愛知の酒気帯び運転で逮捕 執行猶予に強い弁護士
愛知の酒気帯び運転で逮捕 執行猶予に強い弁護士
愛知県北名古屋市在住のAさんは、自身が経営するレストランの片づけが終わりホッとしたため冷えたビールなどを飲みました。
その後、車を運転すれば酒気帯び運転になると認識していたものの、「検問に引っかからなければ大丈夫」などと安易に考え車を運転して帰宅しました。
帰宅途中、愛知県警西枇杷島警察署が実施していた飲酒検問によって、酒気帯び運転が発覚しました。
(フィクションです)
~酒気帯び運転で実刑判決になった事例~
今回ご紹介するのは、平成13年10月23日大阪高等裁判所判決です。
この刑事裁判は、酒気帯び運転の罪に問われていた被告人に対して控訴を受けた高等裁判所が第一審判決を破棄して実刑判決を言い渡した裁判です。
裁判では、被告人について、以下の事実が認定されました。、
・ゴルフ場のレストランで仕事をし、後片付けも終わった後、一息つくために中ジョッキの生ビールを飲んだ
・呼気1リットル中に0.25ミリグラムのアルコールを保有する状態で普通乗用自動車を運転した
・車を運転すれば酒気帯び運転になることは分かっていたが、「翌日の出勤に車が必要」「検問に遭わなければいい」などと考え車を運転した
・酒気帯び運転は、運転を開始した場所から約4.3キロメートル離れた地点で発覚した
・平成8年、平成10年にいずれも酒気帯び運転の罪で罰金刑に処せられている
・平成11年には酒気帯び運転で懲役3か月執行猶予2年を言い渡されている
・被告人の本件酒気帯び運転は、平成11年に言い渡された刑の執行猶予期間中に行ったものである
大阪高裁は、こうした事実を受けて被告人を懲役3か月保護観察付きの執行猶予5年の刑に処した第一審判決を「軽きに失し不当である」としました。
そして、被告人に対して懲役2か月の実刑判決を言い渡したのでした。
~執行猶予の取消し~
執行猶予期間中に酒気帯び運転などの罪を犯した場合、新たに犯した罪について刑事責任が問われるだけでは終わらないことがあります。
刑法第26条1号では、「執行猶予の期間内に罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないとき」に執行猶予を取消さなければならないとしています。
執行猶予が取り消された場合、新たに犯した罪の刑罰を受けるとともに、執行を猶予されていた刑罰をも受けなければならなくなります。
今回の事件でも被告人は、2か月の懲役刑(執行猶予なし)に処せられていますから、執行猶予を取消されそうです。
しかし、被告人は、執行猶予を取り消されませんでした。
懲役刑を言い渡された時点で、執行猶予期間を過ぎていたのです。
愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、執行猶予に強い弁護士事務所です。
執行猶予中に酒気帯び運転をしてしまったという場合でも、まずは弊所にご相談下さい。
なお、愛知県警西枇杷島警察署に逮捕されている場合は、初回接見サービスをご利用ください(初回接見費用:5万4160円)。