遅刻を免れるために信号無視をして死亡ひき逃げ事故を起こした事例④
遅刻を免れるために信号無視をして死亡ひき逃げ事故を起こした事例④
信号無視による死亡事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは寝坊してしまい仕事に遅刻しそうだったため、赤信号を無視して車を運転していました。
京都府綾部市の交差点に赤信号で侵入したAさんは、横断歩道を横断中の歩行者Vさんを車でひいてしまいました。
AさんはVさんを車でひいたことを認識しながらも、Vさんの救護や警察署へ事故の報告をすることなく、職場に向かいました。
数時間後、Aさんは、Aさんが起こした事故がニュースで報道されていることを知りました。
報道によると、VさんはAさんによる事故が原因で亡くなってしまったようです。
(事例はフィクションです。)
不起訴処分に向けた弁護活動
不起訴処分は起訴されない処分ですから、不起訴処分を獲得することができれば、刑罰はかされず、前科がつかないことになります。
以前のコラムで解説したように、今回の事例では危険運転致死罪が成立する可能性があります。
赤信号無視により死亡事故を起こした場合に危険運転致死罪で有罪になると、1年以上の有期拘禁刑(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条)が科されます。
罰金刑の規定はありませんから、有罪になると必ず拘禁刑が科され、執行猶予を得ない限り刑務所に行かなければならなくなります。
ですが、不起訴処分を得ることができれば、刑罰は科されませんので刑務所に行かずにすむことになります。
被害者と示談を締結することが不起訴処分の獲得に有利にはたらくことがあります。
今回の事例では被害者が亡くなっているため、Vさんの遺族と示談交渉することになるでしょう。
加害者であるAさんがVさん遺族に直接示談交渉をすることも不可能ではありませんが、Vさん遺族はAさんに厳しい処罰感情を抱いている可能性が高いと思われますので、AさんがVさん遺族に連絡を取ることすらできない可能性が考えられます。
弁護士であれば話を聞いてもいいと思われる方もいらっしゃいますので、示談交渉は弁護士に任せることをおすすめします。
また、起訴された場合であっても、被害者や被害者遺族と示談を締結していることが加害者にとって有利にはたらく可能性があります。
示談を締結することで執行猶予付き判決を獲得できる可能性があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
ご家族が危険運転致死罪の疑いで逮捕された方、死亡事故を起こして示談交渉でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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