名古屋の交通死亡事故事件 懲役刑の弁護士

2014-11-27

名古屋の交通死亡事故事件 懲役刑の弁護士

Aさんは、スナックなどで相当量飲酒した後、元交際相手と会うために車で某カラオケ店に向かっていました。
その途中、赤信号で停止していた車に気付かず、停車中の車の後方に時速70キロメートルのスピードで衝突しました。
さらに衝突後も停車中の車を約80メートル弱にわたって押し続け炎上させました。
Aさんは、炎上している車を目撃しながら、飲酒運転の発覚を防ぐため、被害者の救護措置等をしないまま、現場から逃走しました。
その結果、被害車両に乗っていたVさんは、車内で焼死しました。
Aさんは、通報を受けて捜査していた愛知県警港警察署の警察官に危険運転致死罪の容疑で逮捕されました。
(フィクションです)
※この事例は、平成18年10月3日の仙台地方裁判所判決を参考に作成しています。

~交通死亡事故事件における弁護士の活動~

今回の事例の事故状況は、参考にした実際の交通死亡事故事件と同じです。
この事故を起こした被告人には、懲役7年(求刑8年)の実刑判決が言い渡されました。
ほぼ求刑通りの有罪判決ですが、この量刑をもっと軽くしてもらうことは出来なかったのでしょうか。
判決文の内容を参考にしながら、考えてみましょう。

実際の判決文には、被告人を厳しく処罰する理由として、以下の事由を挙げています。

・被告人は職業運転手でもあるため、事故前の状況から車を運転するには危険な状態にあることを認識できた
・制限速度を時速20キロメートル超過した速度で衝突している
・停止中の車に衝突後も停止せず、車を炎上させて被害者を死亡させたという結果は、極めて重大
・被害者には全く落ち度がない
・被害者が死亡時に味わった苦痛は想像を超えるものであり、死亡した無念さは察するに余りある
・遺族らの処罰感情が極めて厳しい
・被害弁償がなされていない
・被害者を救護することなく現場から逃走した
・常習的に飲酒運転をしており、複数の前科や交通違反歴があることなどから、再犯の可能性がある

ここで注目したいのは、「遺族らの処罰感情が厳しい(上から6個目の黒点)」と「被害弁償がなされていない(上から7個目の黒点)」です。

例えば「遺族らの処罰感情」は、弁護士の対応によって変化することがあります。
刑事事件を扱う弁護士は、日常的に様々な事件で様々な被害者の方と示談交渉を行っています。
こうした経験に基づいた弁護士による交渉の場合、一般の方よりもはるかに処罰感情を和らげられる可能性が高いと言えます。
また、加害者本人が直接遺族らに接触すると、被害者の怒りや憎しみの感情を増幅させ、かえって話がこじれてしまう危険性があります。
一方、弁護士が加害者と遺族の仲介を行う場合、遺族の方も冷静に話せることが多いようです。
その結果、当初の予定以上に遺族の方が、加害者に対する処罰感情を弱めてくれることもあります。

次に「被害弁償がなされていない」という点も、弁護士の対応で変化させられる可能性が高いです。
日々刑事事件の弁護活動を行っている弁護士は、被害弁償の手続きについても熟知しています。
そのため、弁護士に依頼すれば、そうでない場合に比べて、格段にスムーズに被害弁償を行うことができるでしょう。

今回の事例でも、少しでも「遺族の処罰感情」を和らげ、少しでも「被害弁償」を行えていたら、量刑は変わったかもしれません。

愛知名古屋弁護士ノリタケ法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の弁護士事務所です。
ですから、被害者や遺族の方との交渉も日々多数行い、交渉術を磨いています。
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