うつ状態で人身事故 危険運転致死傷罪に強い弁護士【京都市の刑事事件】
うつ状態で人身事故 危険運転致死傷罪に強い弁護士【京都市の刑事事件】
京都市上京区在住のAさんは、数年前からうつ病を患っており、普段から薬を飲まないと重度のうつの症状が出てしまい、大きく判断力や集中力が低下することは自覚していた。
ある日、Aさんは、薬が切れていたため、「まずいな」と思いながらも、薬を飲まずに車を運転したところ、運転中にうつの症状が出てしまい、歩行者と接触する人身事故を起こし、京都府上京警察署に危険運転致傷罪の容疑で逮捕された。
(このストーリーはフィクションです)
~うつ病と危険運転致傷罪~
今回の事例を見て、「Aさんはうつ病の症状によって人身事故を起こしてしまったのだから、仕方のないことだ。それでも危険運転致傷罪という重い犯罪が適用されるのか。」と感じる方もいるかもしれません。
ここで、自動車運転処罰法の条文を見てみましょう。
自動車運転処罰法3条2項
自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。
(※「前項と同様とする」=人に怪我をさせた場合は12年以下の懲役、人を死亡させた場合は15年以下の懲役)
このうちの「自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気」の中には、「自動車の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈するそう鬱病(そう病及び鬱病を含む。)」が含まれています(自動車運転処罰法施行令3条5号)。
今回の事例では、判断力や集中力が大きく低下する症状のあるうつ病であるAさんが、その症状や、薬が切れていることでその症状が出る可能性があることを認識しながら、それでもあえて自動車の運転を行っています。
こうした状況にも関わらず、うつ病の症状で起きた人身事故だからと罪に問われないとなれば、危険な運転が横行することになりかねません。
そのため、危険運転致死傷罪では、病気の症状を認識しながら運転を行って人身事故を起こした場合について規定しているのです。
上記のように病気の症状によって起こしてしまった人身事故でも、その原因や状況によっては重い処罰を受けることが十分考えられるため、人身事故を起こしてしまったら出来るだけ早く刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
人身事故、危険運転致死傷罪でお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談下さい。
(京都府上京警察署の初回接見費用 36,300円)