号は、赤信号を無視してという来ての仕方ではなく、「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し」と規定しています。
これは、単に赤信号を無視するだけでは、同号に当たらないことを意味します。
では、どのような場合に「赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し」に当たるのでしょうか。

この点につき、判例は、被疑者が赤色信号に気付いたときの速度から停止線で停止できず、停止線を越えて停止することになるが特段の道路上の危険を生じさせない場所に停車することが可能であるのにそのまま交差点を通過した場合にも「殊更に無視」に当たるとされています(高松高判平成18年10月24日)。
また、対面信号機が赤色表示をしていることを知り、一旦停止線を越えた位置で停止したが、再度赤色信号のまま発進して人身事故を起こした場合も「殊更に無視」に当たるとされています(広島高岡山支判平成20年2月27日、最決平成20年7月7日)。
信号をどのように無視したかによって、同号に当たるか否かの判断が異なってきます。

ですので、神戸市の赤信号殊更無視による危険運転致死事件における「赤信号殊更無視」の意味でお困りの方は、「赤信号殊更無視」の解釈に強いあいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。
(兵庫県警垂水警察署の初回接見費用:3万7800円)

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