偽造された駐車禁止除外指定車標章を行使し、偽造有印公文書行使罪の容疑で逮捕された事例②
偽造された駐車禁止除外指定車標章を行使し、偽造有印公文書行使罪の容疑で逮捕された事例②
前回のコラムに引き続き、偽造された駐車禁止除外指定車標章を行使したとして、偽造有印公文書行使罪の疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
東京都港区赤坂に住むAさんは、車で出かけることが多く、駐車場の利用料金の高さ辟易としていました。
駐車料金を支払わずに済む方法はないかと考えたAさんは、駐車禁止除外指定車標章の存在を知り、友人に駐車禁止除外指定車標章を偽造してもらいました。
Aさんが偽造された駐車禁止除外指定車標章を使用して路上駐車を繰り返していたところ、東京都赤坂警察署の警察官がAさんの使用している駐車禁止除外指定車標章が偽造されたものだと気づき、Aさんは偽造有印公文書偽造罪の疑いで逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
逮捕、勾留と釈放
逮捕に次ぐ身体拘束として勾留があります。
勾留は検察官が請求し、検察官からの請求を受けて裁判官が判断します。
ですので、検察官が勾留を請求しなかったり、裁判官が勾留請求を却下した場合には、勾留されずに釈放されることになります。
犯罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があって、以下の①から③に1つ以上当てはまる場合に勾留することができます。(刑事訴訟法第60条1項)
①定まった住居がない
②証拠隠滅をすると疑うに足りる相当な理由がある
③逃亡をすると疑うに足りる相当な理由がある
弁護士は勾留請求前や勾留判断前に、検察官、裁判官それぞれに対して勾留請求に対する意見書を提出して釈放を求めることができます。
証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合などに勾留されますから、意見書では証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを如何に主張できるかが重要となります。
弁護士が意見書を提出し、証拠隠滅や逃亡のおそれがないこと、勾留されることで多大な不利益があることを訴えることで、釈放を認めてもらえる可能性があります。
勾留期間は延長も含めると最長で20日間にも及びます。
勾留期間中は自由が制限されますから、会社や学校に行くなどの普段通りの生活を送ることはできません。
弁護士に相談をすることで、早期釈放が認められて普段通りの生活に戻ることができる可能性があります。
ですので、逮捕された場合には、できる限り早く弁護士に相談することが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
勾留請求に対する意見書は勾留の判断前に提出する必要があります。
勾留の判断は逮捕後72時間以内に行われますので、勾留阻止を目指す場合には、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。