名古屋の重過失傷害事件で逮捕 無罪の弁護士

2015-06-20

名古屋の重過失傷害事件で逮捕 無罪の弁護士

19歳の男子大学生は、愛知県警中村警察署により重過失傷害罪の容疑で逮捕されました。
同署によると、愛知県名古屋市の県道で、深夜無灯火で自転車に乗っていたところ、対向してきた60代の女性に衝突したということです。、
なお、現場は街灯が少なく暗いうえ、下り坂で見通しが悪かったそうです。
(この事件はフィクションです。)

~無灯火の自転車と歩行者の衝突事故の事例~

今回は、無灯火の自転車が歩行者と衝突した事例をご紹介します。

■神戸簡裁平成25年5月17日

平成19年1月11日午後7時過ぎ、主婦Aが無灯火の状態で自転車に乗っていたところ、対向してきたバイクと衝突しVに傷害を負わせたという事件です。
Aは、重過失傷害罪に問われました。
その現場は、街灯が少なく、湾曲する下り坂であったため見通しも悪いものでした。

検察官は、Aが時速約15キロメートルで走行していたことを前提として、Aに過失があることを主張しました。
これに対して裁判所は、事故当時、自転車は停止していたことを認定しました。
そのうえで、停止時まで前照灯を点灯すべき注意義務を課すことは困難であるとしてAの過失を否定しました。

この裁判では、被告人Aに対して無罪が言い渡されました。
しかし、この判断はAの自転車が停止していた場合に無灯火の過失を否定したにすぎません。
自転車走行中の人身事故であれば、重過失致傷罪が成立すると判断される可能性は十分に考えられます。

自転車は自動車に比べ運転が容易であり、気軽に乗れる分、注意もおろそかになってしまいがちです。
しかし、わずかな気の緩みが大きな事故につながるものであります。
平成25年6月1日に改正された道路交通法を念頭に置きながら十分に注意して走行する必要があります。

もし事故を起こしてしまった場合は、速やかに交通事故・交通違反事件に強い弁護士にご相談ください。
この判例のように、わずかな事実認定の違いによって、有罪無罪の結論が左右されることがあるからです。

あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事故・交通違反事件をはじめとする無罪に強い刑事事件専門弁護士事務所です。
重過失傷害事件でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。
なお、愛知県警中村警察署に勾留されている場合には、初回接見サービス(初回接見費用:3万3100円)もおすすめです。

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