Archive for the ‘飲酒運転’ Category

酒類提供で書類送検

2020-07-18

酒類提供書類送検された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

埼玉県飯能市の居酒屋で店長を務めるAさんは、常連客のBさんが車を運転すると知りながら酒を提供したとして、埼玉県飯能警察署に道路交通法違反(酒類提供)の疑いで取調べを受けました。
その後、Aさんは、同罪名でさいたま地方検察庁川越支部書類送検され、取調べのため出頭するようにとの連絡を受けました。
どのような処分を受けることになるのか不安になったAさんは、出頭前に弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

道路交通法違反~酒類提供~

飲酒運転が法律で禁止されていることや、一定程度以上のアルコール濃度を体内に保持した状態で車を運転する行為が犯罪に当たることは、みなさんご存知でしょう。
しかし、飲酒運転をした者だけでなく、運転することを知りながら客に酒を提供した者や車両を提供した者についても犯罪が成立することがあります。

1.酒類提供

何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。(道路交通法第65条3項)

本項は、酒気を帯びて車両等を運転することとなるおそれがある者に、酒類を提供することや飲酒をすすめることを禁止したものです。
酒類を提供する行為については、罰則が設けられています。

「車両等を運転することとなるおそれがある者」とは、車両等を提供すれば、酒気を帯びて車両等を運転することとなる蓋然性があることをいいます。

「酒の提供」とは、自らが事実上支配している酒類を飲酒できる状態におくことをいいます。
提供を受ける者の要求の有無や有償・無償は問いません。
酒類の提供者となり得るのは、酒類を事実上支配している者であるため、飲食店の従業員で、経営者や責任者等から指示された酒を運ぶだけの役割しかない場合には、酒類を提供しているとは言えません。

本罪が成立するためには、提供を受けた者が飲酒運転を行ったことの認識まで必要とされません。
酒気を帯びて車両等を運転することとなるおそれがある者であることを認識しつつ酒類を提供し、酒類の提供を受けた者酒酔い運転をした場合、酒類の提供者は、道路交通法第117条の2の2第5号(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)、酒気帯び運転であれば、同法第117条の3の2第2号(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)の罰則が適用される可能性があります。

なお、本項の罰則が適用されるのは、酒類の提供行為であり、「すすめる行為」に対しては罰則が設けられていません。
単に飲酒を「すすめる行為」だけでは、飲酒運転への関与が弱く、罰則を設けるまでの必要性がないためです。
ただ、この行為が教唆や幇助に当たる場合は、教唆犯、幇助犯として処罰されることになります。

2.車両等提供

何人も、酒気を帯びている者で、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならない。(道路交通法第65条2項)

本項は、酒気を帯びている者であって、酒気を帯びて車両等を運転することとなるおそれがある者に、車両等を提供することを禁止したものです。

車両の「提供」とは、提供を受ける者が利用し得る状態に置くことをいいます。
車両等の所在を教え、車のエンジンキーを渡す行為も提供行為に当たります。

本罪の成立には、提供を受けた者が飲酒運転を行ったことの認識までは必要とされず、車両等の提供者において、提供を受ける者が酒気を帯びている者で、酒気を帯びて車両等を運転することとなるおそれがあるとの認識が必要となります。

酒気を帯びていることを認識しつつ車両等を提供し、車両等の提供を受けた者が酒酔い運転をした場合、車両等提供者は、道路交通法第117条の2第2号(5年以下の懲役または100万円以下の罰金)、酒気帯び運転であれば同法第117条の2の2第4号(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)の罰則が適用されることになります。

3.車両同乗

何人も、車両(トロリーバス及び旅客自動車運送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項、第百十七条の二の二第六号及び第百十七条の三の二第三号において同じ。)の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が第一項の規定に違反して運転する車両に同乗してはならない。(道路交通法第65条4項)

本項は、車両の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、運転者に対し、車両を運転して自己を運送することを要求または依頼して、車両に同乗することを禁止したものです。

同乗者において、運転者が酒に酔った状態であることを認識し、運転者が酒酔い運転をしたばあいは、道路交通法第117条の2の2第6号(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)、同乗者において車両が運転者が酒気を帯びた状態と認識したが、実際に運転者が酒に酔った状態または酒気を帯びた状態で車両を運転した場合や、運転者は酒に酔っていると認識したが、実際には運転者が酒気を帯びた状態で車両を運転した場合には、同法第117条の3の2第3号(2年以下の懲役または30万円以下の罰金)の罰則が適用されることになります。

このように、実際に飲酒運転をした者でない場合でも、飲酒運転に関与した者として処罰の対象となることがあります。

あなたが、道路交通法違反(酒類提供)や飲酒運転で被疑者となり、書類送検されて対応にお困りであれば、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

飲酒運転でひき逃げ

2020-07-11

飲酒運転ひき逃げした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

会社員のAさんは、神奈川県藤沢市の市道で酒に酔った状態で車を運転し、自転車に乗っていた男性をはねてそのまま逃げた疑いで、神奈川県藤沢警察署に逮捕されました。
Aさんは、取調べに対して「飲酒運転をしていたのは認めるが、人をひいた覚えはない。」と容疑を否認しているようです。
逮捕の連絡を受けたAさんの母親は、すぐに接見に行ってくれる弁護士を探しています。
(フィクションです)

1.飲酒運転に対して問われる罪

飲酒運転は、道路交通法により固く禁じされています。
身体に一定以上のアルコールを保持したまま車などを運転した場合には、道路交通法違反が成立し、刑事罰の対象となります。

(1)酒気帯び運転

呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上、もしくは血液1mlあたり0.3㎎以上のアルコールを含んで車両を運転する行為が、「酒気帯び運転」に当たり、刑事罰は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

(2)酒酔い運転

「酒酔い運転」は、呼気アルコール濃度などは関係なく、飲酒の影響で正常に車両が運転できないおそれがある状態で車両を運転する行為です。
例えば、まっすぐ歩くことができなかったり、呂律が回っていないなどの状況から、正常に車両が運転できない状況か否かが判断されます。
酒酔い運転の刑事罰は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

2.ひき逃げに対して問われる罪

人身事故を起こしてしまった場合、運転手は、負傷者を助けたり、警察に事故を報告しなければなりません。
負傷者を適切に助ける義務を「救護義務」、警察に通報する義務を「報告義務」と呼び、これらの義務を行った場合は、道路交通法違反が成立することになります。
救護義務違反についての刑事罰は10年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

3.人身事故を起こしたことにより問われる罪

飲酒運転で事故を起こしてしまい、人に怪我を負わせた、あるいは、人を死亡させてしまった場合には、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に定められる以下の罪が適用される可能性があります。

(1)過失運転致死傷罪

自動車の運転上必要な注意義務を怠り、よって人を死傷させた場合に成立する罪です。
過失運転致死傷罪の法定刑は、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です。
その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができるとされています。

(2)危険運転致死傷罪

アルコールの影響により、正常な運転が困難な状態で車両を走行させる行為を行い、よって人を死傷させた場合に成立する罪です。
「正常な運転が困難な状態」というのは、道路や交通の状況などに応じた運転をすることが難しい状態になっていることを指します。
飲酒運転の場合、アルコールによる酔いのために、前方をしっかり見て運転することが難しい状態、自分が思ったとおりにハンドルやブレーキなどを操作するのが難しい状態などが該当します。
本罪の法定刑は、人を死亡させた場合は1年以上の有期懲役、人を負傷させた場合は15年以下の懲役となっており、非常に重い罪と言えます。

また、アルコールの影響により正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、そのことを認識しながら車両を運転した上、客観的に正常な運転が困難な状態に陥って人を死亡させた場合には15年以下の懲役、人を負傷させた場合には12年以下の懲役が科される可能性があります。(通称、「準危険運転致死傷罪」)
「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」とは、正常な運転が困難な状態に陥っているわけではないが、アルコールのために、自動車を運転するのには必要な注意力・判断力・操作能力が相当程度低下しており、危険である状態のことをいいます。

4.飲酒運転でひき逃げした場合は?

飲酒運転で人身事故を起こし、その場から逃走した場合には、次のような罪が成立する可能性があります。

①道路交通法違反(酒気帯び運転)+道路交通法違反(救護義務違反)+過失運転致死傷罪

②危険運転致死傷罪+道路交通法違反(救護義務違反)

③準危険運転致死傷罪+道路交通法違反(救護義務違反)

これらの罪は、併合罪となり、その処断刑は、併合罪のうち2個以上の罪について有期懲役・禁錮に処するときは、その最も重い罪の刑について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを長期とします。
①の場合には、長期15年以下の懲役、②死亡の場合は長期30年以下の懲役、怪我をさせた場合は長期22年6月以下の懲役、③死亡の場合は長期22年6月以下の懲役、怪我をさせた場合は長期18年以下の懲役、となります。

このように、飲酒運転ひき逃げをした場合には、重い罪に問われる可能性があります。
公判請求され、正式裁判となることが予想されますので、早期に弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含めた刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が交通事件を起こし対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。

飲酒運転で議員辞職

2020-04-25

議員が飲酒運転をして議員辞職に追い込まれた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

【事例】

東京都北区在住で、同区の市議会議員を務めるAさん。
ある日、居酒屋で飲酒した後、自家用車を運転して自宅に向かっていました。
しかし途中で眠くなり、路肩に自動車を停めて仮眠をしていました。

その後、警視庁赤羽警察署の警察官がAさんの車を発見し、Aさんに声をかけたところ酒の匂いがしたので、呼気検査を実施。
基準値を超える値が出たので、Aさんは警察署に連れていかれました。

一通りの取調べを受けた後、その日は自宅に返されました。
しかし、この事実が報道されたことから、Aさんは議員辞職を余儀なくされました。
(事実を基にしたフィクションです)

~議員や公務員の飲酒運転~

飲酒運転による痛ましい事故が相次ぎ、世間の目が厳しくなって、罰則も強化されました。
しかし、いまだに飲酒運転はなくなりません。
つい先日も、上記事例とほぼ同じ事件が起き、議員が辞職しています。
また、公務員の場合も依願退職や懲戒免職など、大きな影響が出てしまう可能性があります。

飲酒運転をして人身事故を起こした場合は被害者のその後の人生に大きく影響する可能性があります。
しかし人身事故を起こした場合はもちろん、起こすに至らなかった場合も、運転者のその後の人生を大きく変えてしまう可能性があるのです。

~飲酒運転の罰則~

今回の事例にように飲酒運転をして事故は起こしていない場合、酒気帯び運転酒酔い運転の罪に問われることになります。

呼気1リットルにつき0.15mg以上のアルコールが検出されると、酒気帯び運転の罪となります。
罰則は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です(道路交通法117条の2の2第3号)。

アルコールの数値に関わらず、正常な運転ができない状態での運転をすると、酒酔い運転の罪となります。
罰則は5年以下の懲役または100万円以下の罰金です(道路交通法117条の2第1号)。

酒酔い運転の方が罰則が重いことからもわかるように、通常は、より強く酔っている場合に酒酔い運転が成立することになります。
しかし、酒酔い運転の方は基準値が明確に決まっているわけではないので、酒に弱い人であれば、アルコール濃度が低くても、酒酔い運転に該当してしまうおそれもあります。

これらの刑罰とは他に違反点数も引かれます。
酒気帯びはアルコール数値により13点または25点、酒酔いは35点ですので、免許停止または取消しが避けられません。

~人身事故を起こした場合~

飲酒運転で人身事故を起こしてしまった場合には、過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法5条)や危険運転致死傷罪(同法2条1号・3条1項)が成立する可能性があります。

どれくらい酔っていたか、その酔いが事故発生にどれくらい影響したのかにもよります。
かなり酔っていて正常な運転が困難な状態で運転して人身事故を起こしたという悪質なケースでは、被害者負傷で15年以下の懲役に、被害者死亡で1年以上の有期懲役(上限は原則20年)という重い刑罰を受ける可能性があります。

被害者やご自身、ご家族に大きな影響を及ぼしてしまうことになります。

~弁護士にご相談ください~

あなたやご家族が交通事故を含む何らかの犯罪をしたとして逮捕されたり、取調べを受けた場合には、どれくらいの刑罰を受けるのか、釈放されるのか、被害者との示談はどうやって行うのかなど、分からないことだらけだと思います。

状況を詳しくお聞かせいただいた上で、事件の見通しをご説明させていただきますので、ぜひ一度、弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用を、逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談のご利用をお待ちしております。

酒気帯び運転で逮捕

2020-04-10

酒気帯び運転で逮捕

今回は、酒気を帯びて自動車を運転してしまった場合における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、兵庫県神戸市内の居酒屋で酒を飲んだあと、乗ってきた自家用車に乗って帰路につきました。
兵庫県兵庫警察署のパトカーが、左右にフラフラしながら運転するAさんの車を見つけたので、飲酒運転を疑い、停止させました。
呼気検査をしたところ、呼気1リットルにつき、0.20ミリグラムのアルコールが検出されたため、Aさんは道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんはこれからどうなってしまうのか不安に感じています。(フィクションです)

~飲酒運転について解説~

【酒気帯び運転の罪】
身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で車両等(軽車両を除く)を運転すると、酒気帯び運転の罪が成立します。
酒気帯び運転につき起訴され、裁判で有罪が確定すると、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます(道路交通法第117条の2の2第3号)。

「政令で定める程度」とは、「血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム」です(道路交通法施行令第44条の3)。
Aさんは呼気1リットルにつき0.20ミリグラムのアルコールが検出される状態で自動車を運転していたのですから、酒気帯び運転の罪が成立する可能性は極めて高いと思われます。

【酒酔い運転の罪】
酒に酔った状態、すなわち、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態で、道路交通法第65条1項の規定に違反して車両等を運転した場合には、酒酔い運転の罪が成立します。
酒気帯び運転よりも法定刑が重く、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が予定されています(道路交通法第117条の2第1号)。

上記の通り「酒に酔った状態」で車両等を運転すれば、身体に保有しているアルコールの程度が酒気帯び運転の基準である「呼気1リットルにつき0.15ミリグラム未満」であったとしても、酒酔い運転の罪が成立することになります。

酒酔い運転か酒気帯び運転かは、被疑者の歩行能力や、直立能力などを確認することにより判別されます。

ケースのAさんは、身体に保有するアルコールの程度が「政令で定める程度」以上でしたが、「酒に酔った状態」ではないと判断されたため、酒気帯び運転の罪で逮捕されたものと思われます。
反対に、Aさんが千鳥足になっていたり、警察官と正常なやりとりができないほどに酩酊していた場合には、酒酔い運転の被疑者として検挙されていた可能性が高いと思われます。

~釈放に向けてどうするべきか?~

Aさんは酒気帯び運転をしましたが、交通事故を起こしたわけではありません。
したがって、刑事手続の初期において、適切な弁護活動を尽くすことにより、数日以内に釈放される可能性もあります。
そのため、すぐに弁護士を呼び、身柄解放活動を依頼することをおすすめします。

釈放に向けた弁護活動について詳しくはこちらをご覧ください。
交通事故・交通違反事件と釈放

~処分・判決はどうなるか?~

Aさんが初犯であれば、略式手続がなされた結果、罰金刑を言い渡される可能性が高いと思われます。

略式手続とは、Aさんの同意があることを前提に、原則として検察官のみの証拠により、書面によって審理する手続です。
略式手続がなされたということは、起訴されたということになりますが、ドラマで見るような法廷に立つ必要はありません。
略式命令により罰金刑を言い渡された後、これを納付することによって事件が終了します。

ただし、Aさんの言い分を裁判官に伝えることはできません。
犯行を認めていない、捜査に違法な点があるといった場合には略式手続に応じず、公開の法廷での正式な裁判を受けることも検討しなければなりません。

どのような方針で行くべきか、事件の内容に応じてアドバイス致しますので、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が飲酒運転などで逮捕されてしまった方は、お早めにご連絡ください。

物損事故と飲酒運転

2020-03-16

物損事故と飲酒運転

物損事故と飲酒運転について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
神奈川県横須賀市に住むAさんは飲酒運転をして帰宅途中、自動車を民家のブロック塀に衝突させてブロック塀を壊す物損事故を起こしました。
住民の110番通報で神奈川県浦賀警察署の警察官が駆け付け、道路交通法違反(酒酔い運転の罪、過失建造物損壊罪)で現行犯逮捕されました。
逮捕の通知を受けたAさんの家族は驚き、交通事故、刑事事件に詳しい弁護士にAさんとの接見及びその後の刑事弁護活動を依頼しました。
(事実をもとにしたフィクションです)

~ 飲酒運転から過失建造物損壊罪 ~

酒気帯び運転とは、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールまたは血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上のアルコールを身体に含んだ状態で運転することをいいます。
罰則は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

一方、酒酔い運転
とは、アルコールの影響によって正常な運転ができないおそれがある状態で運転をすることをいいます。
罰則はより重く、5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

このように、酒気帯び運転は、具体的な数値基準が設けられているのに対して、酒酔い運転はそうした基準は特に設けられていません。

2つの中で罰則が軽い酒気帯び運転が、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上、という基準を設けていることから、これ以下の数値であれば罰則の重い酒酔い運転に問われることもない、と勘違いされている方もおられます。

しかし、酒酔い運転かどうかは、お酒の量、警察官に対する受け答えの様子、歩行状況などを総合的に考慮して決められます。

したがって体質などによっては、アルコール濃度が酒気帯び運転にならない程度であっても、刑罰の重い酒酔い運転と判断される可能性もあります。

なお、事例のように、飲酒運転は車を電柱や民家のブロック塀に衝突させたことなどがきっかけで発覚する事例をよく散見します。

電柱やブロック塀を壊した(損壊させた)場合は、道路交通法上の過失建造物損壊罪という罪にも問われる可能性があるので注意が必要です。
あくまで過失ですから、罰則自体は6か月以下の禁錮または10万円以下の罰金と比較的軽くはありますが、やはり逮捕されてしまうことはあります。

~ 勾留前に釈放されることがある ~

交通事故を含め、何らかの犯罪をしたとして逮捕されると、警察署に2~3日間収容された後、さらに最大20日間勾留と呼ばれる身柄拘束が続く可能性があります。
身柄拘束期間が長引けば、逮捕された方の肉体的、精神的な負担となるばかりではなく、様々な社会的不利益を受けるおそれも出てくるでしょう。

勾留は、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断される場合になされます。
逆に軽い事件などでは、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断され、勾留されずに済む可能性もあります。
そこで、証拠隠滅や逃亡のおそれがないといえる事情を検察官や裁判官に主張し、早期釈放を目指していくことが重要となります。

こういった刑事手続きなどはわからないことも多いと思いますので、ぜひ一度弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事故を含めた刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
交通事故をはじめとする刑事事件・少年事件でお困りの方は、
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までお気軽にお電話ください。
無料法律相談初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続きの説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきますので、ぜひご利用ください。

飲酒運転で人身事故

2020-02-25

飲酒運転で人身事故

飲酒運転で人身事故を起こした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例】
京都府京都市にある勤務先まで自動車で通勤しているAさんは、会社近くで開かれた新年会でお酒を飲んだにも関わらず、帰宅するため自ら車を運転しました。
Aさんは、同市東山区内の交差点で、信号待ちのため停車していたVさん運転の車に後方から追突する交通事故を起こし、Vさんに加療約1週間を要する怪我を負わせてしまいました。
Aさんは通報で駆け付けた京都府東山警察署の警察官に道路交通法違反(酒気帯び運転)及び過失運転致傷罪の容疑で現行犯逮捕されてしまいました。
逮捕の知らせを受けたAさんの家族は早期釈放のため、弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです)

~ 酒気帯び運転の罪 ~

Aさんは酒気帯び運転の罪で逮捕されました。
酒気帯び運転の罪に関する規定は,道路交通法および同法施行令に規定されています。

第65条1項
何人も,酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
第117条の2の2
次の各号のいずれかに該当する者は,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第3号 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く)を運転した者で,その運転した場合いおいて身体に政令で定める程度以上に  アルコールを保有する状態にあったもの
同法施行令44条の3

 法第117条の2の2第3号の政令で定める身体に保有するアルコールの程度は,血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラムとする。

つまり,酒気帯び運転とは,血液1ミリリットルにつき0.3mg又は呼気1リットルにつき0.15mg以上アルコールを保有する状態で車両等(自転車等の軽車両を除く)を運転することをいいます。
そして,酒気帯び運転の罪では,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金を科されるおそれがあります。

なお、酒気帯び運転に似ている運転として酒酔い運転というのも道路交通法に規定されています。

第117条の2 次の各号のいずれかに該当する者は,5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第1項 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で,その運転した場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。)にあったもの

酒気帯び運転の罪は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であるのに対し,酒酔い運転の罪は、より重い「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。
酒酔い運転は,酒気帯び運転よりも一般的に強く酔った状態なので、重い刑罰が定められているのです。

ただし、酒気帯び運転と違い,酒酔い運転の罪の場合,「酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)」とだけ記載されており、具体的なアルコールの数値までは定められていません。

平均的な酒の強さの人であれば酒気帯び運転にしかならない,あるいは酒気帯び運転にすらならないアルコールの数値であっても,酒に弱い人であれば,刑罰の重い酒酔い運転に該当してしまう可能性もあるので注意が必要です。

~ 過失運転致傷罪と本件の量刑 ~

また、Aさんは過失運転致傷罪でも逮捕されています。
過失運転致傷罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、「自動車運転死傷行為処罰法」と言います。)5条に規定されています。

自動車運転致死傷行為処罰法5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

人を死傷させた場合には、酒気帯び運転や酒酔い運転の罪とは別途、過失運転致傷罪にも問われることになるわけです。
また、さらにひどく酔って運転し人身事故を起こしたケースでは、危険運転致死傷罪に問われる可能性もあります。

近年は飲酒運転やそれに関する交通事故では量刑(判決で下される刑罰の重さ)が非常に厳しくなる傾向にあります。
今後どうのような展開になってしまうのか、ご不安が大きいと思いますので、ぜひ弁護士にご相談いただければと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,酒気帯び運転などの交通違反をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
あなたやご家族が交通事故などを起こしてお困りの方は,まずは
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危険運転致死罪で逮捕

2020-02-05

危険運転致死罪で逮捕

今回は、飲酒運転危険運転致死事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
千葉県習志野市在住のAさんは、居酒屋でお酒を飲んだあと、乗って来た自家用車で帰路につきましたが、乗車した時点において、お酒の影響で正常な運転が困難な状態になっていました。
アクセルをどのくらい踏んでいるのか、ブレーキはどこか、周りはどういう状況なのかをほとんど判断できないまま自動車を運転したところ、見通しの良い道路上で、ノーブレーキでVさんに衝突し、即死させてしまいました。
駆け付けた千葉県習志野警察署警察官は、Aさんに呼気検査を行い、Aさんを危険運転致死の疑いで現行犯逮捕しました。(フィクションです)

~危険運転致死罪について解説~

危険運転致死傷罪には、いくつかの類型がありますが、今回の場合は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条1項1号の危険運転致死罪が成立する可能性が高いと思われます。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条1項1号
第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

この危険運転致死傷罪の成立には、アルコールや薬物の影響により、「正常な運転が困難な状態で」自動車を運転したことが必要です。
飲酒運転だったとしても、被疑者の歩行の様子や受け答えの様子、呼気検査の結果などを見て、「正常な運転が困難な状態」には至らないと判断された場合は、危険運転致死傷罪ではなく、過失運転致死傷罪(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)や、道路交通法に定められた酒気帯び運転や酒酔い運転の罪に問われることになると思います。

危険運転致死傷罪という名称は、被害者を傷害するに留まった「危険運転致傷罪」と、被害者を死亡させてしまった「危険運転致死罪」の両方を含むものです。
ケースのVは、Aさんの運転により即死していますので、Aさんは、危険運転致死罪の嫌疑をかけられることになるでしょう。
危険運転致死罪につき、有罪判決を受ける場合は、1年以上(20年以下)の懲役に処せられます。

~捜査段階における弁護活動~

危険運転致死罪の嫌疑をかけられた場合であっても、捜査の展開によっては、嫌疑が過失運転致死罪酒気帯び・酒酔い運転の罪などに切り替えられる場合があります。
今回の場合は難しいかもしれませんが、「正常な運転が困難な状態」ではなかったと主張できる場合は、上記の弁護活動を行うことが考えられます。

~裁判員裁判への対策~

危険運転致死罪は、裁判員裁判対象事件であり(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第2条1項2号)、起訴された場合、複雑かつ重い手続に服さなければなりません。

裁判員裁判対象事件につき起訴されると、まず、公判前整理手続に付されます。
公判前整理手続では、争点や証拠の整理が行われ、検察官が持っている証拠などが開示されます。
検察側にどのような証拠があるかを知っておくことは、防御の観点から重要であるということができますが、その対応には高度な法的知識を必要とします。

Aさんの負担を軽減させるため、また、Aさんの防御のために、信頼できる弁護士を選任しておくことをおすすめします。

~起訴される可能性について~

近年は、飲酒運転中の事故、無謀な運転の末の事故に対し、極めて厳しい目が向けられており、とりわけ危険運転致死事件となると、起訴される可能性が高いと言わざるを得ません。
起訴されてしまうと、無罪判決を勝ち取るのは困難です。

危険運転致死罪の事実について争わない場合は、Vの遺族と示談交渉を行い(捜査段階から着手するのがよいでしょう)、より軽い判決の獲得に向けて努めるべきです。
また、危険運転致死事件を起こしてしまった場合であっても、自賠責の他に任意保険にも入っていれば、被害者救済の観点から、保険で損害を賠償できる場合があります。

弁護士のサポートを受けながら、より軽い処分の獲得に向けて行動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、危険運転致死事件についてもご相談いただけます。
あなたやご家族が危険運転致死事件を起こしてしまいお困りの方は、初回接見サービス無料法律相談をぜひご相談ください。

酒気帯び運転で人身事故を起こし逮捕

2020-01-26

酒気帯び運転で人身事故を起こし逮捕

酒気帯び運転人身事故を起こして逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
神奈川県横浜市旭区に住むAさんは、居酒屋でアルコールを飲んだ後、会社から乗ってきた自動車に乗って帰路につきました。
Aさんはいつも飲酒運転を行っており、少し飲んだくらいであれば問題なく運転できると考え、自動車を運転してしまったのです。
しかし、交差点を左折する際に、自動車の左側部の死角の確認を怠り、死角にいた自転車を巻き込んでしまい、自転車に乗っていたVを死亡させてしまいました。
Aさんは自ら救急車を呼びましたが、駆け付けた神奈川県旭警察署警察官により、酒気帯び運転過失運転致傷罪の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
過失運転致傷罪については、過失運転致死の容疑に切り替えられる予定です。(フィクションです)

~酒気帯び運転について~

酒気帯び運転とは、身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で、車両等(軽車両は除かれます)を運転する犯罪です(道路交通法第117条の2の2第3号)。
法定刑は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となっています。

「政令で定める程度」は、道路交通法施行令第44条の3によると、「血液一ミリリットルにつき〇・三ミリグラム又は呼気一リットルにつき〇・一五ミリグラム」とされています。
飲酒運転が疑われると、通常、警察官により呼気検査が行われます。
ケースでは、呼気検査の結果、上記の基準値以上のアルコールがAさんの呼気から検出されたものと思われます。
Aさんはこのような状態で自動車を運転したのですから、Aさんの行為が酒気帯び運転を構成する可能性は極めて高いでしょう。

~過失運転致死傷罪について~

過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させる犯罪です(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条本文)。
被害者が傷害を負うに留まった場合に過失運転致傷罪死亡した場合に過失運転致死罪が成立することになります。

Aさんは、自動車を運転中、交差点を左折するにあたり、左側の死角における歩行者や自転車の有無を確認する義務があったと考えられますが、Aさんはこれを怠り、Vを死亡させてしまいました。
上記は「自動車の運転上必要な注意を怠った」結果、Vを死亡させたものと評価される可能性が高いと思われます。
過失運転致死罪の法定刑は7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となっております。

また、Aさんが深く酔っていれば、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為をしたことになり、これによって人を死傷させた場合は危険運転致死傷罪となってしまう可能性もあります(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条1項)。
法定刑も重くなり、人を負傷させた場合は15年以下の懲役死亡させた場合は1年以上の有期懲役となります。

~逮捕後はどうなるか~

逮捕・勾留されると、捜査段階において最長23日間もの間、身体拘束を受けることになります。
23日間もの間外に出られないと、Aさんの身体や、社会生活に大きな悪影響を及ぼすことが予想されます。
そのため、弁護士に依頼し、一刻も早く留置場拘置所の外に出ることが必要です。

~起訴されてしまった場合の弁護活動~

近年は、飲酒運転中の人身事故に対し厳しい視線が寄せられており、起訴される可能性が高いと思われます。
起訴されてしまった場合は、なるべく軽い判決を目指して、弁護活動を行っていく必要があります。

特に、危険運転致死罪とはならないように、飲酒量はそれほどでもなかった、運転に支障は生じていなかったことなどを主張していく必要があります。
酒を断つ、自動車を処分する、免許を返納することも真剣に検討する必要があるでしょう。

また、Aさんの保険から、Vの損害が賠償される見込みであることを主張することも重要です。
執行猶予付き判決を獲得し、猶予期間中に問題を起こさずにいれば刑罰を受けずに済みます。
まずは、接見にやってきた弁護士と相談し、事件解決に向けて行動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、ケースの事件についてもご相談いただけます。
ご家族が飲酒運転中過失運転致死傷事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非ご相談ください。

過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪で逮捕

2020-01-06

過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪で逮捕

過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

Aさんは、京都市右京区にある道路で飲酒状態で自動車を運転していたところ、信号待ちしていたVさんが運転する自動車に対して後方から追突しました。
しかし、Aさんは、警察に飲酒運転がばれるのが怖くなり、現場から逃走しました。
後日、Vさんは加療約2週間の怪我を負ったことが判明しました。
また、追突したのはAさんが運転する車ということも判明し、Aさんは、京都府右京警察署過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪、道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕されました。
Aさんの家族は、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(事実を元にしたフィクションです。)

~ 過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪 ~

過失運転致(死)傷アルコール等影響発覚免脱罪は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、法律)」という法律が新設された際(施行日は平成26年5月20日)に設けられた罪で、法律の4条に規定されています。

法律4条
アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をしたときは、12年以下の懲役に処する。

以上を箇条書きにしてまとめると、過失運転致(死)傷アルコール等影響発覚免脱罪

(行為者):アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者
(条 件):運転上必要な注意義務を怠り、よって人を死傷させた場合
(行 為):アルコール又は薬物の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為

をした場合に成立し得る犯罪ということになります。

アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」とは、正常な運転が「困難」な状態には至っていませんが、アルコール等の影響で自動車を運転するのに必要な注意力、操作能力が相当程度低下して危険な状態のことをいいます。
例えば、道路交通法の酒気帯び運転程度のアルコール濃度(血中アルコール0.3mg/ml、呼気中アルコール濃度0.15mg/l)が体内にあればこれに当たり得ると言われています。

運転上必要な注意義務を怠り、よって人を死傷させた場合」とは、過失、つまり、不注意によって交通事故を起こし、その結果、人を死傷させた場合(法律7条の過失運転致傷罪が成立する場合)をいいます。
不注意の代表として「脇見」があります。
脇見によって交通事故を起こした場合はこの過失運転致死傷罪が成立します。

アルコール又は薬物の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為」の例として、法律4条に

・更にアルコール又は薬物を摂取すること
・その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させること

が挙げられています。
しかし、これらは「その(アルコール、薬物の)影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為」の例示に過ぎません。
その他の行為でも「その(アルコール、薬物の)影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為」に当たることがあります。

~ 道路交通法(ひき逃げ) ~

交通事故を起こした場合は、加害者、被害者に関係なく、相手方を救護する義務、警察官に事故内容を報告する義務を負います。
これらの義務を尽くさなかった場合は、救護義務違反、事故報告義務違反の罪に問われます。
一般的に、両者を併せて「ひき逃げ」と言われています。

交通事故を起こしたら、まずは現場にとどまり、相手方を救護することから始めましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談、初回接見サービスのお申込みを24時間受け付けております。

原付での飲酒運転で逮捕

2019-11-27

原付での飲酒運転で逮捕

原付での飲酒運転逮捕されたケースについて,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

Aは,ある日の深夜,飲食店でアルコールを摂取した後,京都府京田辺市の公道上を酒気を帯びた状態で,自らの原動機付自転車を運転していた。
近くを検問していた京都府田辺警察署の警察官は,Aの運転を任意で停め,呼気検査等を行った。
するとAから基準値以上のアルコールが検出されたことから,京都府田辺警察署の警察官は,Aを道路交通法違反の疑いで逮捕した。
逮捕を聞いたAの家族は,交通事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)

~自動車以外の飲酒運転における刑罰~

本件でAは,原動機付自転車による飲酒運転の疑いで,道路交通法違反で逮捕されています。
免許取得の際に,道路交通法についての知識も教えられたはずですが,細かいことは忘れてしまったという人も少なくないでしょう。
そこで,本稿では,この点についての知識を再確認するためにも,上記ケースを通じて道路交通法の規定がどうなっているのか解説いたします。

まず道路交通法は2条1項8号において,道路交通法における「車両」を定義しており,これによると同法上の「車両」とは,「自動車,原動機付自転車,軽車両及びトロリーバス」を指すものとされています。
したがって,本件でAが運転していた原動機付自転車も,道路交通法上の「車両」に該当することになります。
そして,道路交通法は65条1項において「何人も,酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と一般的な規定を置いており,「酒気を帯び」た状態で「車両」を運転した場合には,最高で「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」(同法117条の2第1号)に処される可能性があります(ちなみに,これは「酒気帯び運転」に比べより酩酊度等が高いと判断された場合の「酒酔い運転」の場合の罰則です)。

また,今回のケースが仮に,原動機付自転車ではなく,自転車によるものだった場合についても考えてみましょう。
「自転車」も2条1項11号において「軽車両」とされており,上述した同条同項8号の「車両」に該当することになります。
もっとも,道路交通法は,上記65条1項に該当するとされた場合でも,酩酊度等の高い「酒酔い運転」に当たらない場合は,「軽車両」を罰則の対象から除くものと規定しています(117条の2の2第3号)。
すなわち自転車による飲酒運転は,より悪質だと考えられる「酒酔い運転」のみが刑事罰の対象になることになります(「酒気帯び運転」にとどまる場合は罰則は適用されません)。
とはいえ昨今では,自転車の道路交通法違反を含めた交通事犯が増加しつつあるともいわれており,自転車だからといって安易な気持ちで飲酒運転することは避けるべきでしょう。

~交通事件における弁護活動~

交通事件における弁護士の役割(弁護活動)は,事件類型によって様々です。
いわゆる人身事故なのか,本件のような飲酒運転による逮捕なのか等によっておのずと弁護活動の内容も変わってきます。
本件ですと,特に具体的な被害者等はいない事件ですから被害弁償等が必要になってくる事件とはいえないでしょう。
とはいえ,仮に罰金相当と考えられる事件であっても,罰金も「前科」であるということに変わりがないことに注意が必要です。

さらに注意が必要なのが,職業や資格によっては,罰金刑に処されることにより,法律上の欠格事由に当たり得ることがあります。
したがって,弁護士としては不起訴が相当である旨を,起訴するかどうかの裁量を有する検察官に強く訴えかけるなど,被疑者の不利益を最小化するための弁護活動を行っていくことになるでしょう。
人身事故を伴わない交通事件であっても,安易に考えることなく,法律の専門家である弁護士に相談することが重要になってくるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,飲酒運転など道路交通法違反の交通事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
道路交通法違反事件で逮捕されてしまった方のご家族は,年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)まで,まずはお電話ください。
交通事件に強い弁護士による迅速な初回接見(面会)など,依頼者様のためのサービスをご用意してお待ちしております。

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