救護してもひき逃げに?さいたま市の交通事故【刑事事件に強い弁護士】

2018-07-10

救護してもひき逃げに?さいたま市の交通事故【刑事事件に強い弁護士】

Aさんは、さいたま市岩槻区内を車で走行中、交差点で通行人Vさんと接触しました。
Aさんが停車してVさんのけがの程度を確認したところ、かすり傷ができたくらいでした。
Aさんは、Vさんを近くの病院まで送っていきましたが、仕事の時間が迫っていたため、Vさんに治療費1万円を渡して、病院の玄関で別れました。
しかし後日、埼玉県岩槻警察署の警察官が自宅に来て、Vさんから被害届が出されていることを告げられ、Aさんは報告義務違反と過失運転致傷罪の容疑で埼玉県岩槻警察署で取調べを受けました。
(このストーリーはフィクションです)

~ひき逃げにあたる行為とは~

一般に、ひき逃げとは、交通事故で相手を死傷させてしまったにもかかわらず、道路交通法上の義務を果たさずそのまま現場から逃走することを指します。
道路交通法上の義務とは、道路交通法72条に規定されている、救護義務と報告義務です。

交通事故で人を負傷させ現場にとどまらない、あるいは交通事故を起こして現場にとどまったとしても負傷者の救護をしなければ、道路交通法72条に規定されている救護義務違反にあたります。
この救護義務にいう「救護」とは、実際に応急措置を取ることだけではなく、負傷者を安全な場所に移動させたり、救急車を呼んだりといった、被害者の安全を確保するために必要な行為全般のこと、さらに、二次事故を防ぐために必要な措置全般のことを指します。
今回のケースのAさんは、交通事故後、Vさんの怪我の状態を確認し、病院まで送り、治療費を渡していますから、上記の救護義務は果たしていると考えられます。

しかし、交通事故が起きても警察に報告しなかった場合は、道路交通法72条が規定しているもう1つの義務、報告義務違反に問われることになります。
当事者間でいくら合意の上別れたとしても、被害者の怪我の程度が思ったより重く通院が必要になった場合、被害者が事故後診断書を警察に持って行き被害届を提出するケースは多く、その場合、上記のAさんのように報告義務違反のと過失運転致傷罪に問われることになりかねません。

以上のように、法律規定上の「ひき逃げ」には、もしかしたら一般に考えられている「ひき逃げ」とギャップがあるかもしれません。
弁護士に相談することで、そのギャップや、そこから生まれる不安を解消することができるかもしれません。
ひき逃げ事件でお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談下さい。
埼玉県岩槻警察署初回接見費用 37,000円

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