愛知の酒酔い運転事件で逮捕 飲酒運転に強い弁護士

2015-04-04

愛知の酒酔い運転事件で逮捕 飲酒運転に強い弁護士

Aさんは、酒に酔った状態で車を運転した結果、駐車中の車に衝突する交通事故を起こしてしまいました。
その際、駐車集の脇で洗車中だったVさんをも巻き込み、入院加療189日間を要する治療見込みのないけがを負わせました。
愛知県警岡崎警察署は、危険運転致傷罪の容疑でAさんを逮捕しました。

今回は平成16年10月21日長崎地方裁判所判決を参考に事案を作成しました。
なお、警察署名は、変更してあります。

~危険運転致傷事件と心神耗弱~

今回ご紹介するのは、平成16年10月21日長崎地方裁判所判決です。
この事件は、友人と酒を飲んだ被告人が酩酊状態で車を運転したことにより発生した危険運転致傷及びひき逃げ事件です。
長崎地方裁判所は、被告人に対して懲役2年の実刑判決を言い渡しました。

被害者は、この事故で入院加療189日を要する治療見込みのないけが(片足切断)を負い、仕事もできなくなりました。
にもかかわらず被告人は、車から下車することもなく逃走したそうです。
さらにこの事件の背景には、日頃から飲酒運転を繰り返すなど、被告人の交通ルールを遵守する精神の欠如がありました。
こうした事情から、被告人の刑事責任は重いと言わざるを得ませんでした。
被告人は被害者に謝罪し、被害弁償も継続して行っていたものの、実刑に処されることとなりました。

~危険運転致傷事件と心神耗弱~

裁判の中で弁護人は、「被告人には危険運転致傷罪が成立する」という検察官の主張に対し「被告人はアルコールの影響により心神耗弱状態にあった」と反論しました。
心神耗弱とは、是非善悪の判断能力又は行動制御能力が著しく減退していることをいいます。
そして、法律上「心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する」ことになっています(刑法39条2項)。
つまり、弁護人は「被告人は犯行当時アルコールの影響で是非善悪の判断能力などが著しく衰えていたのであるから、それを考慮して刑を軽くしてほしい」と主張したわけです。

しかし、長崎地裁は弁護人のこうした主張を以下の理由で退けました。
「道交法上飲酒運転は酩酊の度合いが大きいほど違法性が大であるとしており、危険運転致死傷罪においても同様であると理解できる。
にかかわらず、アルコールの影響で心神耗弱の程度に達しているために減刑すれば、飲酒運転の罪や危険運転致死傷罪の精神に反する。
また、危険運転致死傷罪自体心神耗弱を内包しているものと考えられる。
少なくとも、飲酒時に車を運転する意思が認められる場合には、心神耗弱の主張は、認められない。」

愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、これまでに多くの刑事裁判に携わってきました。
その中で蓄積された経験やノウハウがあります。
だからこそできる弊所ならではの刑事弁護活動があります。
酒酔い運転事件でお困りの方は、ぜひご相談下さい。
なお、愛知県警岡崎警察署に逮捕された場合、3万9700円で初回接見サービスが利用できます。

 

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