飲酒運転で人身事故を起こし逮捕

2020-03-26

飲酒運転で人身事故を起こし逮捕

飲酒運転で死亡事故を起こし逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~
Aさんは、酒を飲んで千葉市美浜区内を自動車を運転中、横断歩道を横断していたVに衝突してしまい、後に死亡させてしまいました。
Aさんは怖くなり、その場を離れて3キロメートルほど自動車を走行させていましたが、事故現場が気になり、戻ってみたところ、既に駆け付けていた千葉県千葉西警察署の警察官に凹んだボンネットを見とがめられ、職務質問を受けました。
呼気検査を受けたところ、呼気1リットルにつき0.35ミリグラムのアルコールが検出されました。
Aさんがつい先ほど人身事故を起こしたことを認めたので、警察官はAさんを道路交通法違反(酒気帯び運転、ひき逃げ)、過失運転致死の疑いで現行犯逮捕しました。(フィクションです)。

~Aさんに成立する犯罪を解説~

【過失運転致死罪】
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死亡させる犯罪です(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
人を傷害したにとどまる場合は、過失運転致傷罪と呼ばれます。
過失運転致死罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となっています。

ところで、深く酔っている状態で運転して人身事故を起こした場合には、より重い刑罰が定められている危険運転致死罪が成立する可能性もあります。
今後の捜査の経過によっては、嫌疑が危険運転致死罪に切り替えられる可能性もゼロではありません。
このような場合は、危険運転致死罪が成立しないと言える理由を説得的に主張する必要があります。

また、取調べに臨む前に、弁護士から十分なアドバイスを受ける必要があると思われます。

【酒気帯び運転】
道路交通法第65条1項は、「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」としています。
そして同法第117条の2の2第3号によると、酒気を帯びて自動車を運転し、その際に身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあった場合、酒気帯び運転が成立することになります。

「身体に政令で定める程度」とは、「血液一ミリリットルにつき〇・三ミリグラム又は呼気一リットルにつき〇・一五ミリグラム」となっています。
罰則は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

Aさんは事故を起こした直後に行われた呼気検査により、呼気1リットルにつき0.35ミリグラムのアルコールを保有していることが発覚しました。
上記の事実関係によれば、Aさんに酒気帯び運転が成立する可能性は高そうです。

※ アルコール濃度が極端に高くなくても、酒に弱い体質のため深く酔って状態だった場合には、より重い酒酔い運転と判断される可能性もあります。
罰則はより重い5年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

※「事故後にアルコールを飲んだから、呼気検査でアルコールが検出された」という言い分は通用するか?
→飲酒運転中に人身事故を起こしたあと、運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的でさらにアルコールを飲むなどすると、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪が成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第4条)。
上記のような言い訳は通用しないばかりか、より罪を重くする可能性もあります。
飲酒運転中に事故を起こしてしまった場合は、すぐに警察と救急車を呼ぶ方が賢明です。

【ひき逃げ】
ひき逃げとは、自動車やバイクなどの運転中に人身事故・死亡事故を起こした場合に、負傷者の救護義務や危険防止措置義務を怠って事故現場から離れることで成立する犯罪です(道路交通法第117条1項及び2項)。

10年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い刑罰が科される可能性があります。

~Aさんに必要な弁護活動~

今回のケースはかなり悪質な部類の人身事故であり、実刑判決が見込まれます。
二度と車を運転しないことを誓って、自動車を処分し、自動車保険などを活用して被害者遺族への賠償を行うことにより、より軽い判決の獲得を目指すことになります。
まずは、接見にやってきた弁護士からアドバイスを受けて、活動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が飲酒運転中に人身事故を起こし、逮捕されてしまった方はぜひ初回接見のご利用をお待ちしております。

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