交通事故・交通違反事件と不起訴

 

【交通事件における不起訴処分の解説】

不起訴処分とは、交通事故・交通違反事件の加害者・容疑者について起訴(刑事裁判にかけること)をするか否かの判断権限を持つ検察官が、起訴をせずに刑事裁判を経ることなく事件を終了させる終局処分です。

交通事故・交通違反事件で不起訴処分となった場合には、刑事裁判は行われず、交通前科の回避や釈放(身体拘束からの解放)などの大きなメリットが得られることになります。

また、交通事故・交通違反事件で不起訴処分となれば、交通前科がつかなくなり、一定の職業に就く資格や受験資格をはく奪されずにすむケースがあります。
会社や学校によっては、交通事故・交通違反事件を起こしても、不起訴処分によって刑事裁判や前科を回避できれば懲戒処分にならずに済む場合もあります。
 

~交通事件における不起訴処分のメリット~

・刑事裁判をせずに事件が終了する

・交通前科がつかない

・逮捕・勾留されている加害者・容疑者は釈放される

・示談をしていた場合には、損害賠償請求も受けないので事件の完全解決につながる
 

【交通事件における不起訴の種類】

交通事故・交通違反事件における不起訴処分は、処分理由に応じて大きく3種類に分かれます。
 

1 嫌疑なし不起訴

交通事故・交通違反事件の犯人でないことが明白又は犯罪成立を認定する証拠がないことが明白な場合の不起訴処分。
 

2 嫌疑不十分による不起訴

交通事故・交通違反事件について犯罪を認定する証拠が不十分の場合の不起訴処分。
 

3 起訴猶予

交通事故・交通違反事件において、犯罪の疑いが十分にあり、起訴して刑事裁判で有罪を立証することも可能だが、特別な事情に配慮してなされる不起訴処分。

この起訴猶予という不起訴処分は、交通事故・交通違反事件のうち比較的法定刑の軽い犯罪で、被害結果が重大でない場合に、加害者・違反者が深く反省していること、被害弁償や示談などにより被害が事後的に補填されていることなどの特別な事情を考慮して認められるものです。
 

【交通事件で不起訴処分を獲得する方法】

不起訴処分は、交通事故・交通違反事件を起こしていないのに容疑者にされてしまった人はもちろん、交通犯罪を犯してしまった犯人でも交通事故・交通違反事件の内容、被害弁償・示談等の犯罪後の事情、本人の謝罪・反省状況と被害者側の処罰感情などを総合考慮して認められることがあります。
 
交通事故・交通違反事件で不起訴処分を勝ち取るためには、弁護士を通じて検察官に対して、交通事故・交通違反事件の証拠が不十分であること、容疑者のアリバイ、被害弁償、示談成立、被害届の取下げなどの容疑者に有利な事情を主張していくことが重要です。

特に、交通事故・交通違反事件のうち被害者がいる交通事故(人身事故)の案件では、検察官による起訴・不起訴の判断にあたって被害者や遺族との示談の成否が大きく影響するため、被害者側と示談をすることが不起訴処分を獲得するために非常に有効です。
また、被害者側との間で示談が成立すれば、民事裁判で損害賠償請求されることも防げるため、交通事故事件の円満解決につながります。

このように交通事故事件においては、示談成立が事件の早期解決、円満解決のための有効な方法となります。

交通事故・交通違反事件で不起訴処分を勝ち取るためには、捜査の初期段階から適切な弁護活動を行うことが有効です。

検察庁の検察官が起訴・不起訴を決める前に、逮捕された場合は逮捕後すぐに、交通事故・交通違反事件の不起訴処分実績が豊富なあいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
交通事故・交通違反事件専門の弁護士が検察官に不起訴処分となるよう働きかけます。

 

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